反抗期の突破口!リスクを上下させる4つのもの【反抗期を科学する・8】(3ページ目)

反抗期にかかわるスーパー保護因子

さて、次にスーパー保護因子です。
幼児期の子どもにとって、最も強い保護因子は、保護者との安心安全な関係性ですが、小学校中学年以降になると、保護者や家庭の影響より、外の世界のことが重要になってきます。
そのため、ここで紹介したいスーパー保護因子は、「その子どものことを気に掛けてくれる大人の存在(保護者以外で)」「夢中になれる活動の存在」になります。

気に掛けてくれる大人はいる?

気に掛けてくれる大人はいる?

まず強調したいのは、「その子どものことを気に掛けてくれる大人の存在(保護者以外で)」です。
例えば、担任(昔の担任を含む)、保健室の先生、部活の顧問やコーチ、塾の先生、近所の世話好きなおばさん、友達のお母さんなどが、その候補です。

実際、「あの子、やんちゃだったけれど、野球部のコーチが親身になってくれたおかげで、道を踏み外さずに済んだ」とか、「あの子、不安定で大変だったけれど、塾の先生がとことん話を聞いてくれたおかげで、明るい子どもに戻ってくれた」などというエピソード、聞いたこと、ありませんか。

それに、私たち自身が思春期だったとき、親以外の大人に支えられた経験を持っている人は少なくないことでしょう。親には言えない悩みを打ち明けたら親身に話を聞いてくれた、本気で叱ってくれた、というようなことです。

夢中になれる活動を大切に!

次に「夢中になれる活動の存在」としては、部活動、習い事が当てはまりそうです。

夢中になれる活動を大切に!

これも、私たちの身の回りに具体的なケースが隠れていそうです。「知人の子どもは、スポーツに夢中になって、思春期を乗り切った」、「ダンスが好きで、その支えがあったから、問題があったとしても深刻にならずに済んだ」みたいな話です。ボランティアや趣味がそこに当てはまる場合もあります。いわゆるオタク趣味とされることだって、その人にとっては、心の安定と仲間作りのきっかけになっていたとしたら、保護因子として働いていると言えるでしょう。