親も読みたい!勉強法・生き方の悩みに応えてくれる本(2ページ目)

勉強も生き方もインプットよりアウトプットを優先!

『極(エッセンシャル)アウトプット』

『極(エッセンシャル)アウトプット』は、副題が―「伝える力」で人生が決まる―となっています。70万部のベストセラー『学びを結果に変えるアウトプット大全』の著者である精神科医の樺沢紫苑さんが、アウトプットの考え方の原点を明らかにしたうえで、勉強、人間関係、人生への活用法をわかりやすく説明しておられます。

これまでの日本は、生き方も勉強法も「インプット→受動型(人の言われた通りにやる)」が優先され、「アウトプット→能動型(自分で考え、自分から動く)」がなおざりにされてきた。しかし樺沢さん自身の経験からも実験データから、インプットとアウトプットの比率は、3:7であるべきだと明快に語っておられます。勉強法であれ生き方であれ、3:7が効果的だとおっしゃるのです。

では、そのアウトプットの形とは?というと、これがまたきわめてわかりやすい。極(エッセンシャル)なアプトプットとは、なんと「話す」「書く」「行動する」の3つ!

親御さんの中には、何事も「言われたことをちゃんとやることが大事」と思ってきた方も多いかもしれません。とくに勉強は、インプットこそ大事と思い込んでしまっている方もいるのでは? 本書を読んで、子育ても生き方も、インプット優先からアウトプット優先に方向転換してみてはいかがでしょうか? 本書一冊を読めば、大人でも子どもでも、その方法がはっきりとわかると断言できます。

親は、最大の同調圧力?

『親の期待に応えなくていい』

テレビでもおなじみの作家・演出家の鴻上尚史さんによる『親の期待に応えなくていい』は、親の身としては耳が痛いことがたっぷり書かれた本です。でもだからこそ、自らをふり返るために読んでいただきたいと思います。

親の身になる前は、誰もが誰かの子どもでした。子ども時代の心を思い出すとともに、自分が子どもだった時代と今の時代とを比べてみるといいのではないでしょうか。そして、わが子が内心、どの程度「親の期待に応えたい」と思っているのか想像してみる……。

本書第一章のタイトルは「親という『同調圧力』」です。確かに、子どもの立場からすると、親は、何を期待しているのか想像できてしまう、もっとも身近な存在です。その親が言葉にはしなくても、いい学校に入って、私の期待に答えて…と「同調圧力」を加えているとしたら、子どもはどうなるでしょう? しかも親からすれば、その思いがすべて、「わが子のため」なのです。

うちの子も、私から同調圧力を感じているかもしれない、優しい子だからそれが言い出せないかもしれない…と思う方もおられるのではないでしょうか? 本書は親が自分自身をふり返るための本であり、子どもの立場からすれば、親の同調圧力をかわすパワーをもらう本でもあります。私たち親子にあてはまりそうだと思う方は、そっと本書を、お子さまの目に届く場所に置いてみてもいいのではないかと思います。もちろん「読みなさい」なんて強要することは厳禁ですね。