【男子中をつなぐ特集2023】男子中の先生が本音をぶつけ合う座談会~第2弾~(2ページ目)

言葉にできない匂いや空気を体感してほしい

ーーー男子中フェスタや学校説明会ではどのような質問が寄せられますか。

城北 伊藤先生
城北は運動をバリバリやっているイメージを持つ方が多いようで、「うちの子は文化系なんですけど、城北でやっていけますか」という質問をよく受けます。確かに部活動は盛んですが、それは文化部も同じ。運動部と文化部のクラブ数は同じくらいで、どんな生徒にも居場所があり、6年間のびのびと過ごせると伝えています。

世田谷学園 山岸先生
かつて柔道が有名だったので、本校に対して体育会系のイメージが色濃く残っている方はいますね。実際にはおっとりした男子もたくさんいます。ただ、そうした生徒たちも文化祭や体育祭をきっかけに目の色を変えて主体的に動けるようになり、大きく成長していきます。

城北の伊藤先生
城北の伊藤先生。国語科で趣味は書道とドライブ

世田谷学園の山岸先生
世田谷学園の山岸先生。社会科で趣味は楽器演奏とバドミントン

都市大付属 田中先生
私は共学校出身で、その経験から考えると、男子校の生徒は共学校の生徒と比べて幼く、ゆっくり成長しますね。

明大中野 沼田先生
そうですね。うちは男子校で、さらに大学付属校ということもあり、生徒はゆっくりのんびり過ごしているし、教員は生徒の成長を急かしません。そもそも男子はこちらが提案しても全然やらないけれど、自分でやりたいことを見つけた途端ギアが入りますよね。例えば、本校では毎年1割強ほど外部大を受験する生徒がいます。行きたい大学を見つけて勉強する彼らの姿勢は非常にストイックで、こちらが気圧されるほどの熱量があります。だから我々も本気でサポートしようと思うんですよね。そういった意味で、学校紹介の際には「付属校ですが、いろいろな選択肢があります」と保護者にお伝えしています。

芝 石塚先生
入試相談会などで必ず言うことは、「男子校は、データは似通っていても学校に漂う雰囲気には違いがある」ということです。各校が公開イベントを開催するようになってきたので、とにかく足を運んでいただいて、文字や画像に現れない各校独自の匂いや空気を感じてほしいです。

芝の石塚先生
芝の石塚先生。社会科で趣味はカメラとテニス

明大中野の沼田先生
明大中野の沼田先生。数学科と情報科で、趣味は旅行とテニス

明大中野 沼田先生
訪問するのであれば、休み時間の生徒の様子を見てほしいですね。本校では公開授業を行うので、そのときは授業だけでなく、休み時間こそ見ることができる生徒同士の距離感を感じてもらいたいです。

都市大付属 田中先生
同感です。休み時間を見てもらいたいなと思いますし、保護者からも「休み時間の様子を見たい」という要望が多いですよ。

城北 伊藤先生
生徒が自分の好きなことに打ち込み、好きなことを誰かに紹介する姿が見られるので、クラブ体験会や文化祭への参加もおすすめです。私は城北OBで当時軟式野球部と釣り部に所属していて、今、不思議な巡り合わせで城北で教員をし、軟式野球部と釣り部の顧問をしています。軟式野球部には野球経験のない子が結構入部してくるんですよ。最初はバッドの振り方すら分からなかったのに、周りの部員に教えてもらってのめりこむと、黙々と自主練に励むようになり、レギュラーの座を勝ち取る子も出てきます。

佼成学園 南井先生
男子は何かにのめり込むと止まらないですよね。中学時代に部活動でアメフトをやっていて日本一になった生徒が、高校でサイエンス部に入ったんです。ザリガニの研究に熱中した彼は、高2のとき外部の大会でグランプリをとりました。寝ても覚めてもザリガニのことを考えているのですが、男子校だとそういう生徒が教室で浮くことなく周りに受け入れてもらえるんですよね。

ーーー最後に、代表して南井先生に保護者へのメッセージをお願いします。

佼成学園 南井先生
どの学校も、香水のようにちょっとずつ色味や香りが違うのが「校風」です。ぜひ現場に足を運んでみてください。学校だけでなく、男子中フェスタのように複数の男子校が集まるイベントでも各校の違いは感じとれるはず。親子で体感して、各ご家庭にとって親和性の高い学校を見つけてください。

男子中フェスタ 2024年6月9日(日)開催決定!

2024年も足立学園中学校・高等学校で開催します。

関連リンク
男子中フェスタ公式サイト
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