ママに読んでほしい「プログラミング教育」がわかるまんが

人気の「ドラえもんの学習シリーズ」の新刊『パズルでわかるプログラミング』が発売されました。プログラミングと聞いて苦手感を感じる方もいるかもしれませんが、まんがとパズルで構成されたこの本は、そんな不安をすぐに払拭してくれます。小学生にもママにもわかりやすい、楽しみながら未来を担う子どもたちに必要な能力が何かを教えてくれる本なのです。

プログラムを作るのではなく論理的な思考力を育てる

書影:ドラえもんの小学校の勉強おもしろ攻略 パズルでわかるプログラミング

2020年度から、小学校では新しい学習指導要領のもと、「プログラミング教育」が始まりました。もっとも、「プログラミング」という教科ができたわけではありません。算数や理科など既存の教科の中で学ぶため、英語教育ほど話題になることもなく、「学校でどんなことを学んでいるのか、実はよく知らない」という親御さんも多いのではないでしょうか。

「プログラミング教育」と聞いて、「コンピュータを使ってプログラムを作る勉強」と思う方も少なくありません。でも小学校で目指しているのは、プログラムを書く技術を身につけることではありません。

「どうすれば目的を達成できるか」「どのような順番で考えればよいか」、そうした論理的に考える力、いわゆる「プログラミング的思考」を育むことが目的です。この力は、AIが急速に発達するこれからの時代には、ますます重要になってきます。AIは知識を集めたり文章を作ったりすることは得意です。しかし、何を問い、どう判断するかは人間にしかできません。つまりAIを使いこなすためには、自分で考える力が不可欠なのです。

その土台となるのが、小学校のプログラミング教育が育てようとしている「プログラミング的思考」です。このことを、子どもだけでなくママ・パパにも理解していただきたい…、そんな思いで手に取ったのが、『パズルでわかるプログラミング』でした。

毎日の料理が「アルゴリズム」だった!

本書は、「順次」「くり返し」「場合分け」「アルゴリズム」「デバッグ」「暗号化」など、プログラミング教育で基本となる考え方を、ドラえもんとのび太たちの楽しいまんがとパズルを通して学べる一冊です。全28問のパズルは、答えを覚えるのではなく、「どう考えれば答えにたどり着けるか」を楽しめるよう工夫されています。

試し読み:パズル1

全28問のパズルを掲載

試し読み:パズル2

「どう考えれば答えにたどり着けるか」を楽しめる

中でも印象に残ったのは、第4章「アルゴリズム」です。ママが夕食にチキンカレーを作る場面で、のび太は「カレーは簡単な料理だと思っていたけれど、ママはこんなにたくさんの指示をこなして料理をしているんだ」と驚きます。

そしてドラえもんは、「料理のレシピって、アルゴリズムなんだ」と気づきます。「問題」はチキンカレーを作ること。「解決するための手順」がレシピ。つまり、それがアルゴリズムです。

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ママの「料理は始める前の準備や手順が大切なの」という言葉を受け、ドラえもんは「料理の手順を考えることは、プログラミング的な考え方をすることと同じなんだね」とまとめます。「アルゴリズム」という難しい言葉を、毎日の料理でこれほど自然に理解させてしまう構成には、思わず感心しました。

また、28問あるパズルの最後は、「2進数」でした。難しそうと思いましたが、実際には計算方法を知らなくても楽しめるパズルでした。最終の第6章の「暗号化」から2進法、つまりコンピュータの世界へと自然につなげる構成に、監修者のセンスを感じました。

子どもが読む前にママに読んでほしい

「教える」ということは本当に難しいものです。にもかかわらず、本書は、抽象的なプログラミング的思考を、ドラえもんとのび太たちのまんがとパズルで、子どもが自然に理解できるように構成しています。監修者が冒頭で語る「この本のねらい」が、最後まで見事に貫かれていました。現役の小学校の先生だからこそ作ることができた一冊なのでしょう。

試し読み:監修者が冒頭で語る「この本のねらい」

この本は、子どもより先に、ママやパパに読んでほしいと思いました。大人なら半日もあれば読めます。成績や受験のための知識、解法のテクニックも大切ですが、この本が語っている、自分で考え、試し、工夫する力は、一生その子を支えてくれます。そのことを親御さんと共有したいのです。

この本は、お子さまに「読みなさい」と渡さないでください。ママ・パパが読み終えたら、リビングのテーブルにそっと置いておくだけで十分です。子どもが自然に手に取ったら、「どう思った?」と親子で話してみましょう。子どもが読まなくても構いません。親御さんの中に、「プログラミング教育とは、コンピュータを学ぶことではなく、考える力を育てる教育なのだ」という理解が残れば、この本は十分に役割を果たしたといえると思います。

ドラえもんと一緒に、「考えること」の楽しさを親子で味わえる一冊です。

ドラえもんの学習シリーズ
ドラえもんの小学校の勉強おもしろ攻略 パズルでわかるプログラミング

原作/藤子・F・不二雄 、監修/細水保宏、小学館刊、定価990円(税込)
書影:ドラえもんの小学校の勉強おもしろ攻略 パズルでわかるプログラミング

AI時代に必要な考え方を楽しく身につける

あなたは「プログラミング的思考」という言葉を聞いたことがありますか。社会の急速なデジタル化にともない、小学校ではプログラミングが必修科目になっています。これから先、みなさんがコンピュータやAIを適切に、効率的に利用できるようになるために必要な力が、プログラミング的思考(=プログラミング的な考え方)です。

むずかしそうに感じるかもしれませんが、実は特別な考え方ではありません。プログラミング的思考とは、「どうすればうまくいくかな?」「どんな順番でやればいいかな?」と考える力。勉強だけでなく、友だちとの話し合いや、これから先のいろいろな場面でも役に立つ、ドラえもんの《ひみつ道具》のようなものなのです!

この本は、ドラえもんや仲間たちといっしょに楽しく考えながらパズルに取り組むことで、自然にこの力が身につくようになっています。ただ答えを出すだけでなく、「どう考えたか」「次はどうすればいいか」をだいじにしているのが特徴です。

この本を通して、「考えるっておもしろい!」と感じてもらえたらうれしいです。さあ、ドラえもんといっしょに、考える力を少しずつ身につけていきましょう。

<編集者からのおすすめ情報>

この本は、プログラミング的思考を身につけることで、物事を順序立てて考え、どのようにしたらうまくいくのかを論理的に考えられるようになることを目的としています。

宿題をするときに、先に漢字をやるか、計算からやるかを考えたり、まちがえた問題を見て「どこでつまずいたのだろう」と考えたりすることもプログラミング的な考え方のひとつです。この考え方を身につけることで、うまくいかなかったときもあきらめず、新しいやり方を考えることができるようになります。

ドラえもんやのび太たちと一緒にパズルを解くことで、プログラミングの3つの基本「順次」「くり返し」「場合分け」をマスターしましょう!