ほぼ全員が早稲田大学進学の「早稲田実業」が目指す教育(3ページ目)

ICT教育がコロナ禍でさらに発展! 新しい教育の姿を模索

エデュ:ICT教育に関する取り組みを教えてください

菱山先生:2019年には、全教室に電子黒板機能付きのプロジェクターが設置されました。黒板の左半分はスクリーンを下ろせるようになっているので、インターネット動画やパワーポイントを使って授業することもできます。活用する先生も多くなりました。

2020年春からは、高校1年生になった生徒全員に個人用タブレットを持たせています。来年の新高1年生も同様に持つことになります。

授業では、自分の答えをタブレット上に書いて、何人分かの回答をまとめてスクリーンに映し出すという活用も可能です。

授業に対する各自の意識を高めるとともに、全員参加型の授業の新しい形を作ることができました。

コロナ禍でのオンライン授業が良い経験に

エデュ:学校一斉休校から分散登校開始までの期間は、どのように授業を行っていましたか?

菱山先生:授業時間を十分に確保するためにも、初めてオンライン授業に取り組みました。出席確認をし、連絡事項を伝えるホームルームではZoomを活用しましたし、Google Classroomを使ってそれぞれ20分程度の授業動画も配信しました。

現在、授業は完全に対面で全員登校となっていますが、オンラインの取り組みはまだ続いています。頻繁ではありませんが、授業を欠席した生徒や、もう1回復習したい生徒ものために、Google Classroomで動画を配信し、復習用に使うことができるようにしている科目もあります。

また、今まで連絡事項はすべて紙ベースでしたが、Google Classroomでも配信できるようになったので、非常に便利になりました。

エデュ:今後もオンライン授業は続けていくのでしょうか?

菱山先生:オンライン授業は、反転学習にも良いですよね。「あらかじめこれを見ておいて、ある程度知識を持った上で授業に臨む」という活用法もあります。対面授業に完全に移行した後でも、「使える余地は十分ある」と思っています。

Edu’s point

新型コロナウイルスの感染拡大により、本校も休校・分散登校措置を行い、よりICT教育にも力を入れ、生徒たちの学びを止めない授業の在り方を模索してきました。

また、2021年度の受験生にも、安心して試験が受けられるように、留意事項を事前にホームページで通知をし、会場あたりの座席数を少なくするなどの対策が取られる予定です。詳しくは本校公式サイトをご覧ください。

ニューノーマル時代の教育の在り方を模索し、伝統を重視しながらも、積極的な試みを続ける早稲田実業。新しい時代を切り拓く本校の生徒たちの活躍に、今後も期待したいですね。