親の幸せが子どもの幸せにつながる!? 子育ての悩みを解決する「幸福学」とは

「子どもが幸せな人生を送ることができるよう、最善を尽くしたい」と考えるのが親心というものでしょう。しかし、子どもを幸せにするためには、いったいどうすれば良いのでしょうか。
その答えは、日本における「幸福学」の第一人者である前野隆司さんの著書『「幸福学」が明らかにした 幸せな人生を送る子どもの育て方』にギッシリと詰まっています。
「幸福学」が明らかにした 幸せな人生を送る子どもの育て方

「子どもを幸せにするためには、自分の時間やお金、キャリアなど、大きな犠牲を払わなければならない」

そのように考え、自分の幸せを諦めている親御さんは少なくないでしょう。

しかし、前野さんは、本書の「はじめに」において、以下のように述べています。

子どもとともに育った今だからわかります。

子育ての一番の基本は、「あなたが幸せでいること」。ただ、それだけです。

そして、あなたがいきいき、ワクワクしていたら、そのエネルギーはパートナーや子どもやコミュニティにも伝染します。そして、子どもたちも幸せになります。

本文でも述べますが、なんと「幸せは伝染する」という学術研究結果があるんです。

「子どもたちを幸せにしなきゃ!」なんて力まなくても、いえ、力まないからこそ、子どもたちは幸せに育つのです。

「子どものため」と気負いすぎて不幸な気持ちを抱えていては、かえって子どもを不幸にしてしまうかもしれません。

まずは、自分が幸せになることを第一に考えるよう、意識改革をしてみましょう。

「長続きする幸せ」に必要な4つの因子とは

幸せといえば、どのようなことを思い浮かべるでしょうか。多くのお金を手に入れること、キャリアアップすること、心行くまで趣味を楽しむこと…幸せの形は十人十色です。

しかし、真に求めるべき幸せはモノやお金、地位など、他人と比較できてしまう「長続きしない幸せ」ではなく、他人と比較できない「長続きする幸せ」だと前野さんは述べています。

そして、「長続きする幸せ」に必要なものとして、以下の4つの心的因子を挙げています。

  • 「やってみよう!」因子(自己実現と成長):夢や目標を持ち、それを実現させるための学習・成長意欲が高いこと。強みがあること。
  • 「ありがとう!」因子(つながりと感謝):他者を喜ばせたり、支援したりしていること。家族や友人たちなど人のつながりや感謝を感じること。
  • 「なんとかなる!」因子(前向きと楽観):物事に対して、つねに楽観的でいること。自己肯定感が高く、気持ちの切り替えが早いこと。
  • 「ありのままに!」因子(独立と自分らしさ):周りや他人と自分を比べず、自分らしく、あるがままでいること。

本書の第1章には幸せの4つの因子を計測できるチェックリストが付されているため、自分に足りない幸せの因子を探ることができます。

「長続きする幸せ」を最短ルートで手に入れない人は、ぜひ取り組んでみてください。