新型コロナと新社会人と新天地(2ページ目)

そしてとうとう「会社やめたい」と言い出した!

満開の桜の中、大阪本社へ(左端小さく写っているのが息子氏)。2週間もホテル暮らしになるということで大型の旅行用トランクを買ったものの、スカスカの状態で巣立ちました。
満開の桜の中、大阪本社へ(左端小さく写っているのが息子氏)。2週間もホテル暮らしになるということで大型の旅行用トランクを買ったものの、結局2日だけの大阪滞在。中身スカスカの状態で巣立ちました。

そんな息子から10月の始めごろ電話があり「会社辞めようかな」と言い出しました。そら来た!迷える新社会人め!と思いながらも話を聞いてみると、以下のような理由を述べ始めたのです。

「今の仕事は向いてないんじゃないかと思ってさ…」(うん、私もなんでそれを目指したんだろうと思っていたよ)

「会社をやっている友達がいて…」(ん?怪しい展開)

「手伝ってくれる人を探してて、ちょっとやってみたいと思っている仕事だし…」

ストップ、そこまで!

まあなんかふんわりした話です。そしてありがちな展開です。

でも思えば、入社式もなく、会社勤めという新たな経験をするにあたって、その基本をつくらないといけない社員研修もなく、出社し始めたら会社のことがなんもよくわからないまま、いきなり決算発表の手伝いをさせられるという状況だったこの数ヵ月。いろいろ迷いが生じるのもわからなくもありません。

おそらく彼だけでなく、今年度の新入社員たちは、いきなり社会に放り出され、自分の立ち位置をよく把握することもできずに、実践を強いられているのだと思います。

とりあえずその時は、

「どうしても我慢できないなら仕方ない。でも君は通常より2ヵ月スタートが遅れているんだよ。本来経験するはずのことがすっぽり抜けてる状態だし、一通りの仕事をやってから考えたら?」と話したところ、なんとなくその場は収まりました。

そんな息子ですが、この12月には大阪に転勤します(これは入社時には決まっていたことのようです)。

すでに大阪での住居も決め、転居の準備も進めているとのこと。会社を辞めることはいったん脇に置いたようです。

先日、東京を離れるとなかなか会う機会がないということで、私の母も含めての食事会を開催しました。なんとその際、ちゃんと私や母にお土産のお菓子を買ってくるというこれまでにないことが。サンタクロースが来ないと号泣していた子が、こういう気遣いができるようになったのも、社会人になったという成長の証なんでしょうか。

オレ、会社辞めたい…とまたいつ言い出すか。

それは新天地での会社生活スタートまで、持ち越しとなったようです。