子どもを理科好きにする方法?!(4ページ目)

イモムシパトロールから、イモムシ観察へ

……そんなある日、大きい方のイモムシがいなくなりました。
カラスに食べられたのか、落下して死亡したのか、、、。
なんだか食い逃げされたような悔しい気持ちになりました。
「せめてこっちのチビイモにはチョウになってもらわないとね」
そう言って、毎日柚子の葉が食い散らかされるのを黙認しました。

それから少し経った週末。
我が家は突然の強風に襲われました。
ルーフバルコニーの物干し台が倒れ、植木鉢もいくつか倒れ……。驚き、慌ててバルコニーに出ると、大人しい方の小さなイモムシが、風で柚子から振り落とされ、バルコニーの床でのびていました。
イモムシをさわれない私は旦那ちゃんに助けを求め、かろうじて生きていたイモムシは夏にカブトムシを育てていた飼育ケースの中へ。

少し経って柚子の葉を食べ出したイモムシを見て私の口から思いがけず出たのが、冒頭の言葉でした。
数日後、イモムシはサナギになりました。
今は無事羽化できることを祈る日々です。

苗をプランターに植え替えたり
育った野菜を収穫したり
生き物を観察したり
夜空を移動する月を眺めたり
星座を覚えたり
都会育ちの我が家の子どもたちにとっては、これまで特別だったことが一気に身近になった2020年の夏以降でした。
息子はもともと理科好きでしたが、どっちかといえばアニメやマンガやファッションなど、文系方面に興味の方向が向いていた娘からも、
「生き物って面白いね」
「なんであのトンボは繋がってるの?」
「あれは何座?」
「あと何日で満月?」
そんな言葉がたくさん出てくるようになりました。

何でもネットで調べられ、追体験できる平成生まれの子どもたち。
P子もこれまで、図鑑などは惜しみなく買い与え、CSの「ナショジオチャンネル」を見せ、プラネタリウムや水族館に連れて行き……と、いろいろな機会を子どもたちに提供してきたつもりです。
でも、やっぱり本物を体験するって、すごい!
お気軽に流されず、もっともっといろんな本物を体験させてあげたい。
そんなふうに思う今日この頃です。