中学受験 失敗しない塾選び!難関校合格のためのチェックポイント(2ページ目)

塾選びには校舎のリサーチも大事⁉

塾選びには校舎のリサーチも大事⁉

続いて確認しておきたいのは、「校舎の違い」です。

塾を決めたら、自宅から通える一番近い校舎を選ぶというご家庭はおそらく多いでしょう。

しかし、大手塾は校舎によって雰囲気が異なり、宿題の出し方にも違いがあると西村先生は言います。加えて、近所の校舎からは、志望する学校の合格者が少ない、または出ていないということもあるので、志望校の合格者数を確認した方がよいというアドバイスもありました。

さらに、西村先生は、「校舎によって、クラスの数は異なります。クラスが少なく、たとえば2クラス分けだと、1クラスの中での学力差が大きくなりすぎてしまいます。その結果、上のクラスの下半分と、下のクラスの上半分が、それぞれその授業に適さなくなります。そのため、できれば3クラス以上の校舎に行くほうがよいでしょう。」と言います。

難関校を確実に目指したいご家庭であれば、クラス数も確認しておきたいところです。

また、西村先生は、校舎の雰囲気や詳細を確認するために、校舎長に「相談」することをおすすめしています。「質問をしたい」ではなく「相談をしたい」と持ち掛ける方が、親身に答えてくれることもあるのでしょう。

相談内容は、宿題量はどのくらいなのか、授業についていけないときにはどうすればよいのか、質問教室はあるのか、などのことを質問しながら、校舎全体の雰囲気を感じ取るとよいとのことです。

大手塾に通っていても、個別指導や家庭教師を併用?

大手塾全般に言えることですが、集団での授業は、一人ひとりの理解度に合わせた授業ではないので、取りこぼした単元があったとしても、授業はどんどん進んでいきます。
特にSAPIXは、授業スピードも速いので、ついていけないとあっという間に未消化の単元が増えていきます。

大手塾の集団授業では補えない部分を、一対一で指導をしてもらうことにより、志望校に合格する力をつけていくというご家庭も、今や珍しくありません。
そのため、個別指導塾や家庭教師では、中学受験の大手塾に通うお子さまのフォローを専門に行うところもあります。
いざというときのために、個別指導や家庭教師についても調べておきましょう。

また実際に、個別指導や家庭教師を検討する際、学習内容を指導してもらうことだけを目的とする場合と、スケジューリングを含め受験全体に関わってもらうことを目的にする場合とでは、講師の質が格段に違ってくることを念頭において選びましょう。

大手塾は、小学3年生の2月からカリキュラムがスタートします。3年間在席する塾ですから、塾も志望校選びと同様に慎重に選びたいものです。

西村 則康(にしむら のりやす)先生 

西村 則康(にしむら のりやす)先生 

プロ家庭教師・名門指導会代表、中学受験情報局主任相談員、塾ソムリエ。

40年以上、中学受験指導を一筋に活動し、開成、麻布、桜蔭中学などの最難関中学に2500人以上を導く。受験学習を、暗記や単なる作業だけのものにせず、「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で切り込んでいく授業は親からの信頼も厚い。『御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方』(アスコム)、『中学受験は親が9割 最新版』(青春出版社)、『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)など著書多数。