親御さん方へ｜掲示板スレッド

高三の運動会。
これが見納めと両親が初めて揃って見にやって来た。
当時、長距離通学に耐えかねて、実家から離れて学校近くの
アパートで自炊暮らしを送っていたため、正月に３日間ほど
帰宅して以来、４ヶ月ぶりの唐突な両親との再会だった。


「元気か。」
「うん、まあね。」
「少し痩せたんじゃないか。」
「そうかな、標準米のせいかな。」


とりとめのない会話の後は特に話すこともなく、両親は私達の
渾身のアーチ群(当時は各色ともメインアーチの他思い思いの
芸術的サブアーチでアートを競い合っていた）を記念撮影し、
私もちょっぴり誇らしげな顔で一緒にフレームに収まった。
「電車が込むし、高三のお前も忙しいだろうから」と言って、
両親は昼休み中の３０分ほどの滞在ででそそくさと帰っていった。
翌日から母は西日暮里まで往復した疲労のため３日間寝込んだが、
私が心配するといけないので知らせなかったと、後になって聞いた。
開成を訪れるのはその日が母には６年間で５度目、父が２度目で、
両親ともそれが最後の訪問だった。


そしてその日の午後、本当に最後の棒倒し。
お互い譲らず再試合、再々試合、再々々試合と続き、閉会式は
お約束通りの暗闇の中だった。
その夜は皆でこれもお約束の打ち上げ会に繰り出した。
しこたま泥酔して(いけませんね）、どうやってアパートに帰り
着いたのか、全く記憶にない。


今はどうだか知らないが、当時慶應女子も体育祭で棒倒しをやっていた。
ナンパな仲間がその様子を撮影した写真を見せびらかしていたが、
女の子だらけ(当たり前だが)の棒倒し風景に、
「こういうのもあるんだなあ。でも、やっぱりどこか違和感あるなあ。」
というのが率直な感想だったが、昨年、久しぶりに見た母校の棒倒しに
それに似たものを感じた。怪我防止のために攻撃防御双方に禁じ手が
多く定められ勝負の決め手を欠き、再試合一度だけの後はくじ引きで
勝敗を決めるのは、怪我防止には有効だが、やはり私たちはこれを
開成運動会の棒倒しと呼ぶには若干の抵抗感がある。


開成がことさら特殊だとは思わない。
時代が変わり世代が変われば、開成だけがその特殊性を主張して
一人変化を拒み孤高を保っていられるはずがない。運動会の変貌も
そうだし、昨今の学力低下の波は開成にも確実に及んでいる。
その意味では開成も決して特殊ではない、「普通の学校」である。


あえて言えば学校も教諭も生徒もみんな「ユニーク」だった。
最近、ある恩師の
「あの頃のお前達はアホだった。愛すべきアホだった。
　今の連中は単なるおバカなだけだが。」
という言葉に
「アホでもおバカでもいいんですよ。一人一人がみんなユニークで、
　それこそが開成なのですから。」
と答えたことがあった。


生徒の親の影が露ほどでもちらつく、親や家庭が意識されたり話題
になるなど、昔の開成なら考えられなかったことだが、東大入学式で
「駒場家族会(母の会？）」なる団体が活動しているご時勢、仕方の
ないことかもしれない。
あの頃とは、本人(小学生から大学生まで)・学校・家庭の役割分担や
関わり方、間合いの取り方が大きく変わっており、開成といえども
例外ではいられない。


個人的には、開成の仲間や恩師との心地よい連帯感は好きだった。
卒業後何十年も経過した今、みんなそれぞれの分野で活躍しているが、
会えば一瞬で十代の日々をともに過ごした「ユニークで愉快な仲間達」
の「俺お前」の関係に戻れる。たとえ二十年ぶりの再会でも、ほんの
２，３日会わなかっただけのように、「おう、久しぶり。元気か。」
の一言で瞬時に空白が埋まるような鷹揚さが好きだった。


内なる連帯感と外との程よい距離感、その両者の微妙なバランスと、
独特の美意識と鷹揚さが開成の心地よさとユニークさの根源であり、
それが運動会と並ぶ開成の原風景だったように思う。
時代が移り運動会も微妙に変わっても、この不思議な心地よさと
ユニークさは、それぞれの世代で失われてほしくはない。
昨今は、かつて限りなく控えめだった家庭や親の存在感が濃密になり、
このバランスが崩れてはいないかと心配ではあるが。

いいお話です。
今年、中学に入る息子に伝えておきます。
「アホでもおバカでもいいんですよ。一人一人がみんなユニークで、
　それこそが開成なのですから。」

ブルー大尉さま、


ブルー大尉さまにとって、開成での思い出は永遠に美しい思い出なのですね。
でも、もうそのお話はそろそろ良いのではありませんか？私達ももう何度も聞きましたし。


お子さん、開成より難関の学校へ通学していらっしゃるのでしょう？その優秀な息子さんは
お父様の開成板での書き込みを歓迎しているのか、心配になります。（思い出語りを
聞けば、息子さんはブルー大尉さまが自分のお父様だって気づいてしまうでしょう？）


ご子息の学校ほどじゃないかもしれませんが、開成は今、中学受験界では男子の憧れの的
であり、燦然と輝く星だと私は思っています。息子も、憧れと夢を実現すべくがんばって
入学させて頂きました。息子の夢の実現を手伝った日々は、今となっては母の幸せな
思い出となっております。


そして、その今をときめく開成の名声を築いてきたのは、開成を卒業なさった
ＯＢの皆様のご活躍によるところが大であるのと同時に、現役の生徒さんたちの
頑張りによるところも、決して少なくないと思っています。


ご承知かと思いますが、最近の中学受験生は、志望校を決めるために、各校の
文化祭や運動会などを見学しに行きます。いくら偏差値が良くても、交通の便が
良くても、その時何か嫌なオーラを感じてしまった小学生は、その学校を受験しようとは
思わないのではないでしょうか？息子が開成受験を決めたきっかけは文化祭見学でした。
何かものすごく惹きつけられるオーラを感じたのでしょう。


ＯＢの皆様からは「これは開成の運動会ではない」と見える運動会も、現役の開成生が
「持てる力を出し切って最善のものを・・・」と願って作り上げたものであり、その
「熱い心」が、見学する人達の心を打ち続けているのだと思います。


どうか、これからも、現代の若者を暖かい目で応援し続けて頂けたらと思います。


そして開成の名声が永遠に輝き続けますように、ＯＢの皆様のご活躍を心より
お祈り申し上げております。一母親が生意気にすみませんでした。

ブルー大尉さま、後で読み返してみると大変失礼な物言いでしたね。
すみませんでした。


ただ、現役開成生の息子を持っている分、どうしても思い出の中の開成生
より、現役開成生の肩を持ちたくなってしまったのです。


開成の中の変化している部分と、変わらない部分とがあると思いますが、
昔あった良さをなくしたとしても、代わりに昔なかった良さが生まれて
いるのかもしれませんよ？


何にせよ、開成を語る上で「主役は現役の開成生でしょ」「どういう
運動会が良い運動会であるかを決めるのは現役でしょ」という点だけは
譲れないような気がして、つい書き込みしてしまいました。失礼しました。

私もかつて「あなたの投稿を見たらお子さんがどう思うかしら？」と言われて、とても
辛かった事があります。こういう言われ方はこたえますよね。


ブルー大尉さんは、身元特定に繋がる個人情報を具体的にたくさん出していますから
リスクを背負う事は覚悟の上で投稿なさっていると思います。


多くのＯＢが現在の開成に対して抱く憂いを発信するため、自らが代弁者たらんとなさって
いるのかもしれません。また、今時の親子の指導に悪戦苦闘しながら、こういうところで
本音を言えない先生方の代わりに、リスクを負ってでも父母に苦言を呈さん、となさって
いるのかもしれません。


私たち父母も（特に母親）、たとえ耳が痛いご意見であっても、やはり謙虚に受け止め
なくてはいけないなあと思います。家族に迷惑をかけるリスクを負っても勇気を出して
発言しようとしている人に、自分は安全な場所（身元のばれない場所）から「うるさい、だまれ」
と口を封じる事は控えたいです。


それにしても、考えてみると今は先生方も大変な時代になりましたね。たとえば今までは
開成の運動会でけが人がでても、学校の管理責任を問うような父母はおそらくいなかった
のだろうと思いますが、これからは訴訟を起こすような父母も出現するかもしれません。
そういう時代になってきましたよね。校長先生はじめ先生方も、さぞかし気苦労が多い
のだろうと思うと、簡単には結論の出せない難しい問題が多いと思いました。

このスレを見て感動しました。
やっぱり、自立しているというのは　違いますね。
本当に頼もしいと思います。

それに比べて　一母親様のレスは
おっしゃる事は　ごもっともですが
論点が　そもそもズレていますね。

親の浅はかさを　反面教師として反省すべきです。

授業料云々とは　まったく別の話。
親が責任を被るような事態を想定する話題ではありませんよね。

経済面での権力を振りかざすのでしたら
そのご子息の勉学の努力を称えるべきだと思います。
２０年後、親子の立場が逆転してしまう事も想像が付きます。

これを見て
さすが開成の生徒さんは
心身ともに素晴らしい経験ができていると思います。

他校に通わせていますが
憧れの学校に相応しい学校だと思っています。

他校の保護者さま


私も私なりに息子の学校のファンなので、学校と生徒さんたちをお褒め頂いたことは
素直にうれしいです。


そして、私がなぜそこまでお叱りを受けてしまうのか、残念ながら浅はかな私には
いまひとつ合点がいかないというのが正直な気持ちですが、もとより私の考えだけが
唯一正しいと主張するつもりはありませんし、多様なご意見を伺える機会は貴重だと
思っていますので、お叱りもありがたくお受けしたいと思っています。


どうやら論点がズレているとのご指摘ですので、ズレついでに自分語りをさせて
頂いてもよろしいでしょうか？


私の父は戦前・戦中の教育を受けたためか、貧しい育ちゆえか、性格ゆえか、非常に
気難しく亭主関白でした。私は理屈にあわない事や納得いかない事を言われると口答え
をしたので、よく父に頬をなぐられました。


私が私立の女子高に通っていた頃、父を怒らせるとよく「そういう事は自分で稼げる
ようになってから言え。誰のおかげでご飯が食べられると思っているんだ。高校は
もう義務教育じゃない。そんなに生意気言うなら学校なんてやめてしまえ。明日から
外で働け。」と言われました。


まさか本気じゃないだろうと思いながら、本当に学校をやめさせられたらどうしよう
と思うと怖かった事を思い出します。


そんな父でしたが、母も私も兄弟も、父の事を非常に尊敬していましたし感謝して
いました。それだけ苦労している事も、真面目で非常に情の厚い人だという事も
よくわかっていたからだと思います。


働き過ぎとストレスを溜めやすい性格のためか長生きできませんでした。晩年立場が
逆転し、母子の介護なしには生活できない体となりましたが、誰も「復讐しよう」など
とは思いませんでしたよ。家族皆で精一杯の介護をして見送りました。人付き合いの
苦手な不器用な人だったのに、お葬式にはびっくりする程大勢の方が来て下さり、
人望とは死んだ時にこそ本当に分かるものかと思ったりもしました。


「女が大学になんか行ったら嫁の貰い手がなくなる」と言われたり、「嫁に行くなら
仕事をやめろ」と言われたり、今思えば酷い話ですが、不思議と父への恨みはなく、
愛情をかけてもらった感謝の念しかありません。


そんな父のもとで私が高学歴を身につけることができたのは、母のお陰かもしれません。
母はやはり貧しい家の出で学がなく、子供が勉強できることが大変な誇りだったようです。
子供の学歴が自慢の母を、恥ずかしいとか見栄っ張りだとか内心軽蔑に近い思いを抱く
事もあったのですが、そんな母のお陰で私も私立に行かせてもらえたのかもしれません。
そしてやはり、学歴はないよりあった方が絶対に良い、ありがたいものだとこの年齢に
なってしみじみ両親への感謝の念がわきます。


すみません、自分語り、昔語りなど聞かせまして。だから何が言いたい、ということも
ないのですが。どんな親も完璧な人間ではなく、でこぼこしているのかもしれませんが、
私立の学費を出してくれた親心はありがたいものだなと。とりとめもなく失礼しました。

うちはこれから中学受験で
子供の成長が素直にうれしい段階です。


本当のところはその年代にならないと分かりませんが
なんとなく、私なら
高校生になった子供が、自分の意見を持って
親世代に意見するようになったことを
生意気だと思いつつ、成長したもんだと喜ぶかなあ。
きっと議論したり言い返したりするでしょうが
それもまたよし。


スレ主さんの意見も
青臭いですが（若くてうらやましいです）思いは分かりますよ。
「子離れできなくて、ルールも守れない頭の悪い親」と
子供に思われるのは悲しいので、親も成長しなくては。


うちはそれぞれ家庭の事情で高卒・中卒の両親でしたが
聡明でやさしくて自慢ですし、感謝しています。
むちゃくちゃ働いて大変だったはずですが、
むしろ子供のおかげで色々な経験が出来て楽しかったと言ってくれます。
親に似るのか、私も子育てが楽しいです。


一母親様へ
心配しなくても、親のありがたみは、
開成の生徒は、いずれ自分が親になったらわかります。
聡明でやさしい男ばかりですから。