親子でやりたい!思考力・読解力が身につく2冊のドリル(2ページ目)

思考力と読解力を育てるサポート法がわかる

思考力と読解力を育てるサポート法がわかる

この2冊のドリルがすごい!と思ったのは、それだけではありません。このドリルを見ることで、教育の素人であるママ・パパにも「思考力」とは何なのか、「読解力」とは何なのかが、うっすらとでも想像できるようになると思います。これが、なんといっても素晴らしい。

ですから、2年生以上のお子さまをお持ちの方でも、思考力や読解力を身につけるってどういうこと?と思ったら、ぜひこのドリルを手にとってみてください。わが子にやらせるためではなく、ご自身がどのようにわが子をサポートしていったらいいかを知るために、です。

『算数思考力』の「おうちの方へ」には、「算数を得意にするための基礎・基本は、2つあるのです。それは『できる』と『わかる』です。」と書かれています。そして成績が伸びないのは、「できる」だけに取り組み、「わかる」には取り組んでいないからだとのこと。そのうえで、「わかる」について、大野先生は、以下のように説明されています。

「算数は、内容の系統が確立されている教科ですので、系統性を理解することが必要不可欠です。その内容の本質は何か、それが他の内容とどのようにつながるのかを深く考え、身につけなければなりません。これが「算数思考力」、つまり「わかる」ということなのです。」

また『国語読解力』のほうの「おうちの方へ」にも、白坂先生の以下のようなメッセージがあります。

「たくさん問題を解くからできるようになる、量をこなせば自然とできるようになるというわけではありません。

大切なのは、子どもの「学び方」なのです。ポイントになることを押さえつつ、問題に取り組むことが確かな理解へとつながります。焦る必要はありません。

また解説では、おうちの方へ向けて、ポイントとなる観点や読み方について説明しています。例えば、「あらすじ」という言葉があります。あらすじをまとめる方法について、どれだけの方がご存知でしょうか。あらすじをまとめるためには、「登場人物の中で、中心人物は誰なのか」、「どんな出来事があったか」、「最後、中心人物はどのように変わったか」の3つが必要となります。これらを用いることで、あらすじはまとめることができるのです。」

これらのメッセージから、「思考力」や「読解力」の世界が少し見えてきたでしょうか。実際にドリルを1ページずつめくっていくと、もっとリアルに見えてくると思います。1年生向けだから大人にとってはとても簡単な問題ばかりですが、解答に至るまでの導き方が見るべきポイントです。解答に至るプロセスを知ることで、「思考力」や「読解力」の本質が見えてくるのです。