女子御三家から専門学校へ進学希望の娘…親はどんな声をかければいい?(2ページ目)

【回答】小川先生からのアドバイス

小川先生:まず、ご相談の内容を改めて読み解いてみましょう。
本人は学校の勉強はしていて、学校の進学実績でいうと中以上の成績であれば、難関大学に進学している、先生からとくに注意を受けている様子もないということで、何も問題ないと思います。
一般的にいわれるセオリーのようなものに振り回されず、本人のスタイルを活かすことが大切です。ほかの子と比べるより、今できていることを認めてあげましょう。

親御さんがすることは、本人の予定を聞くことだけ。そして、「専門学校に行きたいから勉強をしなくてもいい」というのは、どこから出てきた理屈なのか、本人から聞くことが大切です。学ぶことをおろそかにした人がうまくいくケースは少ないと思います。

社会で成功する人は、たくさん学んでいるものです。
例えば、美容師として成功したい場合。髪を切るテクニックだけ磨けばいいわけではありません。時代のファッショントレンドを抑えるには心理学の知識もいるし、経済の動きを知ることも必要ですし、お客さんが持つイメージを聞き取るためのコミュニケーションには幅広い知識や教養も必要でしょう。

学習の意味を、親として伝えられることがあるのではないでしょうか。
「大学はどうするの」というと、勉強は大学受験のためにするのか…と勘違いをさせてしまいかねません。
専門学校にすすむ=勉強は大事ではないと勘違いさせないよう、お子さんを正し、その後はゆだねてあげてください。

小川 大介(おがわ だいすけ)先生

小川 大介(おがわ だいす)先生

教育家。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員。
京大法を卒業後、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。塾運営を後進に譲った後は、教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動している。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。メディア取材も多く、YouTubeチャンネル『小川大介の「見守る子育て研究所」』も公開中。

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