【中学受験の理科】学習に行き詰まったら学び方を見直そう

お子さまが自主的に勉強をしたり、探求心をもって取り組んだりする姿を見ると、親としてはとても頼もしく感じるものです。しかし、それが中学受験の勉強となると、気を付けてあげなければならないケースが出てくるようです。

【お悩み】理科の学習方法が不安…

小学5年生男子のお母さまのお悩み

理科の学習についてです。

うちの子は理屈で納得できないと先に進められません。また、興味が薄い分野は覚えようとしません。普段の生活が何かと忙しく、理科の学習にかける時間も、受験までにだんだんと限られてきているので、本人のやりたいやり方でやらせるべきか悩んでいます。

今こそ学び方をバージョンアップ【小川先生からのアドバイス】

勉強法にこだわりがあるお子さまに悩むお母さまからの相談に、教育家の小川大介先生が回答します!

今こそ学び方をバージョンアップ

今こそ学び方をバージョンアップ

本人の好奇心や自身で考える力を大事にしながら、得意なところを伸ばそうとされてきたご家庭だと思います。お子さんへの関わり方に自信を持ってください。ただ、中学受験を考えると、お子さんは次の成長段階へ行かなければなりません。

理科という科目を納得しながら学んでいくことはとてもいいと思います。ただ、納得をしてから進めたいという思いと、自分のやり方にこだわってそのペースをひきずるというのは別です。これからは、納得感を持ちながらも、受験生としての学び方へバージョンアップしていく節目の時期だということを理解したほうがいいでしょう。

中学受験は負荷の高いもの

そもそも中学受験というのは子どもにとって負荷が高いものです。小学生が小学生なりの成長をしていたら受験生としてはうまくいきません。無理を押し付けて子どもが自分を見失うような受験をするのか、負荷をかけながらも工夫して子どもの成長・学ぶ力を育てていく時間に変えるのかは、親の選択です。

お子さんにあった学び方を親子で探って

受験生は特定の時期までに知識を身につけ、問題に慣れることが必要です。苦手な分野や興味がない分野でも、知識として内容を覚えるにはどうしたらよいのか。お子さんにも受験生としての学び方を身につける成長期にあることを教えてあげてください。そして、お子さまの長所を活かしながら、どのような授業の受け方、復習の仕方、テストの直し方をしたら、効率よく新しい知識を身につけられるか、一緒に考えていきましょう。

お子さんの学ぶ力を育むためのすごくいい時期がきたと理解して、親子で話し合いながら一緒に進んでいってもらいたいと思います。お子さんにあった学ぶテクニックやコツを親御さんも調べてみてください。

小川 大介(おがわ だいすけ)先生

小川 大介(おがわ だいす)先生

教育家。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員。
京大法を卒業後、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。塾運営を後進に譲った後は、教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動している。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。メディア取材も多く、YouTubeチャンネル『小川大介の「見守る子育て研究所」』も公開中。