センター試験速報 地学

2020年度

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全体概観

各分野について基礎的な知識を基礎に思考力を問う設問が多くなり、難易度はやや難化した。第1問の地球物理分野は中問2、小問8問で変わらず。第2問の地質・岩石分野が8問から5問に減少した。第3問の気象分野が中問2、小問5から中問3、小問8に増加した。第4問の天文分野の小問数が8から5に減少した。
第2問の地質図学の問題は必答問題で標準的。計算問題は3問に減少した。選択問題は第5問が地球の歴史と火成岩の化学組成、第6問が地球の運動と太陽系、銀河、宇宙でともに標準的出題であった。

難易度:昨年並み

出題分野、大問数と大問の分野は昨年、一昨年と同じであった。

基本的事項の知識をもとに考察させる問題が多くなり、来年からの共通テストの傾向をうかがわせるものが見られる。教科書の基本事項を丹念に学習することと標準レベルの問題を多く演習することに加えて分野総合的な学習が求められる出題であった。

第1問は地球物理とプレートについての出題であった(計算2問)。第2問は変成作用と地質図、第3問は大気と海洋についての基本的な出題であった。第4問はHR図と恒星の進化についての総合的知識を問う出題と銀河系と銀河についての基本的出題(計算1問)。第5問(選択)は地球の歴史と火成岩の化学組成についての基本的な理解を問う出題。第6問(選択)は地球の運動、太陽系、宇宙、銀河についての総合的な理解を問う出題。

設問別分析

【第1問】地磁気と重力、プレート運動と火山

問1は地磁気についての知識で基礎的。問2は地磁気の三要素についての計算問題。問3は地下構造と重力の関係の応用。問4は地震波トモグラフィーの教科書的知識問題。問5はプレートの移動速度の計算で標準的。問6は地震の初動と地震波の屈折の融合問題。問7は弧―海溝系のマグマの発生と火山前線についての基礎的な問題。問8はマグマの発生についての理解を確認する出題で基礎的。

【第2問】岩石と地質

問1は多形についての基礎知識。問2は図から変成作用の生じた温度を推定し、相図から圧力を推定する出題。問3は地質図を描いて地層の重なり方を判断する、作図力が問われる出題。問4は堆積岩についての知識。問5は凝灰岩についての知識を問う。

【第3問】大気と海洋

問1は飽和水蒸気圧の温度変化と断熱減率を組み合わせた問題。問2は南半球の風についての基礎的知識。問3は台風についての基礎的出題。問4は気象衛星の画像についての理解を問う出題。問5は高層天気図と気圧の谷の動きについての知識を問う。問6は津波の速度とさまざまな速度との比較。問7は海流の速度の比較。知識問題。問8は太平洋の南北断面の温度・塩分についての知識。難。

【第4問】宇宙

問1は恒星の進化とHR図についての基礎的な問題。問2は恒星の距離の測定についての基本知識の確認。問3は太陽の進化についての知識を確認する出題。基礎的。問4はHR図の作成の経験があれば容易な出題。問5は黒点の光度を求める基礎的な計算問題。

【第5問】(選択問題)地球の活動と歴史

問1・2はテチス海をテーマに地球の歴史の基礎的知識を問う。やや難。問3・4は火成岩の化学組成についての標準的知識問題。

【第6問】(選択問題)宇宙

問1は地球の公転と自転についての理解を問う。問2は太陽系惑星の特徴の知識を問う出題。問3は球状星団の分布とハッブルの法則の作図法を問う。問4は宇宙の膨張についての知識を問う基本的な出題。

2019年度

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全体概観

各分野について基礎的な知識を問う標準的問題が大半で、難易度は昨年並み。第1問の地球物理分野が中問4から2に、小問8問から5問に減。第2問の地質・岩石分野と、第4問の宇宙分野が5問から8問に増。第3問気象分野が中問3、小問8から中問2、小問5に減。天文分野の小問数が5から8に増加した。
地質図は必答問題で標準的。計算問題は4問すべて標準的問題で容易であった。
選択問題は重力とケイ酸塩鉱物の結晶構造、水の循環と海洋の構造でともに標準的出題であった。

難易度:昨年並み

出題分野、大問数と大問の分野は昨年、一昨年と同じだが、中問数が少なくなった。

基本的事項の知識問題が大半で、グラフや図もわかりやすいものである。教科書の基本事項を丹念に学習することと標準レベルの問題を多く演習することが高得点につながる出題である。難問はなかった。

第1問は地球の自転と内部構造(計算)、地震と断層(計算)についての基本的出題であった。第2問は地質調査と地質図、地球の歴史と化石、日本列島の付加体、火成岩と変成岩、地質・岩石分野の総合的出題であった。第3問は惑星の大気と海流についての基本的な出題であった。第4問は恒星の進化についての総合的知識を問う出題と銀河系と銀河についての基本的出題(計算)。第5問(選択)は重力とケイ酸塩鉱物についての基本的な理解を問う出題。第6問(選択)は水の循環と海洋の構造についての基本的な理解を問う出題。

設問別分析

【第1問】地球の自転と内部構造、地震と断層

問1は地球の自転の向きと周期で基礎的。問2は地球の内部温度で中心部の温度とマントルと外核の温度について基礎的な理解を確認する出題。問3は全磁力、水平分力、伏角の関係についての計算問題。問4は横ずれ断層の初動分布から断層の動きを求め、圧縮力の方向を求める応用的な問題。問5は断層のずれの累積量から断層の活動時代を求める計算問題で標準的。問6はアイソスタシーの計算の標準的問題で容易であった。問7はかんらん岩と水の付加によるマグマの発生に関する基礎的な問題。問8は玄武岩質マグマの特徴についての理解を確認する出題で基礎的。

【第2問】地質と岩石

問1は地層の走向・傾斜と地形図の関係について基本的作図の出題。問2は地層の対比の問題で容易。問3は示準化石と堆積構造の融合問題だが容易。問4は古生代末と中生代末の大量絶滅についての知識。基本的な出題。問5は日本列島の付加体についての知識を問う。問6は接触変成岩についての理解を問う出題。問7は深成岩の鉱物組成から岩石名を問い、鉱物の自形―他形の関係から晶出順序を考察する基礎的問題。問8は放射年代についての基礎的知識問題。

【第3問】大気と海洋

問1は惑星の大気についての基礎的問題。容易。問2は地球の大気圏の構造についての基礎的知識。問3は金星と火星の大気の構造について、グラフを読む力を問う出題。問4は地衡流についての理解を問う出題。問5は黒潮についての基本的な出題。

【第4問】宇宙

問1は太陽系と主系列星についての基礎的な問題。問2は主系列星の性質とその進化についての基本知識の確認。問3は超新星爆発についての知識を確認する出題。基礎的。問4は主系列星の半径とHR図の関係の知識を問う出題。問5はブラックホールについての知識問題。問6は銀河回転についての計算問題だが、太陽系の公転周期を知っていれば計算しなくても解答できる。問7はダークマターについての出題。問8は銀河と宇宙についての総合問題。

【第5問】(選択問題)地球

問1はジオイドについての基礎的知識。問2は重力についての基礎的知識を問う。容易。問3はケイ酸塩鉱物の構造と固溶体についての知識問題。問4はSi(ケイ素)とO(酸素)の作る四面体と造岩鉱物の結晶構造についての知識を問う問題。

【第6問】(選択問題)水の循環と海洋

問1は水の循環の収支の計算。問2は陸水についての知識を問う出題。問3は海洋の塩分の違いについての基礎的知識を問う。問4は海洋の層構造についての知識を問う基本的な出題。

2018年度

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全体概観

各分野について基礎的な知識を問う標準的問題が大半で、昨年に比べて易化した。天文分野の小問数が8から5に減少した。
地質図学は必答問題で小問1問と選択問題で1問。ともに容易である。計算問題は5問すべて標準的問題で容易であった。選択問題は地質時代の気候と地質構造、火成岩と宇宙の構成要素と天体でともに標準的。

難易度:易化

出題分野、大問数と大問の分野は昨年、一昨年と同じだが、中問数が多くなった。第1問の小問数が7から8に、第2問の小問数が6から5に、第3問の小問数が5から8に、第4問の小問数が8から5になり、気象分野の出題が増え、天文分野の出題が減少、一昨年と同じになった。

基本的事項の知識問題が大半で、グラフや図もわかりやすいものである。教科書の基本事項を丹念に学習することと標準レベルの問題を多く演習することが高得点につながる出題である。難問はなかった。

第1問は地球の内部構造、地震とプレート(計算)、地球の形状とアイソスタシー(計算)、上部マントルとマグマの生成の各分野についての基本的出題であった。第2問は変成岩、地質図、河川の作用についてのについての基本的な出題であった。第3問は風の吹き方、エルニーニョ、海水の運動(計算)についての基本的な出題であった。第4問はHR図(計算)と金星(計算)についての基本的知識を問う出題であった。計算問題はどれも標準的で容易な問題であった。第5問(選択)は地質時代の気候と地質構造についての基本的な理解を問う出題であった。第6問(選択)は宇宙の構成要素と各種の天体の姿についての基本的な理解を問う出題であったがダークマター、ダークエネルギーについての出題は初出である。

設問別分析

【第1問】地球の内部構造、地震とプレート、地球の形状とアイソスタシー、上部マントルとマグマの生成

問1は地球の内部構造について、問2は地震波の性質について基礎的な理解を確認する出題。問3は深発地震の理解を問う問題で容易。問4は海底の磁気異常の分布と地磁気逆転の年表からプレートの移動速度を求める計算。基本的な問題であった。問5はジオイドの回転楕円体に対する起伏の大きさを問う出題で初出。正答率は低いと思われる。問6はアイソスタシーの計算の標準的問題で容易であった。問7はかんらん岩と水の付加によるマグマの発生に関する基礎的な問題。問8は玄武岩質マグマの特徴についての理解を確認する出題で基礎的。

【第2問】変成岩、地質図、河川

問1は片麻岩についての理解を問う出題。問2は多形に関する知識問題。問3は簡単に断面図が書ける、地質図学の基本的で容易な問題。問4は扇状地についての基本的な出題。問5は侵食・運搬・堆積作用についての基礎的知識を問う出題。

【第3問】風の吹き方、エルニーニョ、海水の運動

問1は地衡風についての基礎的問題。問2はブロッキング高気圧の知識が問われた。問3は地表付近の風についての基本的な知識。容易である。問4と問5はエルニーニョについての基本的な出題。問6はコリオリの力のはたらき方と環流の西岸強化の理解を問う基礎的問題。問7は潮汐についての基礎的理解を確認する出題。問8は津波の速度の公式を覚えているかどうかで、覚えていれば容易。

【第4問】HR図、金星

問1はHR図と赤色巨星についての基礎的な問題で。問2はHR図と恒星の進化についての基本知識の確認。問3は見かけの明るさと距離から絶対等級を求める標準的問題。問4は金星についての知識を確認する出題。基礎的。問5は問題文を正確に読めばよい。

【第5問】(選択問題)地質時代の気候と地質構造、火成岩

問1は地質時代の気候の変遷についての基礎的知識。問2は地質構造の空間的把握。横ずれ断層についての理解が問われているが、容易。問3は火成岩の鉱物組成と化学組成、斜長石の化学組成についての基礎的知識。問4は花こう岩についての総合的知識を確認する問題。

【第6問】(選択問題)宇宙の構成要素、天体の姿

問1は宇宙の歴史と恒星の進化と元素についての総合的知識を問う出題。問2はダークエネルギーとダークマターの量を知っているかどうか。問3は教科書の写真を見ていれば容易。問4は銀河の世界についての知識を問う基本的な出題。

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