後伸びする子に育てるには「親子の会話」が大事!
単語で話をしない!「てにをは」が大事
お子さんとの会話で注意してほしいのは「てにをは」の使い方です。単語で会話をせず、文章で会話をすることで、「てにをは」を意識することができます。
5年生の1学期に習う公約数や公倍数の単元で、「12を割る」と「12で割る」の区別ができないお子さんがたくさん見受けられます。それまでに「てにをは」を会話で正しく使っていたかどうかが如実に現れます。
「今日学校どうだった?」という聞き方はNG!
お子さんに学校での様子を聞こうと、「今日学校どうだった?」という聞き方をする親御さんが多いようですが、それでは会話は生まれません。なぜなら質問が抽象的で、かつ挨拶の言葉のようになっているからです。
質問を細分化することで、会話が長続きします。
たとえば、
「今日は学校で誰とお話ししたの?」
「サチコちゃんとお話ししたよ」
「じゃあどんな話をしたの?」「あなたは何て答えたの?」
と会話が繋がっていきます。
このような会話を日常的に行っていると、国語力が伸びていきます。
読解の練習では、まず文章から状況を思い浮かべ、問いに答えるときにその情景を文章に落とします。その練習が親子の会話を通して自然にできるのです。
「なぜ」を育てる会話をする
「なんでだろう?」「そうなんだ!」というクエッションマークやビックリマークが頭の中にたくさんある子どもは伸びます。疑問を解決したいという気持ちや、それがわかったときの快感が学習のモチベーションに繋がるからです。
子どもの「なぜ?」は、自然と頭に浮かぶというより、「なぜ?」を感じる学習によって体得されるものです。その学習とは「会話」です。
つまり、親子での会話が重要で、親の言葉のまねから、子どもの「なぜ?」が始まります。
たとえば、散歩をしながら親が「真っ青な空だね、お空って何で青いのかな?」と言ったとします。その口まねを子どもが始め、そこでやっと「疑問を感じるというのはこういうことなんだ」と、子どもは学習します。
そして、子どもが「なぜ?」と言った場合に、親はその答えをすべて用意しておく必要はありません。子どもがどうしても知りたがっている場合は「じゃあ、一緒に調べようか」という返答でもよいのです。
さらに、「でも夕焼けは赤いもんね、お空の色っていろいろあって本当に不思議ね」と会話を広げていくことができれば理想的です。
「空が青い理由」をきっかけとして、空が青いのも赤くなるのも、何か共通の理由がありそうだと感じるきっかけになります。
会話の最後は、「お母さんも気になるから、わかったら教えてね」です。「疑問を持つことは良いことなんだ!」と子どもが感じる終わり方を心がけてください。
たくさんの体験と、頭の中に「なぜ?」をいっぱい持っている子が将来的に伸びていくのです。