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【1987957】いつか来た道

投稿者: 卒業生保護者   (ID:oUIrTqwjPQA) 投稿日時:2011年 01月 22日 14:43

 高校時代には「歴史を学んで何になる・・・?」と、真面目に勉強しませんでした。年齢を重ねるにつれ、歴史を知ることの大切さを感じているおります。
 故事・格言に学び、先人に学ぶ。歴史を紐解いてこれからを占う。じいちゃん・ばあちゃんのお知恵を拝借。

 全ての学問や技術は先人の努力の蓄積、その一部を子供達はより多く吸収しようと頑張っています。

 青雲学園の卒業生(若い方から年配の方まで)や、その保護者、ご両親に、ご自分の経験談を紹介していただきたく、このスレを立てました。
 卒業生本人としての経験談、子の親として・育成会会員としての経験の中には、在校生にとって、その保護者にとって、更には現在学園ご苦労されている先生方にとつて、必ずや参考となる事柄やヒントが含まれるものと考えます。

失敗談は、失敗しないための事例、成功談は成功に向けての指標となります。
苦しかった時、どう乗り切ったか。苦しんでいる我が子をどう支え・見守ったか。
保護者の合格体験記は、「親ばか」と批判を受けそうですが、実際には、誰もが知りたい事柄が満載された内容のはずです。

 様々な分野で活躍されている卒業生・保護者は多数いらっしゃいます。教育の現場、医療・心療の現場、法曹界、その他専門的な世界で活躍しておられる方には、専門家としての立場で投稿していただければ幸いに存じます。

 学校という場は、現在の在校生・保護者・職員だけの場ではありません。
 卒業生にとっては、青春時代を過ごした思い出の場であり心の故郷。卒業生の親にとっては、我が子が大人として巣立つ直前に、親学を様々学ばせていただいた場、これから入学されるお子さん・その保護者にとっては、夢を託する場となるはずです。

 青雲学園の弥栄を願う一卒業生保護者の出過ぎたお願いですが、皆様の投稿を宜しくお願い致します。
 なお、我が家の経験談は、二次試験の結果が出てから、追って投稿させていただきます。

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  1. 【2017867】 投稿者: 卒業生保護者  (ID:I9s39xNREPw) 投稿日時:2011年 02月 12日 17:22

     毎年、3月末から4月にかけて、「サンデー毎日」や「週刊朝日」に「大学合格者数速報」、「大学合格者高校ランキング」等の標題で、全国進学校の合格者数が掲載されるのはご存知の通りです。数年前までは、「読売ジャーナル」でしたか、非常に詳しく見やすいデーターが掲載される雑誌がありましたが、残念ながら廃刊になりました。サンデー毎日等の高校ランキングを見れば、主要進学校の進学実績、進路傾向が大まかに見えて来ます。

     進学実績の面で九州内を見れば、青雲は、付設・ラ・サールに次ぐ私立進学校であることはご存知の通りです。近年伸ばしている私立は、西南学院と福大付属大濠。話題を集めているのは早稲田佐賀ですが、一期生の進路状況如何によって、その後の人気が大きく左右されることは間違いありません。県毎に主な公立高校を挙げれば、鹿児島県:鶴丸・甲南、宮崎県:大宮・西、大分県:上野丘、熊本県:熊本・済々、佐賀県:西、福岡県:修猷館、福岡、筑紫丘、東筑、明善、小倉あたりでしょうか。

     各地に、人口と生徒数に応じた数の進学校があると言えます。

     長崎県内の公立を見れば、西、諫早、佐世保北あたりでしょうか。また、県内で伸びると予想されるのが長崎東(あくまでも個人的な推測です。指導力の高い先生が集められているという噂からです。)、諫早は6年課程になり更に伸ばす可能性は否定できないでしょう。4年前受験者が殺到した西校、1浪組が目標を達成し、今年度の実績を一時的に伸びることも予想されます。
     進路傾向で見れば、福岡県上位の公立は、九大の予備校化が進んでいるのは数字からして明白です。保育園から大学まで自宅から通えるのは、一つの魅力かも知れません。自立心云々の面は別な話しとして、独立するまで親許に置けるのは、親としての一つの幸せであることは誰もが認めるところでしょう。一般的にそれができるのは、札幌、仙台、首都圏、関西圏、福岡に住む人と、個々に目標とする大学がある地方都市に住む人限定の選択肢といえます。
     
     3年に進級後「君の今の成績で行ける大学はこのあたり。」と指導するのが、一般的な公立高校の進路指導。生徒達は、学校で頑張った結果として、その時の学力に応じた進学先を選択する例が多いのではないでしょうか。一方、私立の進学校は、入学前から目指す大学・学部、更には職業までを大方決めて入学される子供さんが多いのではないでしょうか。
     様々な事情・条件を総合的に考慮して進学先を決定されるでしょうが、入学して終わりではなく、入学してからの6年間又は3年間が勝負です。その辺りをお忘れの保護者の方が意外と多いのでは・・・?と、感じる時があります。
     また、「教育」は「共育」とも言われます。本人、学校、保護者、周囲におられる方々、多数の方々の参加と協力によって「共育」は成り立ちます。「塾」や「予備校」は学力向上のための「サービス産業」であっても、学校教育はサービス産業ではないはずです。この辺りも逆に捉えられている方が多いように感じられて仕方ありません。

     首都圏や関西圏での進学熱の激化と新興勢力の台頭によって、受験戦争の様子が大きく変化しているのにお気づきでしょうか。東京は行政のテコ入れにより、都立が息を吹き返しつつあり、千葉は渋谷幕張の進出により、県立・千葉や市立・千葉の進学実績は見る影もなくなってしまいました。渋谷幕張中の試験に受験生が殺到している様子を、全国版のニュースで流していました。飛行機を使って、灘・開成・ラ・サール等の受験行脚がニュースになったのはもう昔の話し、当時の受験生は、今、受験生の保護者になっておられる年代ではないでしようか。

     少子化と人口の都市部への集中は今に始まったことではありません。ただ、地方で急激に過疎化が始まっていることを、数字で確認して愕然としました。我が子が高校受験する時の県内中3の人口は16,000人を優に越えていましたが、今年度の同数は14,600人程、ここ4年で約1割減少しています。高校の入学定員はそれに比例して減らされているはずですが、上位校の定員にはほぼ変化がありません。これが何を意味するのか、各校の進学実績を推測するに難くありません。
     また、他県からの流入も過去に比べたら減少しています。ここ数年、他県からの流入は新校入学者の3割程度で推移し、且つその約半数は女子となっています。(以上の数字は公的なデーターによる。)
     ここ数年の青雲学園の学制改革を見れば、男子校から共学への脱皮、中学入試の専願制度の導入が大きなところ。データーとしては、公に届け出ているクラス数はそのままに、中学入学者増に併せての新高入学者の減、加えて寮生の減(下宿通学の女子と自宅通学男子の増)。これらの事柄から「地元からの入学者増、6年課程に軸足を置き、長いスパンで鍛え上げる。新高は定員90に満たなくてもあるレベル以上でなければ入学させない。」という方針になっていると読み取れます。
     全国の中の長崎、そして青雲を見れば、進学実績華やかなりし頃と比べ、東大や九大医等を狙える「天才的な学力」を有する入学者が減り、その次に位置する入学者の比率が高くなっているのが実情だと思います。(ここで言う学力≒子供達がよく使う地頭≠テストの成績)
     今年あたり、理Ⅲ合格が出るかも知れません。東大合格が20を越えるかも知れません。長医合格が20を越えるかも知れません。しかし、実績華やかなりし頃の数に戻ることを期待するのは、余りにも大きすぎる期待だと言えます。全国に中校一貫校が増え、どこの進学校も実績を上げるべく頑張っている。中学、高校の受験環境も大きく変わってしまった現状で、過去と同じことを求めるのは無理を強いることにつながります。
       
     青雲には、進学に関する素晴らしいノウハウの蓄積があります。公立高校と比べるまでもなく経験ある素晴らしい先生が揃っておられます。そして進学に主眼を置いたカリキュラムが組まれています。(公立を見下している訳ではありません、「公」だけに一局集中ができず、必ず転勤があり、公立としてのカリキュラムがあります。)
     絶対値を求めるのでなく、「子供が持つ能力をどれだけ伸ばしていただける学校か。」という見方をすれば、最高の学校だと信じます。ただし、勉強するのはお子さん本人です。学校の指導に従って、コツコツと努力を続けること。当初の目標を見失わずスキルを保つこと。学校の授業についていけるだけの学力を持っていること。できれば、多少の余力を持っての入学がベター、等々の条件は付きます。

     我が子の高校生活、一年間の浪人生活を見守りながら、様々な媒体から得た情報の一部をまとめたら、長文になってしまいました。
     我が子の再チャレンジ時が迫り、まだ結果は出ていないものの、これから青雲中学、高校に入学し頑張ろうと思っておられる方にとって、何らかの参考になれば幸いです。

  2. 【2018087】 投稿者: 今から進む道  (ID:.yshOFr92vU) 投稿日時:2011年 02月 12日 20:11

    新中1生の保護者です。当方、夫婦ともに中学受験、経験者ですが、
    自分たちの経験で判断をしてはいけない、と今回の受験で
    つくづく思いました。

    中学受験や大学受験について
    卒業生保護者 さんの分析どおりだと思います。参考になります。

    おそらくは、保護者である読者には研究者、教育関係者も
    多いと思いますが、付け加えるならば、ここのところの
    現在の大学・大学生の質の多様化は驚くべきものがあります。
    旧態依然とした大学もある一方で、研究中心から学生中心へと
    脱却している大学も増えています。
    また、一般入試では通らない層が推薦入試で合格、
    一般入試を受けた上位者層が浪人、という例が増えており、
    不公平も生じています。

    正直言って、志望校をしぼるときに
    東大and/or医学部希望の子たちは、青雲では居場所がないのか。。。
    と思う事もありました。(おそらく成績の傾向から文系のようです、本人は法曹を目指しているようです)
    青雲側の資料は東大と医学部を取り上げているものが多いので、
    それはそれで、少し残念だと思っています。

    知人の青雲OBは文系、理系、それぞれいて皆さん優秀、
    それでも、最後まで
    青雲にすべきかどうか、早稲田佐賀も受験するか
    悩みました。
    結局、青雲に行けば国立も早稲田も目指せるだろうから、ということと
    本人がオープンスクールの授業で青雲の授業をかいま見て
    気持ちが固まったということで、進学を決めました。

    先日の説明会で、宿題をもらってきました。これから6年間、
    我が家も、預けっぱなし、ということではなく、「共育」
    を目指したいと思います。

  3. 【2018311】 投稿者: 今から進む道  (ID:.yshOFr92vU) 投稿日時:2011年 02月 12日 22:29


    東大and/or医学部希望の子たち、

    東大and/or医学部希望以外の子たち
    の間違いです。失礼しました。

    東大、医学部への入試実績ももちろん、大事なのでしょうけれど
    実際の6年間の授業内容や行事なども志望校の決定には
    重要な要素でした。
    (成績の)中間層でも、納得できる進路に進める
    ということも大事だと考えています。

    また福岡市の受験生の場合は、今年度、周囲を見渡した感じでは
    (特に転勤族の多い文教地区では)
    将来の職業まで決めて。。。という感じではない
    ように思います。

    今年度の福岡市内の小学生にとっては急に選択肢が
    増えたように思います。
    大濠中学の共学化、泰星→上智福岡中学へ
    早稲田佐賀中二年目へ
    ということで、息子の周りでもとにかく、
    私立受験をする子が多く、1月のクラスはガラガラ。
    日によっては、学級閉鎖になるかも、というクラスも
    あったそうです。これからは、福岡の高校は県立優位ではなくなるかもしれません。
    公立中へ進む優秀な層が
    減ってきているように思います。

    転勤族が多いこともあって、とにかく寮のある学校へ、
    というお子さんもいました。

    我が家の選択が正しかったかどうか、まだ、分かりません。
    6年間の本人のがんばりと
    私たちのサポートにかかっていると思います。

    先輩方や保護者の皆様のご経験を伺いながら、見守っていきます。

  4. 【2019080】 投稿者: 卒業生保護者  (ID:I9s39xNREPw) 投稿日時:2011年 02月 13日 14:04

     「今から進む道」さん、福岡市内の進路傾向について、修正意見ありがとうございます。私自身転勤族でありながら、田舎育ちのため、都会には転勤族が多いことを考慮していませんでした。福岡からの青雲受験者も少なくないと思います。その地に詳しい方のご意見も様々に伺えたら幸いです。

     私自身それほど教育熱心な方ではないと思っていましたが、直接手を出すのではなく、見守る・サポートするという意味では熱心だったかも知れません。
     我が家の場合、青雲学園にお世話になる切っ掛けは塾の先生の一言からでした。地元の高校でなく、「長崎市内の高校を受験しては・・。」と塾の先生からの勧めで、息子はその気になっていました。そこで親の側として「下宿生活は大変かも・・・?。」と思い、ダメ元で寮が整っている青雲の受験を勧めました。
     試験の結果は「数学は大体できたけど、英語が難しかった。」と、うなだれて帰ってきました。半ば諦めていたところに合格通知をいただき、「すごい学校に合格した。」という感じで、親子して舞い上がってしまいましたが、何の準備もなく受験した青雲、何の情報もありませんでした。
     ネット上で色々情報を探していたところ、当ブログにたどり着き、それ以後最大の情報源となりました。お陰様で、無用な不安を取り除くことができました。
     息子が3年間学園にお世話になったご恩、当ブログの情報によって助けられたことに対する感謝の念、そんな思いから、立ち上げたのが「いつか来た道」です。
     
    「今から進む道」さんが記されていた、「一般入試では通らない層が推薦入試で合格」の例は多々あるようですが、現役の理系学生である上の子の話しによると、「学力不足で苦労している。」例も少なくないようです。
     文系の場合、大学に入学してから頑張ればどうにかなるかも知れませんが、理系の場合、高校の数学力が十分でない学生にとって、大学の理系教養科目や専門科目の数学力が求められる内容の理解が難しくなるのは当然です。学生時代に私自身も、数学力不足で苦労し、歯がゆい思いをしたのを今でも鮮明に覚えています。
     受験テクニックを習得し、特別入試を活用するのは目標の大学に入学するのに必要であっても十分ではない、高校時代にきちんと学べきことを学び、その上で進学先を決める。やはり「学問に王道なし。」ではないでしょうか。
     青雲の進学実績の数字が云々されるのは、東大と国公立医-医ですが、その以外の大学・学部・学科とも、「流石!」といえるところが大半です。職員室前の廊下に合格者名が張り出されますが、それを見てやはり「流石!!」と感じられるはずです。保護者会や運動会のおりにご覧になることをお勧めします。
     子供が在学中、定期試験の得点の分布表をグラフにしたことがあります。後で問題を見せてもらいましたが、一般の高校でいう点取り問題がないことに驚き、その難易度の高さに驚きましたが、それ以上にグラフのピークが80点を超えた所にあるのを見て、改めて驚きました。ただ、高校2年頃の試験でしたので、全科目の平均が上は95点前後から下は・・・・、かなりの差が出ていました。
     個々の成績は問題ではありませんが、残念なことは、理系であっても物理を選択する生徒が少なくなりつつあることです。理科離れが叫ばれて久しいですが、物理を選択しない生徒は工学系には進まないことになります。結果として、選択肢がかなり狭まることになります。
     次回、「物理離れ」についてまとめたいと思います。

  5. 【2028360】 投稿者: 卒業生保護者  (ID:I9s39xNREPw) 投稿日時:2011年 02月 19日 16:47

     久し振りに投稿させていただきます。

    10年余り前、東洋新聞社から「分数ができない大学生」という本が出版され、「エッ・・・、何で?。」と感じたことがあります。その後に、「お母さんは勉強を教えないで」という本が草思社から出版され、衝撃を受けました。それらの本は、何となく感じていた事柄に対して、パッと霞が晴れたような感覚を与えてくれました。
    公式を覚えて数値を代入するのと同様、理解していなくても解き方を覚えて試験をクリアーいている様を、ありありと教えてくれました。

     子供が小学4年の時、授業参観の機会が得られました。算数の時間で、面積の求め方に関する授業でしたが、「三角形の面積=底辺×高さ÷2」と公式を教え、「さあ、覚えましょうね。」と、自信を持って授業を進めておられる先生を見て唖然としました。
     色々と工夫して、考えるからこそ面白みのある図形の問題です。この辺りから、様々な問題に接した時にどう解くか、どんな切り口からアプローチするかの訓練が始まるのではないかと考えます。本来、“学び”には、知る喜び、分かる喜び、解けた喜び等、沢山の「喜び」が伴うのが一般的です。しかし、“覚える”では「点数が取れた」喜びくらいしか得られないのではないでしょうか。当然、様々な事柄を学ぶ上で、覚えなければならない事柄は沢山あります。でも、基本をしっかり押さえておけば、後は考え、工夫すれば様々な事柄に対応できるようになるはずです。

     例えば、三角形の内角の和は180°、四角形は360°。では、五角形、六角形、七、八、・・・となれば、どうでしょう。覚えている方は少ないかと思います。でも、補助線としての対角線を引けば、三角形や四角形の集まりになりますから、簡単に計算することができます。子供の頃に、こんな発見を繰り返すことにより学ぶことの楽しさを知り、その積み重ねで大きく伸びるのではないでしょうか。
     同様な事柄で、蛇足になりますが、「幅80㎝、深さ50㎝、長さ120㎝の容器の容積は、何リットルか。」という問題に、80×50×120=480,000㎤、1リットル=1,000㎤だから、480,000÷1,000=480リットル、と計算するのが正当な方法かも知れません。しかし、「1リットル=10㎝角の立方体」を理解していれば、8×5×12=480リットルと簡単な計算で、時間の節約にもなります。
     小学校で、1リットル=10デシリットル、1ヘクタール=100アール等の単位をスポット的に教えてありますが、“1アール=10m×10mの面積”“1ヘクタール=100m×100mの面積”、“デシ=d=1/10”、“ミリ=m=1/1000”等、実際に使う単位であっても、系統立った教え方をしてないため、混乱してしまう子供が多い様にも感じます。中学校や、高校で様々な単位や補助単位をしっかりと理解するだけでも、物理、化学、地学をより良く学ぶことにつながると思います。

     「ゆとり教育」がメディアを騒がせたのは、過去の話し。と受け取っておられる在校生保護者は少なくないかと思います。確かに、指導要領の改訂は平成20年9月に改正されましたが、現在はその移行期、24年度から完全実施となります。
     難関である青雲中学、高校の入試を勝ち抜いて入学した青雲生ですから、学校での発展問題、塾等での対応により、それほどの影響を受けていないのかも知れません。しかし、使ってきた教科書は「ゆとり教育」用の教科書ですから、旧課程で学んでいた事柄の一部については、学ぶことなく現在に至っている生徒もいるものと考えられます。
     現高校3年生は小4以降、高校2年生は小3以降卒業まで、いわゆる「ゆとり教育」の過程として履修しています。私立進学校である青雲学園、十分な対応がなされているはずですが、学校として指導要領を全く無視することはできないと思われます。

     旧課程の指導要領をたまたま本屋で見て購入しましたが、旧課程の櫛抜け状態を知り驚愕しました。旧旧課程では、図形としての「ベクトル」に接したのは中学の理科、力の合成と分解の単元でしたが、旧課程では、「力の合成と分解は扱わない。」、「100gの物体を吊すと約1Nの力を示すが、g重は扱わない。」、電気の抵抗では、「合成抵抗の式は扱わない。」、・・・・・等々、「・・扱わない」、「・・深入りしない」、「・・程度にとどめる」という文言が各所に見られます。これによって、中学理科は暗記教科になったと思える程です。

     物理分野でメートル、秒に並ぶ基本単位のN(ニュートン)は、1㎏重=1Nとしてやっと理解でき、高校物理で「加速度=力/質量」を学んで、より正確な理解つながるものと思います。この辺りを軽視した結果として理科離れ、特に「物理離れ」が生じているのではないかと考えます。
     自転車のギヤーを変えれば早くなる代われに重くなり、逆であれば遅くなる代わりに軽くなる。冬場に風呂のドアを開ければ湯気が出る。氷に塩をかければ、0℃の氷であっても-20℃前後まで温度が下がる。等、身の回りの物理現象に接し、不思議に思う。そこから面白い理科が開けて来るものと思います。
     出来上がった玩具やゲーム遊びが主となった現代、それに接する機会が減っているのは確かです。それ以上に櫛抜けの理科を学び、理科の面白さに気づかず、根本が省略された結果として、理解しににく、難しい科目とレッテルを貼られたのが高校物理ではないでしょうか。自動車に乗るだけでどれだけの物理現象を感じることができるか、考えてみてたら面白いと思います。
     ちなみに私自身、高校時代に物理は好きな科目でしたが、数学力が弱かったため、物理Ⅱの成績は散々でした。でも、高校時代に物理に関心を持ったことにより、生活の中で色々と役だっていると思います。      

     理系進学を考えてお子さんには、是非とも中学理科を楽しみながら学んで欲しいと思います。普段の生活の中に「何で・・?」と疑問を持ち、その疑問を解くのに少しだけ時間を費やすことにより、理科のセンスを磨くことができるものと信じます。

     また、長文になってしまいました、申し訳ございません。       

  6. 【2028794】 投稿者: 在校生保護者  (ID:FKYNOciurYU) 投稿日時:2011年 02月 19日 23:26

    昨年、高校から入学して、やがて1年が経とうとしています。
    4月からは理系に進む予定ですので、卒業生保護者様のお話、とても興味深く読ませて頂きました。

    「ゆとり教育」のお話がありましたが、中学までは本当に暗記中心の授業だったらしく、
    今頃になって、「これが何故そうなのか、初めて知った」ということが、どの教科にも多くあるようです。
    私たちの頃は、既に小中学校で習ったことなのに…です。
    それでも、今の子どもたちは「なぜ?」と疑問に思うことなく、そのまま覚えてしまうのですね。
    優秀なお子さんたちでも、深いところまで考えたことがなく、我が子が質問すると逃げてしまうそうで、
    子どもはそんな友人たちのことが不思議でならないそうです。

    実際、記憶力のいい人ほど成績は良いですが、丸暗記したって何もならないだろう、
    勉強ってそんなものではないだろうというのが、我が子の考えです。
    それは、私自身もその通りだと思いますが、でも、まず入試を通過しなければならない。
    そのことを考えると、それにこだわってしまってはいけないのではないか、という思いがあります。
    現に、学校でも相当の量を覚えさせられているのが事実で、それができなければ何も始まりません。
    でもこれは、やはり「ゆとり教育」のせいでしょうね。
    中学までの間に、しっかり勉強してこなかった分、高校に全部しわ寄せがきているのだと思います。
    そうすると、高校ではもう、時間をかけて習得している暇はない、だから覚えなければ、となるのでしょうか。

    我が家は女の子なので、高校からしか入れませんでしたが、中学から入学されるお子さんは幸せだと思います。
    中学時代からしっかり学んで、高校で力を伸ばしていけますものね。
    それが中高一貫校の良いところかもしれませんね。

  7. 【2031636】 投稿者: 卒業生保護者  (ID:I9s39xNREPw) 投稿日時:2011年 02月 22日 08:26

    卒業生保護者

     在校生保護者様   しっかりしたお嬢さんで将来が楽しみですね。
     入試突破のために、暗記主体の勉強も仕方ないのかも知れません。しかし、お嬢さんのの考え方、勉強の仕方は大切にされていいのではないでしょうか。

     古文単語集「古文単語565(ゴロゴ)」の著者、予備校のカリスマ講師でもある板野博行氏が、その著書に「勉強の質の変化」について記されています。「10で神童、15で天才、20過ぎればただの人」とならないために、「中学から高校にかけての時期、暗記中心から根本原理を理解する勉強方法に転換する必要がある。」と述べられています。学年が進むにつれ、学びの内容が飛躍的に増え、同時に難化する、それに対応するためには、根本原理を理解し、それを自由自在に活用する必要があると・・・。
     「お母さんは勉強を教えないで」に記してある「引き出し教育」も、アプローチの方法や表現が違うだけで同じことが述べられていると思います。
     高校になってから、めきめきと力を伸ばした級友、逆に高校になって転げた旧友の存在を思い出しました。同じように努力していたのに「何で・・・?」という疑問がありましたが、それらの本に「答え」を見つけた思いでした。

     一枚の紙をイメージして下さい。その紙に「点」をたくさん打ちます。その点を中心に半径1の円を描いた時と、半径3の円を描いた時、それぞれの円が占める面積にどれほど大きな違いがあるでしょう。点の数は勉強した事柄の数、半径は理解することによって対応できる範囲と仮定すれば、どちらが効率的か明白です。更に、紙の面積を高校までに勉強すべきことに置き換えれば、半径の小さい「覚える」勉強では大変、半径が大きければ点は少なくて済み、且つ早い時期から隣同士の円が重なり合あい、紙辺の近くにある点を中心にした円は紙から飛び出してしまう。前者は、無機的な「知識の集まり」、後者は有機的なつながりを持つ「知識と智恵」の広がりと言えるのではないでしょうか。
     半径を大きくすることに固執すれば点の数が増えません、半径が小さく点の数を増やすだけでは面を覆うのは至難の業です。限られた時間しか与えられない受験生、そのバランスをどうするかは個々によって、或いは、理系か文系かによって違うかも知れません。
     しかし、数学や物理等の教科・科目では、理解することに重きを置かなければ後での伸びは小さいものになってしまいそうです。
     「覚えたことは忘れる、解ったことは忘れない。」が、師からいただいた金言です。解ったことの積み重ねが「力」の蓄積ではないでしょうか。

    「お母さんは勉強を教えないで」の受け売りですが、子供達が最初に「つまづく」のが、「アナログ時計」の読み方と、「速さの計算」だと思います。時間の計算は、「60進法」が入るため分からなくなる。速さの計算は「式の移項」を理解していないから分からなくなり、「み・は・じ・き」を利用して公式を引き出して対応しても、単位を考えないから単なる数の計算作業になってしまう。どこのご家庭でも経験された事柄だと思いまが、その辺りを理解し、克服してきたからこそ「今」があるのではないでしょうか。

     高校物理では、「単位」はそれほど重視されていないように思えますが、基本的な内容の時に単位に注意して取り組めば、「今、何の計算をしているか」が理解できますし、数値のケタ違いによるミスも減らすこともできます。また、加速度は速度を時間で微分したもの、移動距離は速度を時間で積分したものであることに気づけば、数学の力を物理に活用できます。この辺りが、学力の有機的なつながり、円の重なりになると考えます。全ての教科・科目に共通するとは言い切れませんが、理系教科については「理解なければ発展なし。」と言えるものと思います。
     文系の雄、法律家にしても同様ではないでしょうか。沢山の法的知識を個別の引き出しに整理して入れておき、「問題」となる事柄についての規程を数ある引き出しから取り出し、個々の規定を解釈し、どの規程をどう適用するかを判断する。そこは、専門家の解釈と判断の世界ではないでしょうか。覚えただけでは、単なるマニアになります。

    単位の話しに戻りますが、基礎的な事柄の検算に、単位だけの計算をしてもミスを無くすのに役立つはずです。速さ=距離÷時間(km/h=km÷h)、距離=速さ×時間(km=km/h×h)、速度=加速度×時間(m/s=m/s・s×s)等がその例です。単位を整理すれば、“=” の左右が一致します。また、仕事率(w)=仕事(j)/時間(s)=〔力(N)×距離(m)〕/時間(s)の例では、w(ワット)=j/s、j(ジユール)=N・mであり、w=j/s=N・m/sとなり、組み立て単位であることから、何を計算しているのか理解につながるものと考えます。
     この辺りのことを軽視し、公式に数値を代入して計算、答は出せるけど何をやっているのかを理解することなく、訳の分からない科目、難しい科目とレッテルを貼っているのが今の「物理」という科目ではないでしょうか。
     また、前回も記しましたが、mm、mg、cm、ha、hpa、kg、km等、独立した単位として扱われている場合が多く、様々に生活の中で接しているにも拘わらず、m=1/1000、c=1/100、h=100、k=1000等の補助単位(接頭語)が整理して扱われないことにより、単位系が解からなくなっているお子さんが少なくないと思います。 ・・・、ピコ 、ナノ、マイクロ 、ミリ、センチ、デシ、デカ、ヘクト、キロ、メガ、ギガ、テラ、・・・これらは数値の大小を示す補助単位(接頭語)です。これらを理解するだけで頭の中のメモリーを節約できるだけでなく、様々な事柄の理解に役立つと思います。
     お恥ずかしながら、私自身、安物の輸入ワインに記してある、75cl.が750ml であると気づいたのは、酒を飲める年になった後かなりの年数が経ってからでした。

     調子に乗り、また長文でクドイ文章になってしまいました。申し訳ございません。

  8. 【2034324】 投稿者: 算数苦手新中1の保護者  (ID:XR1MU1Dx4uA) 投稿日時:2011年 02月 24日 04:56

    卒業生保護者様、とても参考になります。
    単位系の話は面白い!中学入試でよく出題され、息子も苦手としてたのですが、
    私がきちんと教えてやればよかった...

    私自身は、共通一次(世代が分かりますね!今はセンターですが)
    で、生物、地学を選んだ文系ですので
    どうしても、わが子の理科の素材選びは、これまで、そちらの方面に
    偏っていたような...私自身は物理が苦手でしたが、面白さを伝えてくれる
    先生に巡り会っていたら少し違っていたかも、と思います。

    先日の入学者説明会でいただいた、国語、数学(正しくは小6算数)、英語のペンマンシップの
    宿題、なかなかの質と量。

    合格通知が届いて以来、放心状態だった息子も、やる気になってくれたようです。
    「国語の教材はおもしろいから、全然、苦にならないけれど、算数はがんばらなくっちゃ」
    だそうです。

    ところで、青雲の中学入試の出典、子供と一緒に読みたい本が多いので、
    受験勉強中も調べては親子で読んでいました。
    きっとセンスの良い国語の先生がいらっしゃるのだろうと
    推察しています。わが子は本好きなので、図書館も楽しみ。

    数学は中1でつまづくと大変、でも、寮生になるので、援護射撃は難しそう...
    中学になって苦手科目が出てきた時の対処、どんなことができるのか、と
    今から少し心配しています。

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