難関校ママたちに聞く!今だから語れる中学入試「本番前日~当日~合格発表編」

2022年度の中学受験、まもなく2月入試が始まります。昨年、コロナ禍の受験を乗り切った難関校ママたちが、入試前日・当日のエピソードや合格発表において、心に留めておきたい、親が子どもにできることなどをテーマに、熱いトークを繰り広げました。リポーターは、都内私立共学中高一貫校の高校3年になる娘(今年は大学受験!)をもつ、エデュママライター・KOKORO。今さらですが、この座談会トーク、娘の中学受験時に聞きたかった!

★座談会の参加者★
・鷗友学園女子中ママAさん
・東京電機大学中ママBさん
・渋谷教育学園幕張中ママCさん

親の「巻きこみ力」と「行動シミュレーション」が受験本番を乗り切るカギに!

親の「巻きこみ力」と「行動シミュレーション」が受験本番を乗り切るカギに!

エデュ:本番の前日、お子さまはどんなふうに過ごしていましたか?

鷗友学園女子中ママAさん:
わが家の本命は、2月1日の鴎友学園女子中です。前日の1月31日、娘はわりとリラックスして過ごしていました。最後の最後までどうしても覚えられないような理社の暗記を軽くやったり、過去問を見ながら出題の傾向や時間配分を確認したり、という感じです。夕方には、通っていた塾の先生によるZoomの激励会がありました。校舎の卒業生も参加して、自分の経験やアドバイスなどを語ってくれたみたいです。うちの子は斜に構えたタイプなので、「おー、がんばるぞ!」みたいな熱い反応はありませんでしたが、「明日が本番なんだな」と自分なりに受け止めたようです。

エデュ:本人がリラックスして入試を迎えられるように、何か家庭で工夫したことはありますか?

鷗友学園女子中ママAさん:
うちはもともと2月1日、3日、4日、5日に受験を想定していたのですが、1月の埼玉ですでに合格をいただいたので、2月はそれほど長引かないだろう、と考えていました。そこで「ねえ、受験が終わったら、何して遊ぼうか?」と声をかけてみたら、娘は「前から、ミニチュアハウスの工作をしてみたいと思っていた」と。そこで1月31日の夜、娘と一緒にAmazonでミニチュアハウスの工作キットを見つけて、さっそく注文したんです。「この商品が家に届くころには、受験が終わっているよ」って、二人でワイワイ盛り上がりながら……(笑)。本番前日にこんなことしていていいのかな、という不安もよぎりましたが、「まあいいか、どこかには入学できるんだから」と気楽に考えて。そんな会話を親子でしたせいか、特別な緊張感もなく、模試を受けに行くような感じで、普通に過ごすことができました。

エデュ:翌日、本命の受験が終わったあと、お子さまにどんな声かけをしましたか?

鷗友学園女子中ママAさん:
入試当日、行きは夫が連れていって、私は迎えに行く役目を担当しました。試験終了時間より少し早めに学校に到着して、保護者用の控室で娘を待っている間、今日の受験問題が配られたんです。ドキドキしながら問題を読むと、社会や国語はわりと解けそうでしたが、すごく難しそうな算数の出題を見て、「これはヤバい…。算数次第で合否が決まるのでは?」と不安になりました。でも、本人と顔を合わせたとき、「算数、どうだった?」とか「難しそうな問題だったね」とか、内容に関しては一切触れませんでした。1日午後をはじめ、受験はまだ続くので、本人のモチベーションを下げるような話はせず、「休み時間は何したの?」「途中でおやつ食べた?」など、当たり障りのない会話をするように心がけました。

エデュ:コロナ禍の入試では、前年度からの変更点や注意点なども多かったと思いますが、どのように対応しましたか?

東京電機大学中ママBさん:
10~11月頃に実施される学校説明会や、学校から出願者に送付されるメールなどで、コロナにおける対策状況や、当日の試験会場、控室などのお知らせを確認できます。もちろん、「コロナの状況によって急な変更あり」という中でのお知らせなので、直前まで確定していないことも多々ありましたね。急な変更に振り回されないよう、事前にいろいろなシチュエーションを考えておくことが大切だと思います。

鷗友学園女子中ママAさん:
うんうん、事前に当日の行動シミュレーションをしておくと、気持ちに余裕が生まれますよね。うちは2月1日午後、東京農業大学第一高等学校中等部を受験したのですが、12月ごろ、募集要項で「控室では飲食が可能」というのを確認し、お弁当を持たせようと計画しました。コロナ禍の中、あわてて外食できる場所を探すよりも、ゆっくりできる場所で食事をし、心を整えてから午後受験にトライできるといいですよね。用意したランチは、スープジャーにおでんを入れたものとおにぎりです。寒い中、温かいおでんは大当たりだったみたいで、「体がホカホカ温まって、最高のランチだった!」と喜んでいました。