「こころ」ではなく「行動」に注目!反抗期に親だからできること【反抗期を科学する・9】(3ページ目)

わが子の『行動』に注目する方法

中学校2年生の男の子を思い浮かべてください。

わが子の『行動』に注目する方法

今回の冒頭に書いた状況そのままに、帰宅してから、親と目を合わせなければ、話すこともしません。親であるあなたが、学校のことを聞くと、「別に」と言って、自室に閉じこもってしまいます。あまり勉強がはかどっている様子は見られません。そこで心配なあなたは、「勉強」について話題にするのですが、そうすると、明らかに彼の行動は反抗的になります。例えば、話の途中でプイッと部屋に戻ってしまうことがあります。「はあ?」と声を荒げたり、近くにあるクッションを叩いたり投げたりします。
この状況が、数か月続いている上に、彼の成績は下がる一方、どうしていいか、分からなくなっています…

客観的に分析してみましょう

客観的に分析してみましょう

さて、この中2男子ですが、『こころ』の問題として捉えると、彼は「イライラしている」「成績が下がって焦っている」ようですが、それは中学生によくあることです。
ただし、「イライラしている」「成績が下がって焦っている」状況だからといって、「親と目を合わせない」「親の質問に答えず黙り込む」「自室に閉じこもる」「親の質問を無視して部屋に戻る」「声を荒げる」「物に当たる」といった『行動』をとる必要はありません。できるならば、「イライラしている」「成績が下がって焦っている」ことについて、不機嫌にならず親に相談したり話し合ったりすればいいわけです。

こんな風に、『行動』を「感情」「気持ち」などと切り分けることができると、急に子どもの状況が客観視できくるはずです。