【開成中学校】合格へのカギ!2023-2024入試問題分析&予想

中学男子御三家「開成中学校」の入試を振り返りながら、2024年の入試傾向を予想します。2023年度に開成へ14名の合格を輩出した進学個別指導塾TOMASが、入試対策方法も教えてくれました。

開成中学校の2023入試全体総括・分析

開成中学校2023入試傾向分析

2022年度入試の合格最低点が199点だったのに対し、2023年度入試は237点となり、過去10年の中でも最も高い点数となった。2022年度と比較すると全教科の合格者平均点が上昇しており、その中でも算数が約16点上昇と最も上昇値が高かった。出題の傾向や形式にやや変化は見られたものの、全体を通して比較的取り組みやすい問題が多く、一つのミスや失点が合否を分けた可能性もあり、ミスの許されない入試となった。

開成中学校の2023入試科目別出題傾向

国語

2023年度は随筆と物語の2題構成。2022年度の物語の1題構成から、従来の形式に戻った形になった。出典は『ひとの住処』(隈研吾著、2020年2月発刊)と『終点のあの子』(柚木麻子作、2010年5月発刊)。記述問題では字数制限が撤廃されており、文章や問題の条件に注意しながら、何をどこまで説明するのかを考えながら解答する必要がある。精度の高い読解力と問題の処理能力が求められており、文章テーマや出題形式にも一定の傾向はないので、受験生は速やかに単元学習を終え、様々な文章テーマや問題形式に触れながら不得意の分野をなくしていくことが不可欠である。

算数

大問構成は2022年度が4題だったのに対し、2023年度は5題に増えた。また、「大問1が小問集合」にここ2年はなっていたが、2023年度はその形式は見られなかった。出題されたのは、速さ、平面図形、立体図形、規則性、場合の数となっており、例年通りの傾向であった。後半の大問4の規則性の問題や、大問5の場合の数は、解答を導きやすいように丁寧に誘導されており、大学入学共通テストを意識したような設定になっていた。全体として平易な問題が多く、ミスなく得点していく処理能力が問われ、易化した2022年度よりもさらに取り組みやすい問題が多く、高得点勝負となった。

理科

例年通りの大問4題構成。2022年度の大問2のような突出して難しい問題や、グラフの読み取り問題があまり見られず、難易度は例年並みに落ち着いた。大問1は「地層」について基本的な知識が問われた。大問2では頻出の実験器具に関する出題の他、実験に関するリード文の読み取りが求められた。大問3は「ふりこ」で、測定誤差や振れ幅による周期の変化など、現実の実験に基づいて出題された点が特徴的だった。大問4は「血液循環」について、表のどの箇所に注目するかを正しく判断することが求められた。全体を通じて、「幅広く正確な単元知識」が求められるほか、「表やグラフの読み取り」が合否を分ける為、演習を重ねる必要がある。

社会

2022年度は大問3題構成だったが、2023年度は大問2題構成に変わった。合格者平均点は2022年度が54.6点、2023年度は57.9点となっており、やや易しくなった。問題数は例年50から60問程度で、1問あたりにかけられる時間は少ない。2023年度では特に時事に関連した問題が多く、ロシアによるウクライナ軍事侵攻、参議院議員通常選挙、鉄道開通150周年などのテーマを中心に出題された。時事問題に対してしっかりと対策をしたか否かで、差がつく試験だったといえる。

開成中学校の2024入試予想

前述のように、2023年度は直近10年間で合格者最低点が最も高くなっており、2024年度はやや難化するのではないかと思われる。特に算数では合格者平均点が得点率89.8%となっており、出題形式にも変化が見られる可能性もある。特に、近年では毎年のように出題形式をマイナーチェンジしており、受験生としてはどのような形式になっても即座に対応できる柔軟性が求められる。より多くの問題演習を通して、様々な角度から学習を積み重ねていくことが重要になるだろう。

受験生と家庭への応援メッセージ

堅実な努力を積み重ね続けること。学習に対して妥協することなく、深い理解を追求することが大切です。常に、「どうしてそう考えたのか」「何故そのようになるのか」ということを反復しながら理論武装をしていきましょう。また、知識を単なる暗記と捉えることなく、知識同士を関連付けて理解をしていくことが開成中合格に繋がるでしょう。
5年生以下の受験生は、是非疑問に思ったこと、分からないことはその場で調べて身につけるという勉強を早めに確立しましょう。

開成の入試対策を教えてくれた先生

Spec.TOMAS自由が丘校 教務責任者
山内 雄介 先生

最難関中学受験専門個別指導塾「スペックTOMAS」公式サイト ≫

開成の入試対策ができる塾:TOMAS

TOMAS(トーマス)は、完全1対1の進学個別指導塾です。まずは、生徒一人ひとりが本当に行きたいと思える「夢の志望校」を決めることから始めます。次に、志望校の合格ラインから逆算した百人百様の個人別カリキュラムを作成します。その個人別カリキュラムをもとに、ホワイトボードを使って解説しながら1対1の個別指導を行います。講師が発問し、生徒が答える「発問形式」の授業によって理解を深め、議論を通して思考力を磨きます。授業の進捗は担任がきめ細かく管理し、保護者と定期的に面談を行いながら志望校合格まで導きます。そうした授業の成果は、御三家中や早慶附属中、東大・医学部医学科など最難関への合格実績として結実しています。また、最難関中学受験に特化した選抜コースとして「Spec.TOMAS(スペック・トーマス)」を開設しています。

【合格実績】筑駒2名、開成14名、麻布15名、桜蔭4名、女子学院10名、雙葉4名、駒場東邦22名、栄光学園12名、聖光学院12名、豊島岡女子10名、渋谷教育幕張29名他(2023年度)
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【冬期講習】2023年12月23日(土)~2024年1月8日(月) ※1回80分×回数自由
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