いつかは人身事故に!? 80近い高齢父、免許返納して欲しいけどキレて拒否。どうしたら…(2ページ目)

ご近所からの手厳しい忠告で返納へ

「85歳になった父(頑固でプライドが高い)が運転を辞めず、ほとほと困っていました。本人にも自覚はあったはず。外ではかなり慎重に運転、駐車していたようですが、自宅の駐車場のブロック塀にはあちこちにぶつけた跡があり、門柱も曲がっていました。
母もわかっていたはずで、父の運転の際は助手席を避けて後部座席に乗っていました。なのに『お父さんが運転できなくなったら困る』の一点張り。夫婦2人が免許返納を嫌がると本当に厄介です。
ところがあるとき急に免許返納をすると言い出しました。なぜ急に?と思ったのですが、どうやら自宅のポストに数回、無記名の手紙が投函されたようです。
『自覚がないようだが運転が危なっかしい。車庫入れを何度も失敗しているのを知っている。近所で事故を起こしたら後ろ指をさされますぞ』など比較的ていねいながらもかなり辛辣な内容だったそう。
さすがに2人ともこたえたようです。父は傷ついたとは思いますが、手紙の主に感謝しています。」

自らの決心で免許返納できるような家族のサポートも大切も

できれば親が自ら返納を決めて、実行してもらうことに越したことはありません。そのためにはどのような家族のサポートが必要でしょうか。

「両親は80歳で返納すると言っています。今は毎年、有料で開催されている高齢者ドライバーのテストに参加して自分達を試しています。ブレーキまでの反射や、初めての土地の運転や認知症テストなどあるようです。」

「マニュアル車を乗り継いできた父は、80代半ばまで運転しました。
70代のうちは『運転、いつまでにしようかな?』と言っていました。免許を手放すことは老いの深まりだと思っていたようでした。
しかし、免許更新で視力検査が通らず、眼科の受診をためらっているうちに、期限が近付いてきて更新を断念しました。有効期日最後の日に運転した用事は、父の姉、祥月命日の墓参り。納得して運転を終えられた様子でした。
干渉を嫌う父はひとりで静かに判断しましたが、もし周りのサポートが必要なら、最後の運転を納得した形で終えられるよう、演出してあげるのもひとつの方法かも。」

免許返納の日に向けて、早めの準備を

免許返納も終活の一つと感じさせる投稿もありました。

「昨年、30年数振りに以前暮らしていた地に戻って更新。住所変更の手続きで後ろに並んでいる女性に『こちらでいいんですよね?』と聞いたら、『私は返納手続きなの。通常の更新以外はこの列でいいと思うのだけど』と。
コロナ禍での短い会話ながら、70歳前後の更新時に返納を決めていたと、イキイキと聡明な様子で話してくれました。
年を取り意固地や偏屈になる前に、周りと相談して免許を手放した生活様式の準備をしておくのが大切だと感じました
私も、5年後、10年後に向けて、周りに迷惑を掛ける前に早めの決断をしていきたいと思います。」

交通が不便な地域では、車は生活に欠かせないものです。しかし、残念ながら体力や判断力などは衰えてしまうもの。そのときに向けて、どんな生活を送るのかを想像しながら、本人も周りも少しずつ免許返納に向けた準備を進めていけるといいですね。

(イラスト:よこいしょうこ)

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