難関校先輩ママたちに聞く! 2022年中学受験の終了後、進学先で好スタートを切る「入学前の学習編」(2ページ目)

「どこの学校に進学するの?」と聞かれたら、なんて答えるのが正解?

「どこの学校に進学するの?」と聞かれたら、なんて答えるのが正解?

エデュ:入試の合否や進学先について、まわりになんとなく話しづらいものですが、みなさんはどのように対処しましたか?

鷗友学園女子中ママAさん:
だれかに聞かれたら、普通に答えていました。クラスの中で、だれが受験するのかは、子どもを通して大体分かっていたので、受験をする子のママとは、割とざっくばらんに「どうだった?」「うちはこの学校に行くことになった」という話をしていましたね。

渋谷教育学園幕張中ママCさん:
私はママ友があまりいないので、そういう話をほとんどしたことがありません。でも、クラスでは、受験をする子同士がグループを作って仲良くなる傾向があり、その中で「私はこの学校に行くんだ」という話をしていたようです。その流れで、私もお友達のママに「○○ちゃんはここに行くんだね、おめでとう!」と声をかけてもらったことがあります。

東京電機大学中ママBさん:
小学校では、「どこの学校に受かった」「どこの学校がダメだった」といった話をすることが禁止されていました。なので、だれがどこの学校に行くという情報は、子どもも知りませんでした。受験をした子たちがどこに行くのか知ったのは、入学後、制服でばったり会ったときです。「白いセーラー服だから、あの学校だね」という感じで、私にも伝わってきました。会社の先輩は、「だれかに合否や進学先を聞かれても決して言わない」という方針を貫いていて、賢い方法だと思い、わたしも真似しました。結果が良くても悪くても、周囲に話さなければ、噂になったり角が立ったりすることを回避できると思います。

学習習慣、集中力、時間の使い方、ねばり強さ…。受験の日々がもたらしたものは計り知れない!

学習習慣、集中力、時間の使い方、ねばり強さ…。受験の日々がもたらしたものは計り知れない!

エデュ:座談会の最後に、今あらためて「中学受験をしてよかった!」と感じていることを教えてください。

東京電機大学中ママBさん:
本人に、あきらめずにやりとげる力や粘り強さが身についたことです。もともと娘には、夢中になって打ちこむような趣味がなく、何となくピアノや手芸が好き、という程度でした。受験を通して、日々の学習習慣が身についただけでなく、集中力や時間の有効な使い方、忍耐強さなどをじっくり育むことができました。また、中学校に通うことがすごく楽しそうなので、受験してよかったと実感しています。

鷗友学園女子中ママAさん:
うちの子はもともと繊細なタイプでしたが、受験を通して少しずつ成長し、心身ともに強く、たくましくなりました。今、進学した中学校で、自分らしく、充実した日々を過ごしているわが子を見ると、受験をしてよかったと心から思います。中高一貫校の良さは、6年間安心できる場所で、内申などを気にする必要もなく、のびのびと過ごせるところですね。正直、小学校中学年から、あんなに長いこと受験勉強するのもどうかな、という疑問もありますが、頑張ったからこそ、現在の充実した環境を得ることができたんだと思います。

渋谷教育学園幕張中ママCさん:
入試本番の日、学校の門のところで見送ったとき、校舎に向かって歩いていく娘の姿を見て、「この子はもう大丈夫だ」と、胸がいっぱいになったんです。これから彼女は中学生や高校生になり、自分の意思で、広い世界を歩いていくんだな、と。受験の伴走は大変だったけれど、親子で一緒に取り組めてよかった、彼女の成長の一端に関わることができてよかったと、しみじみ思いました。

まとめ

いいスタートダッシュを切るために、英語の事前学習に力を入れようという意見には、私も一票! 入学前だけでなく、中1の2学期までに、「一般動詞」「be動詞」の使い分けなどを先取りしておくのがおすすめです。また、英語だけでなく、数学に関しても、中1のうちに基礎を固めておくと安心です。わが家の場合、英語には前のめりで取り組んだおかげでラクだったのですが、数学をないがしろにしたため、気がついたら、大変な状況に……。せっかく中学受験で身につけた勉強習慣をムダにせず、スタートから軽やかに波に乗り、明るく楽しい学校生活を送りましょう! では、今回のポイントをおさらいします。

1.進学先の第一回保護者会では、入学式の案内や4月からの学校生活、各教科の進め方などのほか、入学までの課題や事前学習についての話をされることが多い。

2.せっかく身につけた学習習慣をキープして、進学先でいいスタートダッシュが切れるよう、とくに英語の事前学習に力を入れよう。

3.まわりから「どの学校に進学するの?」と聞かれた場合、受け答えは慎重に。日ごろから受験生の親として交流のあるママには話すという人や、噂になったり角が立ったりするのを回避するために、「絶対に言わない」と考える人も。

4.受験を乗り越えるのは、子どもも親も大変だけど、この経験から得られるものは計り知れない。安心・安全な環境、信頼できる仲間、勉強習慣、集中力、粘り強さ、あきらめない心など、これからの時代を生きるうえで、どれもが大切な財産となる。