小学校受験を始める前に家族で話し合っておきたいこと

小学校受験をすると決めたら、お子さまの教育について、家族でよく話し合うことが大切です。これから小学校受験をするご家庭に向けて、家族で話し合っておきたいことをご紹介します。

小学校受験は家族で取り組むもの

小学校受験では、願書を提出するときや面接を受けるときに、保護者の教育方針について質問されます。ご家庭の教育方針と学校の方針が一致しているか確認するためです。小学校受験を決めたら、お子さまの教育方針について家庭内でよく話し合うことからスタートしましょう。

最初に、ご家庭で話し合っておきたいポイントをご紹介します。

どのように成長してほしいか

どのように成長してほしいか

子どもに身につけてほしいことや、どのようなことができるようになってほしいかをご家庭で話し合いましょう。「コツコツと努力を続けていける」「周囲の人に優しく接することができる」など、成長してほしい姿をあげ、意見交換していきます。

たとえば「周囲の人に優しく接することができる」ようになってほしいのなら、「ありがとうなど、感謝する気持ちを伝える」「お友達と譲り合って遊ぶ」など、日常生活の中でお子さまに身に付けてほしいことを具体的に挙げ、ご家庭内で共有し、お子さまに適切な声かけをして、行動できるようにしておきましょう。

ご家族でお子さまの教育方針で話し合っていくと、どのような小学校で生活をしてほしいかというイメージも少しずつ湧いてくると思います。興味を持った学校の説明会には必ず参加し、学校の印象や教育方針などをご家族でよく話し合うことが大切です。

お子さまの自己肯定感を育てよう

小学校受験の考査ではお子さまの行動観察に重点を置いて選考が行われます。ほかの受験生と遊ぶなかで、お子さまがどのようなふるまいをするのかを観察する行動観察では、日常生活の中であいさつなどのマナーが身に付いているか、ほかのお子さまとのコミュニケーションができているかどうかなどを確認します。

あいさつといった基本的なマナーや、まわりの人とのコミュニケーション力を育てるためには、お子さまをよく観察して、ありのままの姿を受け入れ、自己肯定感を育てることが何よりも大切です。

ご家庭内での教育方針が一致していなかったり、お子さまの様子を見ずに親が理想とする教育方針を押し付けていたりすると、お子さまの自尊心や自己肯定感を育てることはできません。教育方針が独り歩きしてしまうことがないよう、お子さまの個性や気持ちを大切にしましょう。お子さまの成長する過程を見守りながら、必要に応じて教育方針の見直しを家族で話し合うことも大切です。

受験に取り組む時間を大切に

小学校受験は、お子さまとどのように関わり、どのように成長してほしいかを話し合う良い機会です。小学校に入学する前に家庭内で教育方針を一致させておくことは、お子さまが成長してさまざまな選択肢や悩みに直面したとき、考え方の軸になることと思います。また、ご家庭内での教育方針が一致していることは、お子さまにも安心感を与えます。小学校受験を通して、家族の絆がより深まったというご家庭も少なくありません。受験に取り組む時間を、お子さまと丁寧に接し成長を見守る時間と考えて、大切に過ごしてください。