東大松丸式+名探偵コナン「頭がよくなるナゾトキ本」誕生!

テレビでおなじみの松丸亮吾さんのナゾトキと名探偵コナンが合体! ナゾトキを楽しみながら推理小説の醍醐味も味わえて脳力アップ&読解力アップにもつながると、子どもはもちろん親にも人気の最新刊をご紹介します。

松丸亮吾さんのナゾトキと名探偵コナンが合体!

松丸亮吾さんのナゾトキと名探偵コナンが合体!

小学生に大人気、とりわけ中学受験生とその親御さんに注目されている元東大生のクリエイター、松丸亮吾さん。彼の謎解き本は多数発売され、どれもベストセラーになっていますが、その中でもおすすめの1冊が『東大松丸式 名探偵コナン ナゾトキ事件ファイル』です。遊び感覚で思考力を育てるのにぴったりの本なのです。

名探偵コナンと、松丸さんが立ち上げた東大発の謎解きクリエイター集団「RIDDLER(リドラ)」がコラボしたらどうなるか? ご想像通り、本書は多くのナゾが組み入れられた謎解き推理小説です。2019年12月に発売された『東大松丸式 名探偵コナン ナゾトキ探偵団』が大好評だったことを受けて、『小学8年生』の連載をまとめた第2弾として8月に発売されました。

約150ページのコンパクトな単行本ですが、その中に驚くほどたくさんの様々なタイプのナゾが詰まっています。出版社によると、名探偵コナンが好きな子、松丸くんのナゾトキが好きな子、それぞれの新しいファンも獲得し、“親子で楽しく謎解きができた”と親御さんにも好評だそうです。

答えのヒントはどこ?集中力が勝負?

本書はファイル1~ファイル8までの8章だてで、コナン本ながら漫画ではなく物語文と挿絵、それにナゾトキが1ファイル3問ずつという構成です。大人目線で本書のナゾに挑戦してみたのですが、正直、驚きました。漢字にはすべてふりがながついている子ども向けの本ですが、大人でも集中して取り組まないとすべてのナゾには答えが出せません。ナゾさえ解ければいいと思って読み飛ばしたらアウト! 何度も読み飛ばした部分を読み直してしまいました。

ナゾトキと一言で言っても、さまざまなタイプがあります。出題部分だけを見て答えが出せるナゾもあれば、本文や挿絵にヒントが隠されているナゾ、巻末にある、切り取って使うナゾトキシートを使わないと回答できないナゾもあります。ナゾごとに見るべきポイントや考え方を変えていく必要があり、頭の中がシャッフルされるような感覚を味わいました。大人より頭の柔軟な子どものほうが得意かも?と思ってしまいました。

しかも、1ファイルごとのショートストーリーが8つと思っていたら、違いました。確かに1ファイルごとにまとまりのある物語になっているのですが、それがつながって全体がひとつの推理小説になっていたのです。

ですから後半のファイルでは、前のファイルに書いてあったこと、描いてあったこともナゾトキの大事なヒントになります。最終の8ファイルには「読者への挑戦状」があり、その答えを見て、なんと重層的な構成になっていることか、そこまで読み込んでいなかった自分に気づき、これが東大生の出題能力なのか、と感心するばかりでした。