子どもにうまく関われないと悩む親たちが、誰よりも「頑張り屋」である理由(2ページ目)

自分を責めるのを止めて、すでにできているところを見よう!

「『ちゃんと』できていない」と自分を責めることは、実は「自分で自分の評価を下げている」ことにほかなりません。自分で落ち着けない状態、自分の心にゆとりがない状態を作り出すことが癖になっているのです。

その「『ちゃんと』できていない」という思考の癖は、「自分はすでにどれくらいちゃんとできているかを見る」という練習で断ち切ることができます。

自分を責めるのを止めて、すでにできているところを見よう!

今の自分がすでにできていることがたくさんある、すでに頑張っていることがたくさんあるという捉え方をして、頑張っていることを一つひとつ思い出します。そして、これだけたくさんのことを頑張っているのだから、それはそれで素晴らしいことなのだと自分を褒めてあげてください。

お子さんへの深い愛情があるからこそ、「『ちゃんと』子育てをやりたい」と思い、今もなんとかしたいと思っている。この時点で、お子さんに充分な愛情をもって育てることができているという事実に気づいてほしいのです。

自信が持てないのは社会の問題も大きい

しかし、「私には自分を褒められるような、自信を持てることがありません。」と思ってしまう方も多くいらっしゃることでしょう。自分を責め続ける思考の癖が日本の母親には顕著にあります。

それは、日本では母親にばかりに責任を負わせたり、世の男性たちが女性に対して「ありがとう」を伝える機会が圧倒的に少なかったりするなど、社会の問題が大きく影響しています。

日本の母親たちは、「これで充分」というところが得られない中で頑張らなくてはいけない状態なのです。しかも、自分の親からも「ちゃんとしなさい」と言われて育ってきた方も多く、「自分はできていない」と思う癖が何十年もかけて染み込んでしまっているのです。