正しい勉強法を身につければ結果が出せる!「東大勉強力」

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「うちの子、一生懸命勉強しているわりに成績が伸びないな…」とがんばるわが子を横目にため息をついている人は多いでしょう。もしかしたら、薄々気づいているかもしれませんが、おそらく、お子さんの勉強方法は間違っています。

キツい言葉と感じてしまうかもしれませんが、「正しい勉強方法」を理解し、実践しなければ、残念ながらお子さんの成績が伸びることはありません。

では、「正しい勉強法」とは一体何なのか。

その答えは、東大OBであり現在明治大学の教授として活躍している齋藤孝先生の著作『東大勉強力 大人もこの方法で結果が出せる』にあります。

本書の中表紙をペラリとめくってみると、大きく力強い言葉が目に飛び込んできます。

勉強にはやり方がある!
正しい勉強方法を実践すれば
どんな難しい試験にも合格できる!

この端的で明快な齋藤先生の檄には、子どもはもちろん大人も身震いを覚えるでしょう。

実はこの本、題名にも「大人もこの方法で結果が出せる」とあるように、正しい勉強方法がわからずに困っている受験生のためだけに編まれたものではありません。

本書には大人になってからようやく勉強の大切さに気がついたという人も実践したい「東大勉強法」がギッシリと詰まっています。

小さい「目標設定」と、小さくて簡単な「段取り」が学力アップのカギ

夕飯をつくるとき、みなさんは何を考えるでしょうか。
おそらく、多くの人は夕飯の時間に間に合うようにと「目標設定」をし、大まかにでも「段取り」を立てた上で調理に臨むことでしょう。

実は、この「目標を設定し、そこから逆算して課題をこなす」という作業、勉強をする上でもとても大切なことであると齋藤先生は述べています。

とはいえ、ほとんどの人は「目標設定」はとても簡単なことだと思うのではないでしょうか。たしかに、ひとまず「志望校合格」とでも掲げておけば、一応立派な目標になります。しかし、「志望校合格」という目標はあまりにも遠大すぎて、うまく「段取り」を組めないことがほとんどです。

では、どうすれば良いのか。

齋藤先生は「ホップ・ステップ・ジャンプ方式」、もしくは「○○月間方式」を取り入れることを推奨しています。

「ホップ・ステップ・ジャンプ方式」とは、目標を3段階で立てること。具体例として「最初に文法書、次の段階でやさしい物語、さらに次の段階で少し難しいものを読む」という目標設定方法を挙げています。

一方、「○○月間方式」とは、1か月でひとつの能力を徹底的に鍛え上げ、さまざまな能力を順次強化していくことです。具体例としては、「英語の語彙を1万語に増やす1か月間」などを挙げています。これらの2つの目標設定方法には、「スモールステップ」という共通点があります。

小さな目標を達成するには、小さくて簡単な段取りを組めば済み、思いのほか呆気なく目標を達成できるものです。このことを踏まえた上でより小さな目標を数多く設定し、着実に目標を達成していけば、多くの成功体験を積み重ねることができ、勉強へのモチベーションを高めていくことができるでしょう。そして、ゆくゆくは大きな課題、すなわち受験を乗り越える力を身につけることができるはずです。

さらに、こうして培うことができる「段取り力」は、勉強のみならず、仕事をはじめとする人生全般に役立つと齋藤先生は述べています。

このように、本書には受験勉強のアドバイスかと思いきや、人生のアドバイスとなる金言がギッシリと詰まっています。志望校合格を目指して勉強に励む子どもはもちろん、社会の荒波に揉まれてもがいている大人も、齋藤先生が語る具体的な東大勉強法や奥深い言葉の数々に深い感銘を受けることでしょう。

大人はテレビほど勉強になるツールはない!?

わが子が勉強以外のことに夢中になっている姿を見ると、「そんな暇があるなら、勉強をすれば良いのに…」とイライラしてしまう人は少なくないのではないでしょうか。

しかし、勉強とは教科書や参考書に書かれていることを完璧にマスターすることだけではありません。教科書や参考書には書かれていない知識、すなわち、教養を身につけることも立派な勉強です。齋藤先生は本書において「教養を身につければ、人生がより豊かになる」と訴えています。

そして、教養を身につけることを「大人の勉強」と称し、さまざまな「大人の勉強」方法を紹介しています。ところが、どの「大人の勉強」もできることなら子どものうちからしておきたいものばかり。中でも一際目を引く上、すぐに実践してみたいのが「テレビを垂れ流す」ということです。

齋藤先生はテレビを「新たな刺激が加わる仕掛け」と捉え、「テレビほど勉強になるツールはない」とまで言っています。

たしかに、テレビは好むと好まざるとにかかわらず、さまざまな情報を面白おかしく提供してくれるもの。知らず知らずのうちにテレビから知識を吸収し、その知識を日常生活で活用していることは少なくないでしょう。

とはいえ、1日中テレビにかじりつく必要はありません。

齋藤先生は、他の作業をしながらも、ついテレビ画面に目がいった瞬間、何に興味を引かれたかを見逃さないことが大切だと述べています。齋藤先生いわく、その瞬間は「やる気スイッチ」がオンになるとき。これを手帳に記録し、勉強につなげていくことで、多くの知識を身につけることができると言います。

一見何の役にも立たないと思われる知識も、めぐりめぐってどこかで役に立つもの。受験勉強が生きる上で役立つように、受験勉強以外の勉強が受験に役立つ可能性は十二分にあります。齋藤先生はこのことをよく理解しているからこそ、受験指南書であるはずの本書の3分の1を費やして「大人の勉強」の重要性を強く訴えているのでしょう。

本書を手に取る子どもたちの中には、「受験に関係ないことまで書いてある」と「大人の勉強」について書かれているページを読み飛ばしてしまう人もいるかもしれません。一方、「ここは受験勉強のことしか書いていない」と考えて具体的な勉強方法を読み飛ばしてしまう大人もいるでしょう。

しかし、それは間違いです。

大人も子どもも丸一冊読んでこそ、本書の真価に気づくことができます。そしてきっと、本書をすべて読み終えたときには、大人も子どもも勉強がしたくてたまらなくなっていることでしょう。

書影

東大勉強力 大人もこの方法で結果が出せる
齋藤孝著 興陽館刊 1,300円+税

「東大生」はどんな勉強をしているのか。東大OBで多くの勉強法を実践してきた齋藤先生が究極の勉強法を公開!

「絶対合格力をつける!」には…
・勉強は段取り力で決まる
・試験問題の「傾向と対策」を徹底分析する
・“勉強スペース”を管理してもらう
・ストップウォッチと3色ボールペンで勉強にメリハリをつける
・「死体になった気分」の呼吸法で瞬間的に休む

「地頭を鍛える」には…
・一瞬で図解化するノートスキルをゲット
・短期間で集中暗記
・解法のパターンを暗記する
・知識をコント化する
・「芋づる式勉強」をする

この「東大勉強力」で、「あらゆる試験に受かる!」「大人も成果を出せる!」「頭がぐんぐんよくなる!」

齋藤 孝(さいとう たかし) さん
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。著書に、『だれでも書ける最高の読書感想文』『三色ボールペンで読む日本語』『呼吸入門』(以上、角川文庫)、『語彙力こそが教養である』 (以上、角川新書)、『声に出して読みたい日本語』(草思社)『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、など多数。


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