客観視して！｜掲示板スレッド

教育とは、これまで人類が辿ってきた・学んできた道を模擬的に辿らせることなんですよね。
その辿らせ方というのは、表面的・形式的なことではいけない。
なぜなら、その教育の最先端に達した時、その先を歩むのは自分自身であるからです。
そのため、その教育は本質的・実質的なものでなければならない。
中学・高校というのは、その途中の一過程でしかない。
そしてその一過程を担う中等教育というものは、それから先の高等教育へ繋げてゆく責任がある。
自調自考、そして自由な校風というものは、そのような前提の中での学ばせ方の一手法なんですよね。
試行錯誤のなかから学ぶというのは実は効率的ではなく、高い能力が求められるんですね。
高い能力を持っているからこそ自由の中からでも自力で学び取ることができる。
逆にいえば自由であっても、世の中のルールからはずれない人間であるからこそ自由が認められるわけですね。
しかしながら世の中そのような人間ばかりではない・・・自由の中から学び取れない生徒が出てくることもある。
自由であっても決して放任であってはいけない訳です。

私もＯＢの1人ですが、書き込みをさせていただきます。


麻布の「自由」をテーマにまた一つスレッドが立ったことは喜ばしいことです。殆どの学校別スレッドが東大合格者数が最大の関心時となっている中で、この学校については、常に校風や自由をめぐって意見が交わされているということは、特にこの掲示板を頻繁に訪れると思われる受験生のご父兄の学校選択にとって、きわめて有用なのではないかと考えています。


スレ主さんのご意見は、多分に表現に刺激的なところもあり、一見単なる思いつきで書かれているようにも見えますが、よく読んで見ると底流に母校への深い愛情が感じられます。母校に熱い思いを寄せるＯＢがいることは嬉しいことです。


その上で、なお、同意できない点を申し上げると、スレ主さんは「麻布はトップ校を目指すべき」というご意見のように見えるのですが、ここは感覚的に腑に落ちないところがあります。麻布は確かに偏差値の高さや東大合格者数で語られることの多い学校ですが、「麻布は国家の俊英が集まる学校である」という命題は、sollenでもseinでもないというのが私の実感です。


中国に行けば臆面もなくトップ校のことを語るのは、きっとそのとおりでしょう。でもそれは、明治の日本も含め途上国では限られた人的リソースに集中して投資し、国家の近代化を図るという「開発至上主義」モデルが採用されているというだけのように思います。また米国については、確かに東部の名門高校なるものは存在しているようですが、日本のように、春になるといろいろな週刊誌が、大学合格者数ランキングを発表するような文化は無いようです。格差が大きいアメリカでは、そもそも名門prep schoolは大衆には手が届かない閉鎖的な世界なのかも知れません。


私は、麻布は中国もアメリカのいずれのエリート校も目指す必要はないと思うのです。ましてや日本の学校に目指すべきモデルなんてありません。じゃあ麻布が目指すべきものって何？・・・。私は、氷上先生が、しばらく前に何かのインタビュー記事で「いつか世界中から様々な髪・肌の色を持つ生徒たちが集まる学校にしたい」と言っておられたのが一つの答えだと思います。いろんな奴がいるから、面白かった。バカもやった。そして励みになって勉強もした。そうじゃありませんか？


「自律なくして自由はなし」それはその通りです。でもこの命題は、一歩下がって見てみると、多くの場合、これを主張する人たち（親・学校・国家権力）に都合が良いとき用いられるのです。だからバーリンは、カントの実践理性批判における定言命法を批判するわけでしょ？私の学生時代も「自由には責任が伴う」とは飽きるほど言われましたが、そんなことを偉そうに主張する大人に胡散臭さを感じませんでしたか？


そもそも掲示板で、匿名で「自由には責任が・・・」などと語る人は、実際は表現の自由に対応する責任に最も無関心な人だということを忘れてはいけません。

麻布は、名門校として社会的には今だ十分に誉れ高いと思います。
名門校とは、単に進学実績が良いだけではなく、古くから進学校としての歴史を持っている学校ですね。
「名門中学、最高の授業〜一流校では何を教えているのか〜」鈴木隆祐（学研新書）でも、現在の偏差値や東大進学者数の順ではなく、麻布が筆頭に書かれていました。


スレ主さんがトップ校を目指せと言われるのは、東大や国立難関･医大の合格者数でＴやＫに並ぶということでしょうか？ね。
しかし、東大合格者数ではＫは確か27年連続トップだそうですから、スレ主さんが麻布に在籍された頃に逆転したのではないでしょうか？
以来、中学受験産業によって学校の偏差値が固定化して、小学生の頃から東大進学志向の強い家庭はＴやＫに進学が集中し、東大合格者数を一層増やして来たように思います。
また、東大の文1･理3専門塾の鉄緑会は1983年(25年前)の設立だそうですが、ＴやＫの進学者は中学入学時(前)から鉄緑会に入る生徒が非常に多く、麻布生の通塾者数と比べて隔絶の感があります。進学塾にはSEGなどもありますが、東大を目指すのだという固い決意のある生徒や家庭はやはり鉄緑会に入るのでしょう。


麻布の鉄緑会比率は微々たるもので、Ｋの1/3、Ｔの1/4です。麻布には、それほどの東大進学熱を持つ生徒や家庭の数が限られるのだと思います。
麻布生は学校生活を満喫し受験勉強を怠るのか？東大の現役合格者数や率は少なめですが、それでも、鉄緑会の通塾者が少ない割りには、東大合格者数は十分に多いと思います。
2007年の東大･理3に現役合格した3人は鉄緑会がいなかったのも賞賛されていました。
でも、麻布の東大合格者数を増やそうとするなら、通塾率を高めるしかないという、つまらない話になりそうです。
塾に通うよりも、麻布卒の東大生に補講(アルバイト)でもしてもらうといいですけどね。


鉄緑会指定校・在籍生徒数一覧（2008年1月現在）より
鉄緑会は中1から入会する人が多いので、学年平均在籍数＝在籍数/6年とし、鉄緑会比率＝学年平均在籍数/卒業生数としました。(Ｔは3人に1人が鉄緑会という計算になります)


学校 卒業生 東大合格 現役合格 現役合格率 鉄緑会 学年平均 鉄緑会比率 現役合格：鉄緑会
開成　　400　　 188　　　129　　　　32.3%　　　551　　　91.8　　　23.0%　　　1.40
筑駒　　161　　　75　　　　56　　　　34.8%　　　338　　　56.3　　　35.0%　　　0.99
麻布　　298　　　75　　　　46　　　　15.4%　　　152　　　25.3　　　 8.5%　　　1.82
桜蔭　　237　　　59　　　　43　　　　18.1%　　　471　　　78.5　　　33.1%　　　0.55
聖光　　216　　　44　　　　38　　　　17.6%　　　　58　　　 9.7　　　 4.5%　　　3.93
海城　　383　　　44　　　　28　　　　 7.3%　　　 129　　　21.5　　　 5.6%　　　1.30
栄光　　176　　　42　　　　34　　　　19.3%　　　　28　　　 4.7　　　 2.7%　　　7.29
駒東　　231　　　38　　　　28　　　　12.1%　　　112　　　18.7　　　 8.1%　　　1.50
桐朋　　316　　　32　　　　18　　　　 5.7%　　 　 24　　　 4.0　　　 1.3%　　　4.50
女子学 219　　　26　　　　19　　　　 8.7%　　　　83　　　13.8　　　 6.3%　　　1.37
筑大附 242　　　25　　　　18　　　　 7.4%　　　　96　　　16.0　　　 6.6%　　　1.13
巣鴨　　268　　　22　　　　13　　　　 4.9%　　　164　　　27.3　　　10.2%　　　0.48
武蔵　　168　　　17　　　　10　　　　 6.0%　　　　40　　　 6.7　　　 4.0%　　　1.50
雙葉　　182　　　13　　　　12　　　　 6.6%　　　　86　　　14.3　　　 7.9%　　　0.84
白百合 173　　　 6　　　　　5　　　　 2.9%　　　　72　　　12.0　　　 6.9%　　　0.42


もし、数字にミスがあれば訂正して下さい。

こちらのどのスレも麻布はすばらしい！！！という
悲痛な思いを伝えたい気持ちはよく分かった気が
しますが、何故そこまで必死になるのかがイマイチ
よくわからないですね。

麻布から鉄力を利用して東大に入ると肩身の狭い思いを
するのですか？予備校まで暗黙のうちに指定されるんですか
　
麻布に入るのに進学塾もご指定があるのですか
サッピクスから入ると、あいつは？サピだと
後指を指されたりするのですか・・・　
　
鉄緑で勉強するのとSEGで勉強するのと何か違いがあるのですか・・・
麻布から東大を目指すのはスマートじゃないのですか・・

　

一OBより。様へ、

あなたは立派に麻布を卒業された方だと思います。
しかし、自分の理想の実現を母校に押し付けるのは、少々無理というものではないでしょうか。
方法はいくらでもあると思います。別に母校にこだわる必要はありません。御子息が、あなたの理想に近づくために、あえてあなたと同じ軌跡をたどる必要はないでしょう。御子息をアメリカや中国のトップエリートの中に放り込み、もまれることのほうが、近道だと思いますよ。

え さんへ:
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> 麻布から鉄力を利用して東大に入ると肩身の狭い思いをするのですか？予備校まで暗黙のうちに指定されるんですか


曲解です。
東大を目指して勉強することも素晴らしいことだし、麻布でも東大を目指して鉄緑会に通う人はいるし、それで東大に合格する人も多いと思います。その数が少ないというのは事実でしょう。
｢何でも質問受け付けます｣のスレを立てた麻布卒で東大･理2に現役合格した方が、中学に入った時から鉄緑会に入ることを薦められて、麻布関係者は意外に｢がっかり｣したとか、早くから受験塾に通うこと自体に否定的な反応が多かったですね。


> 麻布に入るのに進学塾もご指定があるのですか
> サッピクスから入ると、あいつは？サピだと後指を指されたりするのですか・・・　


まったく関係のない話ですね。


> 鉄緑で勉強するのとSEGで勉強するのと何か違いがあるのですか・・・
> 麻布から東大を目指すのはスマートじゃないのですか・・


息子が麻布に合格した時、サピックスに通っていた友達で鉄緑会指定校に合格したお母さん達が鉄緑会に無試験で入れると言って見学されていましたが、
鉄緑会の入学案内に｢クラブ活動など止めろ｣などと書かれていて、麻布でクラブや文実委員などの活動を楽しみにしていたのに、中学に入ってもまた塾？と思って、入りませんでした。
そういう子や家庭は多いかも知れません。
息子は、高校に上がる前に、理数系の面白さを学べると評判のSEGに入りましたが、授業で習って宿題もなく負担はないですが、東大受験向けとしてはどうかなぁ？