【第4回:算数が得意になる学習法】受験のプロ教師が算数の学習法を伝授

受験のプロ教師・州崎真弘先生が、エデュナビ読者の皆さまへ特別にお送りする算数の学習法。第4回目は「算数が得意になる学習法」です。絶対に押さえておきたい5つの単元について、なぜ分からなくなってしまうのかという原因や、それをふまえた学習ポイントを解説いただきました。

絶対に押さえておきたい「計算」「割合と比」「速さ」「平面図形」「立体図形」

絶対に押さえておきたい「計算」「割合と比」「速さ」「平面図形」「立体図形」

中学受験で算数を学習するうえで、絶対に押さえておきたい単元は頻出する「計算」「割合と比」「速さ」「平面図形」「立体図形」です。ここではこの5つについてお話しします。

計算

拙著『中学受験は算数で受かる』(すばる舎)でもお伝えしていますが、「計算力」は算数の成績に比例します。したがって、「計算」は独立させて勉強するべきであり、“たかが計算問題”と侮ってはいけません。
 
「計算」力とは、暗算の正確性とスピード、そして計算の工夫(テクニック)を指します。計算の工夫(テクニック)については、拙著でも一部をご紹介しましたが、当然一定の練習が必要になります。
せっかくいろいろ学習して解法が分かっても、算出する計算がいい加減だと、解法のプロセスが加味される答案でない限り0点です。算数の得点の良い生徒は、解答リズムがいい子が多いです。つまり、スピードに乗った計算ができるので、答えを導く思考にブレーキがかからないのです。

また計算力のある生徒は、数の感覚が良く、解いている途中に「あ、これどこかで計算ミスしているなあ、どこだろう?」というように数の並びで間違いに気づき、失点を防ぐことができるようになります。

割合と比

次に、「割合と比」です。算数の成績が良い子は、とりわけ「割合と比」の理解ができていて、上手に使いこなします。算数の核とも言えるこの数字を比較する感覚は、計算力にもつながります。素早い暗算によって割合や比が出せ、正解まで最短ルートで行けます。
さらに、「割合と比」を駆使することで、解答がスッキリして見やすくて、理解を助けます
ぜひ、一度、複数の問題集を手にとって、同タイプの問題を見比べてみてください。比を使っているものと、そうでないものとでは、全く違う問題を解説しているかのごとく解答に違いを感じるはずです。何より、文字数が圧倒的に違います。したがって、比を使うとスッキリ見えるため、理解がしやすいのです。

「割合と比」は、1日も早くマスターして、使いこなしてほしい単元です。
なお、「割合と比」にはいくつかの重要なテーマがありますが、学習するうえで時折、生徒が困惑するテーマがあります。それは「濃度」です。一般的に言うと、「食塩水の問題」です。
「食塩水の濃度」の問題は非常に頻出するため外せないところですが、習った人(先生)や場所(塾)、場合によってはテキスト(参考書)によって、問題の捉え方や教え方が異なるので、「分からなくなる」という生徒がちょくちょくいます。

「濃度」には、濃度の公式から始まり、混合(水、塩、食塩水)、蒸発、入れ間違い、水入れの連続操作による濃度変化、やりとり、交換による濃度変化などといくつかのテーマがあります。その際、地道に公式中心で解く、てんびん法(天秤算とも言われる)で解く、あるいは、面積図で解く、という感じで各塾の指導方針や先生の好みもあって大きく3つに分かれます。
どれでもその子が解きやすければいいとは思いますが、受験テクニックが使えるのであれば使えるようになっておくべきです。すなわち、ここでいうなら、てんびん法、面積図を使う解き方に慣れておきましょう。とりわけ、てんびん法が一番メジャーで、面積図は関西の塾ではほとんど見かけません。
僕のオンライン個別指導の関東の生徒も面積図で習っていた子が結構いましたが、てんびん法を見せると「こっちのほうが解きやすい」と言っています。面積図は濃度のイメージがしづらいというのが生徒からの声です。まあ、それは指導次第で落とし込めるはずですが、いきなり「こう書いて解くんだ!」と授業で言われると理解そっちのけでそのまま何となく覚えてしまう子が多い印象です。
出回っている解説もてんびん法が多いので、基本軸として学習するのが無難かもしれません。