中学受験 6年生夏休みの弱点克服、効率のよいやり方とは?(2ページ目)

弱点対策をする時間を必ず確保し、まず過去のテストの解き直しをする

弱点対策をする時間を必ず確保し、まず過去のテストの解き直しをする

夏期講習の受講や復習がある中で、弱点対策に充てられる機会は、1週間のうち2~3回しか取れないと思います。1回の機会で1教科の対策を考えると、週のうち2教科、もしくは3教科の対策となります。

その1回で取れる時間も限られていますので、やることをなるべく絞ります。算数であれば、対策をする単元を特定しましょう。たとえば、「差集め算の単元の正答率60%以上で取れなかった問題の解き直しをする」というところまで絞り込んだやり方が進めやすいでしょう。

教科の優先順位を明確にする

勉強がある程度進んでいるお子さんは、弱点対策を算・国・理・社を組み合わせる形で問題ありませんが、遅れているお子さんは、算数・国語に絞ります。その場合、結果的には算数に時間を割く形になるでしょう。国語に関しては、過去のテストの正答率60%以上で間違っていた文章題の解き直しをします。

過去に受けたテストの内容は数か月もすれば忘れますので、新しい問題をやるのではなく過去に解いた問題で十分です。たとえば国語の解き直しをする際には、「わが子はどのテーマの文章題が苦手なのか」当たりをつけておきます。説明文か、または物語文なのか? そうすると、その後の対策もしやすくなります。

なぜ間違ったのか、お子さん自身の振り返りが大事

解き直しをするときに重要なのは、「振り返り」です。正答率60%以上の問題は「普通」の問題、つまり理解できていれば必ずできる問題です。お子さんにそのことを丁寧に理解させた上で、お子さん自身が「なぜ間違ったのかな?」「そうかここで間違ったんだ」と自分で振り返りができるようになることが大事です。
この点は、保護者だけでは難しい部分でもあるので、塾の先生や家庭教師に相談するのがよいでしょう。

お子さんの自己肯定感が高まる声かけを

弱点対策をする上で大切なことは、保護者が「本来できるところなんだから、慎重にやればできるようになるよ、頑張ろうね」と声かけをして自己肯定感を促すことです。弱点克服はお子さんにとってつらい勉強とはなりますが、対策ができる受験生とできない受験生で差がつきます。
みんながやれていないことをあなたはやっているんだよ」と、遅れているのではなく、むしろ先行しているのだとお子さんを励ましていただきたいと思います。