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【1437085】算数苦手な小4女子

投稿者: 4年女子   (ID:53wwZSuUUHw) 投稿日時:2009年 09月 22日 06:14

Wに通っている小4女子です。
一応最上位クラスにいるのですが、算数に苦手意識を持っていて困っています。

宿題も計算や簡単な問題はこなすのですが、ちょっと考えなければいけない問題がくると、すぐ途中でやめてしまい、気付くとマンガなど描いている始末。
集中してやればすぐ、終わるよ。その分後で遊べるよ、と何度も言っているのですが、全然わかっていないようで。

夏休み前までは算数も理科もちゃんと土日で復習して、集中してできていました。ところが、夏休みから集中力が切れています。
夏休み明けて復活するかと思ったのですが、全然です。

小さいころからゲームとか家族でやってこなかったせいか、じっくり考えることをしたがりません。
問題をやっていても、「だってつまんないんだもん」なんて言う始末。

5年生からはもっと難しくなると聞いています。
こんなことで大丈夫なのか、やっていけるのか、と私は不安になり夜も眠れない日が続いています。

国語は得意(物語は好きだけど、説明文は苦手)と思っているようです。

本人のやる気がないと伸びない、ということなのでしょうが、このやる気どうしたら出てくるのか、など明けても暮れても娘の勉強のことを考えてしまいます。
この先長いのに、続けていけるのか不安でいっぱいです。

どうかよいアドバイスよろしくお願いいたします。

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  1. 【1439456】 投稿者: 4年女子  (ID:53wwZSuUUHw) 投稿日時:2009年 09月 24日 12:40

    ただ様

    ありがとうございます。
    基本問題大事ですね。
    基本・基礎をしっかり身に付けなければだめですね。

  2. 【1440426】 投稿者: イデムリン  (ID:DOlFoCL7IQ6) 投稿日時:2009年 09月 25日 04:21

    「子供がなぜ勉強が嫌いなのか?」
    「母親としてなぜ不安なのか?」

    この2点に関して、根本的に考えてみることをお勧めします。


    子供が好きなことと嫌いなことは、実は非常にシンプルに決まっています。

    1,「親が好きで、いつも楽しげにやっていること」は、普通はどの子もたいてい好きになります。

    良くある例として、親が本を読まなければ子供も本を読むようになりませんし、親が多読家だけれども「斜め読み」で細かいところを読んでいないようだと、子供も「物語文は得意だけど説明文は苦手」になります。

    2,「楽しいこと」は好きで、「楽しくないこと」は嫌いになります。当たり前ですね。

    でも「何が楽しいか、何が楽しくないか」は、実は「親が決めている」のです。

    たいていの親は、勉強に関して「義務だ。やらねばならぬ」と言います。すると、子供はそれを嫌いになります。
    なぜかと言うと、「義務でやらねばならぬこと」が「楽しいことであるはずがない」という「固定観念」を、既に親から教わっているからです。
    さらに拡大して言えば、たいていの親は「勉強が楽しいことであるはずがない」と信じ切っています。さらにその親から、そう教わりましたから。

    近年の脳の研究で、「人間は楽しくないことをしているとき、脳の働きが5分の2に低下し、成長ホルモンの分泌が止まっている」というデータが出ているそうです。
    ただし、その同じ研究で「何を楽しいと感じ、何を楽しくないと感じるかは、作業内容によるものではなく、イメージである」というデータも出ているのです。

    2つのグループを用意して、「全く同じ作業」をさせる前に、片一方には「これは面白い作業だよ。みんなで楽しんでやってね。」と言い、もう一方には「これは辛くて厳しい作業だけど、私語厳禁で勤勉にやりなさい。」と命じてやらせたところ、私語厳禁でマジメにやっているグループよりも、みんなで和気藹々と楽しげにやっているグループの方が、2:5の比率で作業がはかどったというのです。

    実はものを記憶するときには「成長ホルモン」が非常に大切な役割を担っています。
    脳に何か新しい情報が入ってきたときに、それを脳細胞に記憶として収めるのと同時に、脳の細胞と細胞の間をシナプスという神経細胞で結んで、記憶をより強固にしたりより取り出しやすい形にしたりするということは既に知られていますが、このシナプスを形成するためには当然のことながら成長ホルモンの働きが必要です。

    ですから成長ホルモンの分泌が止まった状態でものを記憶すると、いわゆる「丸暗記」で「応用の効かない記憶」になりやすいわけです。


    こう考えてくると、2つ目の「母親として、なぜ不安なのか?」という疑問に関する答えも、薄々分かってきますね。

    私の経験から言わせて頂ければ、それはある種の「トラウマ」であり、言い方を変えると「親から子へと代々伝わってきた『日本の悪しき伝統』」です。

    要するに「勉強というのはこういうもの」「こうあるべきもの」という「型」が親の(たいていの塾の先生も同じです)固定観念として植え付けられていて、子供がその「理想型」から少しでも逸れていると、「理由のない不安」に襲われるのです。


    しかしですね。はっきり申し上げると、その「型」が間違っているのですよ。

    みなさんが子供の頃に比べて、スポーツの世界の「常識」は既に全く異なるものに変化したのをご存じですか?

    たとえば昔は「練習の最中には、決して水を飲んではいけない」と言われたものです。
    今は指導者が選手に対してそんな事を言ったら「虐待」です。万が一事故でも起こったら逮捕されます。

    あの偉大なるホームランバッターの王選手は「夏場は私生活でも決して冷たい飲料は口にしなかった」と言われますが、同じく彼の有名なエピソードとして「ボールを打つ瞬間に奥歯を噛みしめる力が他の選手よりも強かったからあれだけの力が出せた」と当時は言われていました。少年誌の特集で長島選手と比較されたりもしたものです。
    その結果、王選手の奥歯は若くしてガタガタになり、入れ歯になったそうです。(哀)

    ところが今のスポーツの世界では、「ボールを打つ瞬間は力んではいけない。息を吐き出しながらバットを振る。」というのが常識です。
    イチローも松井も写真を見れば分かる通り、息を吐き出しながらスイングしています。

    巨人の星で有名になった「兎跳び」も、腰を痛めるからという理由で禁止されました。

    「筋肉」に関しては研究が比較的容易なため、スポーツの世界は劇的に進化し、「常識」そのものが30~40年でガラッと変わりました。


    対して「勉強」の世界はどうでしょう?

    今や「勉強の世界」の方が「スポーツの世界」よりも、遙かに「スポ根」的であり「体育会系」ですよ。(笑)

    たいていのご家庭では、子供が受験勉強を始めると、不必要に「精神論」を語り、不必要に「事を構え」、不必要に「プレッシャーをかけ、追い詰め」、さらにおまけに「常に向上し続けることを要求」します。

    子供をわざと追い詰め、こわばらせ、そして無理な要求をする。^_^;
    …まさに無理・無駄の極致です。

    もっと戦略的に行きませんか?
    受験なんて、結果が出れば良いくらいに考えた方が良いのです。
    どうせ受かるなら、ギリギリ最下位で合格する方が、労力が少なくて得だとか、もっと肩の力を抜いて行きましょう。

  3. 【1440616】 投稿者: 算数は脳味噌のスポーツだ  (ID:OD8bRg3SF46) 投稿日時:2009年 09月 25日 10:04

    イデムリンさんのお話、いたく感銘いたしました。
    教育に携わるお方なのでしょうか?


    スレ主さん、
    もしお子様が算数が苦手で…とおっしゃるのであれば、
    なぜ算数が苦手になるメカニズムを解明しようとなさら
    ないのでしょうか?
    ご自分が算数が苦手だった…とおっしゃるのであれば、
    尚更のこと、自分の弱点だった部分をも解明できるし、
    そうすればお子様の気持ちにも寄り添えるような方策も
    探ることができましょう。
    「解き方を教えてしまう」「算数教室か家庭教師か」
    と色々と悩まれているようですが、
    まずはお子様のこと(なぜ算数が苦手なのか?)をもっと
    知りたい!と思う、親としてのスレ主さんの<学習意欲の
    欠如>が、私には大変気になります。
    算数に関する書物は沢山出ています。
    「算数脳」などで有名な方の書籍など、取り掛かり易いと
    思います。
    ちなみに私も学生時代算数が苦手でしたが、子供と学び直し
    て、その面白さに今更ながら開眼したところです。


    それから、ヤル気の問題云々ですが…
    うちにも小4の娘がおりますが、最近になって
    彼女に対して、母親である私が自戒していることがあり
    ます。
    それはあえて「勉強しなさい!」と言わないことです。
    小4のこの頃まで、親が伴走しながらの、通信教育でやっ
    てきたわけですが、
    そろそろ自立的な学習習慣へ切り替える時期だと思い、
    母は口にチャックをして何も言わずじっと耐えています。
    無論なかなか取り掛からず能天気にマンガばかり描いて遊
    んでいたりする娘に、一喝できたらどんだけスッキリする
    だろうかと思います。
    しかし、ここはなんとしても乗り越えなければならない
    一つの壁であると考えています。
    「勉強は、人に言われて(外圧で)するものではない」
    ということを、今ここでその身に浸透させておかなければ、
    終生、受け身のままの学習態度でやり過すかもしれない…
    私には、今の時点での成績&受験云々よりも、こちらのほうが
    大いなる不安です。
    そして、この考えに拠って立てば、実は、
    「勉強しなさい!」「もっとやりなさい!」
    などの親の口角泡飛ばしての叱咤勉励は、実は、親が子供
    を「自分の意のままに」操り自分の情緒不安定すら解消さ
    せんがためのエゴ的行為なのではないかと思うようになり
    ました。
    親が叫んだところで、一向に状況は改善しないでしょう。
    むしろ悪くなるほうが多いかと。
    それはきっと、子供が親のこのエゴを見抜いているからだ
    と思うのです。


    子供の自立と主体性を促すのも大事な教育課題です。
    ならば、ここは一つ、少し点数の世界から離れた所で、
    黙って見守ってみませんか?
    (黙っていることはつらいです、それこそ、親も修行を
    強いられるといっても過言ではありません)
    その都度のテストの成績上下の波に揺さぶられて、親が
    情緒不安定になっていては、いい結果に繋がるとは思えません。
    ここで「子供のクラスがおちたー」などと叫んでいる親御
    さんも多数みかけられますが、そういう方々は、ここで
    叫ぶことでストレス発散し、情緒の安定を図られているの
    ではないでしょうか?

  4. 【1440623】 投稿者: おおw  (ID:vAr0wiZhkUk) 投稿日時:2009年 09月 25日 10:09

    イデムリンさんがここに書き込むとは!!

  5. 【1441819】 投稿者: 4年女子  (ID:53wwZSuUUHw) 投稿日時:2009年 09月 26日 05:18

    イデムリンさん

    貴重なご意見ありがとうございます。
    まったくその通りですね。

    我が家では「精神論」がたびたび繰り返されていました。


    算数は脳味噌のスポーツださん

    「勉強しなさい」と言うほど、逆効果なのはわかっていたのですが、自分で直せずにおりました。
    自分から必要性を考えて行動しないと今後大変ですね。
    算数は脳味噌のスポーツださんの信念素晴らしいと思います。

    昨夜、我が娘の状況は悪化してしまいました。
    最近塾を休みたい、と良く言っていました。
    休むとそれだけわからなくなるから、行って、と無理矢理送り出したりしたことも。
    昨日も行きたくない、と言うのを行かせました。

    塾に行くと楽しそうにしているそうです。

    夜、眠いせいもあるのか、
    「もう、塾辞める!勉強が嫌だ!」と。
    塾の宿題が多すぎる、勉強は面倒くさい、と。

    最悪の状況です。

    夏休みから塾を休みたい、と言っていたのですが、塾だけは休んでほしくなく行かせていました。
    他のお子さんは塾は好きで「行きたくない」なんて言ったことがない、などどいう話を聞きます。

    私としては受験をさせたく、このまま塾は続けさせたいと思っています。

    私がムキになりすぎて娘を追い詰めていたのですね。

    勉強を休むとその単元が遅れてしまいそうで、後が大変、と思ってしまっています。
    でも、ここで少し落ち着かないとこの先続けることもできなくなりますね。

    塾の先生に宿題の件やこれからのことを相談しようと思っています。

  6. 【1441832】 投稿者: 理系パパ  (ID:/EeIBqQMKQI) 投稿日時:2009年 09月 26日 06:33

    始めまして。「算数は脳味噌のスポーツだ」の夫です。
    イデムリンさんの文章に感銘を受けています。

    家内が「なぜ算数が苦手になるメカニズムを解明しようとなさらないのでしょうか?」と申しておりますが、そのメカニズムを解明することは良いことだろうとは思うけれども、「ちょっと待って」と私は思います。

    私も家内も、ちょっと教育マニア的な部分があって、教育関係の本はよく読むのですが、娘のためという側面は否定しないものの、むしろ「自分たちが面白いから」読んでいるのです。
    家内にしてみれば(そして私もそうですが)「算数が苦手になるメカニズムを解明する」という行為そのものが楽しいことなのですが、たぶん、全ての方々がそうだというわけではないでしょう。

    イデムリンさんが、『「楽しいこと」は好きで、「楽しくないこと」は嫌いになります。』とおっしゃってますが、これは子供だけでなく大人もそうだと思います。楽しくなければ「算数が苦手になるメカニズムを解明する」なんて回りくどいことをしたくないですよね。

    想像するに、スレ主さんは、勉強も教育も真剣に取り組んでいらっしゃるけれども「楽しい」とは思っていらっしゃらないでしょう。
    問題の根っこはそこにあるように思います。

    でも、大人と子供とは違う部分もあります。

    イデムリンさんが、『子供には大人のような「経験」がないですから、「判断力」の点に関しては大人に依存する部分が大きいのです。』おっしゃっていますが、大人は「経験」があるので自らの判断で自らを変えていくことができるのです。
    だから、もっと肩の力を抜いて、子供の教育を楽しむようなスタンスにスレ主さん自身が立つことが、実は問題解決の第一歩だと思うのです。お子様の日々の問題で、そういうゆとりを持ちづらいかも知れませんが、相手はまだまだ小学生、いくらでも再スタートを切ることができるんだくらいに考えてみてはいかがでしょう。

    もうひとつ私が気になるのは、スレ主さんの『「数独」や「賢くなるパズル」などを買ってやらせてみたのですが、すぐ飽きてしまいます。』というところ。

    「これ面白いからやってごらん」というだけでは、子供はそれを面白いだろうとは思いません。実際に親が面白がっているところに子供が「え?それ何?」と興味を持つところから楽しさが子供に伝わっていくのだと思います。「やらせる」ではなく、「一緒にやる」から始めないとうまくいかないんじゃないかな、と思います。

    そういう意味で、一人で黙々と解くパズルは、お子様の現状を解決する手段としてはあまり適していないように思います。「数独」は私も大ファンですし、頭のトレーニングにも有効だろうとは思いますが、ある程度パズルの楽しさを知っている子でないとスムースに入って行かれないのではないかと思います。

    私は、こんな本を入口にしたらいいのではないかと思います。

    「赤いぼうし (美しい数学 (5))」野崎昭弘・安野光雅

    これは絵本です。1500円くらいしますし、書店ではやや手に入りにくい本ですので、図書館などで借りることができたらその方がいいと思います。
    著者は論理学や離散数学を専門とする数学者です。
    絵本なので文章は低学年の子にもわかるような平易なものですが、似たようなパズルが少しずつレベルを上げながら繰り返し出題されるもので、最初の方は低学年の子でもわかるレベルですが、最後の方は大人でも理解が難しいレベルになっています。

    パズルなので、文章を斜め読みしたのでは解くことができません。と言っても平易な文章なので、精読するにしてもさほど苦難を伴っているわけではありません。
    お子様の場合、文章を注意深く読むというトレーニングが足りないように思いますので、まずはこういうところから始めるとよいのではと思います。

    肝心なことは、この本を子供に「やらせる」のではなく「一緒にやる」ことです。だんだん問題が難しくなるので、どこかでお子様の手に負えなくなると思います。そうすると、お子様は「絵本に出ている問題すら解けないのか」とかえって自信喪失してしまうと思うのです。そうではなくて、親と一緒にやって、親も自分と同じように悩んでいるのを見て、「ああそうか、これは大人にも難しい問題なんだ」と安心することと、「でも、判らない問題を考えているのにお母さんは楽しそうだな」と、イデムリンさんのおっしゃる「解けない問題こそ面白い」ということが伝わるということが大切なのではないかと思います。

  7. 【1442799】 投稿者: イデムリン  (ID:DOlFoCL7IQ6) 投稿日時:2009年 09月 27日 04:34

    >おおwさん

    何とお返事して良いものやら、しばし考えてしまいました…。^_^;

    暗にご指摘の通り、私はこの業界のプロフェッショナルです。

    しかし同時に、中学受験経験者としての「先輩」でもあります。

    そしてさらに言えば、私自身が「強烈な教育パパ」である父親に「つぶされかかった経験」を持つ、ネガティブな意味での先輩でもあります。


    こちらの掲示板を覗きに来た当初の目的は、いわゆる「不満・要望のリサーチ」だったわけですが、どうしても先輩として「困っている後輩」(ごめんなさい。どうしても相談者であるお母さんの立場ではなく、お子さんの立場で見てしまいます)を目の当たりにすると、放っておけなくなってしまいます…。^_^;

    いわゆる「利益誘導」は目的としておりませんので、まあご容赦下さい。m(_ _)m

  8. 【1442809】 投稿者: イデムリン  (ID:DOlFoCL7IQ6) 投稿日時:2009年 09月 27日 05:28

    >4年女子さん

    >我が家では「精神論」がたびたび繰り返されていました。

    お気付き頂いて、ありがとうございます。
    「後輩」であるお子さんに代わってお礼を申し上げます。

    しかしこれはお宅のお子さんのケースに限らず、「精神論」以上にまずいなと私が思うのは、「公立高校受験用の学習法」で
    私立中学受験の学習を進めているご家庭が非常に多く、さらに中学受験塾の教師達までそれを推奨しているという事なのです。

    たとえば、お子さんのケースで言えば、

    >塾に行くと楽しそうにしているそうです。

    と言うのと、

    >夜、眠いせいもあるのか、
    >「もう、塾辞める!勉強が嫌だ!」と。
    >塾の宿題が多すぎる、勉強は面倒くさい、と。

    これ。
    明らかに矛盾していますよね。

    子供はこのように「本音をズバリと一言で言えない」のですよ。
    だから「子供の本音」を正確につかまえるには、大人の側に洞察力が要求されるのです。

    お子さんの本音は明らかに「塾辞める」ではないですよね。
    親子の会話の全貌が明らかにされていないので確たる事は言えませんが、このお子さんの一言の前に、
    必ずお母さんがお子さんを追い詰めているような一言があったはずです。

    で、さらに言えば、眠いのに眠らせないで宿題をやらせるっていうのは、子供だけでなく大人にとっても
    「拷問」ですよ。

    こう書いてくると既にお子さんの「本音」が見えてきましたね。
    要するに「眠いから眠らせろ」と言っているのですよ。それだけなのです。

    これに対して、ほとんどの親が「寝たら宿題が終わらない。終わらなければクラスが下がる。どうするんだ?」
    みたいな事を言う。

    追い詰めているわけです。
    しかも最後が疑問符で終わっている。子供に責任を押しつけているわけですよ。

    眠くて思考力が低下している人間が、このような「拷問」を受ければどう答えるかと言えば、
    「塾も受験も勉強も辞める。それなら寝ても良いだろう。」と答えるに決まってますよね。

    これでは「えん罪のでっち上げ」と同じですよ。^_^;


    小学生にとって、勉強よりも宿題よりも受験よりも大事なこと。

    それは「脳をきちんと育てること」です。
    大脳の成長は12~13才で止まってしまって、それ以降は一生成長しないということをご存じですか?
    他のことは後からいくらでも取り返しが付きますが、こればかりは後からどうしようもないのです。

    成長ホルモンは夜の10時から2時の間に、そのほとんどが分泌されることはご存じですか?
    この4時間の間に「寝ること」は、子供にとって非常に大切な「仕事」なのです。

    塾の復習として理想的な形というのは、夜子供が塾から帰ってきたら、「今日授業でどういう事があったの?」と、
    子供に尋ね、子供に「体験談」を話させることです。
    これなら慣れれば30分もあれば終わる。10時前には寝られるわけです。


    この「学習法」は記憶のメカニズムにも即しています。

    子供の記憶は、大人のような「文字記憶」中心ではなく、「経験記憶」中心です。
    「復習」というのはまず「経験の再現」でなければ意味がないのですが、子供は「経験そのものを再現する」ので
    なければ、「宿題」のような「形が全く変わってしまったもの」をやっても「経験の再現」はできないのです。
    (言語能力が十分に育った大人であれば、文字から経験を「復元」できますが。)

    寝る直前に「母親に体験談を語って聞かせる」ことによって、「経験そのものを再現」する。
    そして寝る。
    寝ている間に、脳の記憶細胞の間に神経組織(シナプス)が形成される。
    すると、朝起きたときには、記憶がより強固になっている。

    これが「記憶のメカニズムに即した復習」です。

    「記憶に基づいた作業」=「宿題」というのは、最初の記憶の後72時間以内にすれば効果は変わらないという事が、
    研究で既に分かっているはずです。

    でも「記憶そのものを強化する」ことは、寝る前に行わなければダメなのです。

    「宿題」は、この「記憶そのものを教科する」のに適しているかと言えば、既に述べたようにそれはNOです。
    とくに「言語能力がまだ未発達である子供」にとっては、「全く別の作業」です。


    ですから、「どうしても宿題を終わらせたい」と言うのであれば、「夜寝かさない」のではなく、
    「夜早く寝かせて、朝5時に起きてやる」のがベストです。

    でも、これをお勧めして、「それは良いことを聞いた」と言って実際に実行したお母さんは皆無です。^_^;
    お母さん達にとって、朝5時に起きるというのは「辛いこと」だからですね。

    要するに親の側が、「子供の苦痛には鈍感に、自分の苦痛には敏感になっている」のですよ。^_^;
    子供達が「苦情」を言うのも、無理はないでしょう?


    >夏休みから塾を休みたい、と言っていたのですが、塾だけは休んでほしくなく行かせていました。

    >勉強を休むとその単元が遅れてしまいそうで、後が大変、と思ってしまっています。

    これはまさに「公立高校受験用の学習法」であって、中学受験とは無関係な考え方だと思います。

    例えば算数。
    子供達はつるかめ算だの過不足算だの和差算だの差集め算だの消去算だのと、色々な「解法」を教わりますよね。

    あれを「全部マスターしなければダメ」だと思って、「単元別に苦手を克服している」ような学習法をイメージする
    方が、ご両親だけではなく、塾の先生でもほとんどです。

    でも、ちょっと待って下さい。

    もしこれらを「数学」で解くとしたら、どういう「解法」になりますか?
    これらは全て「2元1次の連立方程式」ですよ。数学では全て同じものなのです。

    だったら数学を教えた方が早いというご両親も多いのです。この意見は塾の先生にも多い。

    私は、これも「自分が子供の頃をすっかり忘れた意見」だと思うのです。

    数学で連立方程式を使って、「どんな文章題でもすらすら解ける」ようになるまで、数学を学習し始めてどれくらい
    の時間をかけたか覚えてますか?
    中学では、それに丸2年を費やすのです。

    小学生に比べて遙かに言語能力が発達した中学生であっても、修得に丸2年かかることを小学生に教えて、3~4年
    でマスターできるわけがありません。

    小学生に「数学で解けば1つの解法」である問題を、数多の解法を使って教えるのは、ひとえに「それらの解法を全て
    マスターせよ」という事ではなく、「これだけ道具があれば、どれかを使って解けるでしょ?」という「親切心」に
    他ならないのですよ。

    苦手なものは無理してマスターしなくても良いし、嫌いなものは使わなくても解けるのですよ。
    それが算数です。

    しかも、合格ラインは公立高校の入試に比べて、比較にならないほど低いわけです。

    公立のトップ高校を受験する場合、合格ラインは90%以上ですが、中学受験の場合は、ほとんどの学校が60%程度
    です。

    4割は捨てても良いんですよ。問題文を読む必要すらないのです。

    ところが、ほとんどのご家庭では、試験が返されると、間違った問題全問に関して、「解き直し」をしています。

    これをやるとですね。ほとんどのお子さんの場合、成績はさらに下がります。

    どういう状態になるかと言うと、「回答欄を全て埋めているのに、×だらけで得点になっていない」という状態になる
    わけです。
    100点満点のテストで20点しか取れない生徒が、回答欄は全て埋めているというのは、異常な光景ですよ。^_^;

    「何でこんなバカなことするの?」と訊ねると、「全部埋めないと、お母さんに叱られる」と言うのです。^_^;


    高校受験を経験していない私の目から見ると、こういう「学習法」を正しいものだと信じ切って、子供に強要する
    親の(ときには教師の)姿勢というのは、「何かのトラウマを背負っているに違いない」としか考えられないのです。

    高校受験って、「内申点」を通じて、教師から「ある意味人格攻撃」を受けるわけですから、トラウマにはなりやすい
    とは思うのですが…。
    同情はしますけど、お子さんの中学受験を成功に導きたければ、「勉強というものに対する固定観念」を捨てて、
    一から攻め方を考える必要があると思います。

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