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【1496378】中学受験を止めてBoarding Schoolに留学するのが賢明

投稿者: peregrinejapan   (ID:vruYeuf1lJ.) 投稿日時:2009年 11月 07日 13:16

中学受験のジャンルに留学のことを書くのは場違いだと感じる方は多いだろうし、怒りを覚える人だっているだろうが、最後まで読んでいただければ幸いである。

高校1年からBoarding Schoolに留学するのは事実上不可能に近い。

どんなに遅くともアメリカは中学3年から、イギリスは中2からが妥当なのである。しかも、その場合、アメリカならSSAT、イギリスならCommon Entrance Test(あるいは学校独自テスト)といった試験を受けるのがスタンダードである。そういう試験を受けないで済む場合もあるが、入学可能な学校はある程度限定的とならざるを得ない。

そうなると日本の中学校で普通の英語教育を受けているだけでは合格が非常に難しい、いや無理だ。

そう考えると、イギリスにしろアメリカにしろ、試験が必要のない次期に留学を開始することが必要である、ということに考えが及んでくる。

しかし大抵の父兄は「義務教育」という言葉の前で萎縮してしまう。「まさか義務教育を途中でやめるなんて・・・」と考えてしまう。そこで、大切なタイミングを失うことになる。この「義務教育」という言葉の呪縛を振り切ることができる父兄は少ない。すると、どうしても「常識的」な結論は私立中学受験ということになるのだろう。

全国の私立中学の生徒数は1学年約8万7千人だそうである。ほとんどは小学校4年生から塾通いだろう。1学年あたり16万人くらいは塾に通っているのではないか?中学受験で、目出度く合格したなら一段落なのであろうが、多くは、次に大学受験が待ち構えている。その大学受験でうまく事が運ばないものだっている。中学受験の最終目的が、東大、京大、阪大などのトップ大学あるいは医学部を目指したものであるとしたなら少なくとも8万7千人の50%、4万3千人ほどは、うまくいかなかった人達だということになるだろう。。

うまくいった場合、つまり目的通り、日本の名門大学や医学部に入った場合は目出度し目出度しとなるけれど、うまくいかなかった場合は最悪である。受験のための勉強しかしていない場合がほとんどだろうから、それこそ悲劇である。勉強以外の能力、リーダーシップ、創造性、スポーツ、芸術などなどの面での教育が、切り捨てられている場合がほとんどであるから、惨憺たる結果を招く。日本の教育の惨状は、そこに原因があると思う。

50%が「うまくいかない可能性がある」ということが明白であるなら、そういう場合を想定した教育を行うことが必要なのではないか?日本の私立学校、それも名門であればあるほど、その面が不充分なのである。英米の私立Boarding Schoolは、そういうことは起こらない。それというのも、例えばアメリカの名門大学の合否判定が、あくまで「総合判定」だからである。イギリスはアメリカと様子が違うが、それでも私立学校が「受験を目的とした」だけの教育をやっているようには見えないのである。

私は日本の教育を考える時、どうしてもヘルマンヘッセの「車輪の下」を思い起こさずにはいられない。小学生に、この本を読ませ、読後感想文を書かせる勇気がある父兄、塾の講師はいるだろうか?

車輪の下 (偕成社文庫 4016)/ヘルマン・ヘッセ
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あらすじ
天才的な才能を持ち育ったハンスという少年はエリート養成学校である"神学校"に2位の成績で合格する。町中の人々から将来を嘱望されるものの、神学校の仲間と触れ合ううちに、勉学一筋に生きてきた自らの生き方にを感じる。そして周囲の期待に応えるために自らの欲望を押し殺してきた果てに、ハンスの細い心身は疲弊していく。勉強に対するやる気を失い、ついに神学校を退学する挫折感と、昔ともに学んだ同級生への劣等感から自暴自棄となり、慣れない酒に酔って川に落ち溺死する

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  1. 【1511218】 投稿者: よりよく生きよ  (ID:pOScufN42MM) 投稿日時:2009年 11月 19日 01:16

    お返事が遅くなってばかりで、誠に恐縮至極です。
    この書き込みの後でブログ開設を試みたいと思います。(実は初めてなので、無事成功することを祈るばかりです・・・。)

    海外のどの大学でも進学できるのは、何か特別なカリキュラム(一例としてバカロレア資格を得られるなど)のある学校だけで、アメリカのボーディングスクールにはそういうカリキュラムの学校が稀(少なくとも多くはない)ような印象がありました。
    (カナダのボーディングスクールにお子さんを通わせてらっしゃる方が進学の理由の一つとして、「世界のどの大学でも受験できるから」とおっしゃっていましたので。)
    でも、実際はそれぞれの国で求められているいくつかの試験をクリアすれば、受験資格は得られるのでしょうか。
    実際はその必要条件をクリアするのも普通は至極大変なのでしょうし、クリアするのに現実的なやり方というのもあるのでsy

  2. 【1511233】 投稿者: よりよく生きよ  (ID:pOScufN42MM) 投稿日時:2009年 11月 19日 01:42

    誤って書きかけの状態で投稿されてしまいました。

    peregrinejapan様
    お返事が遅くなってばかりで、誠に恐縮至極です。
    この書き込みの後でブログ開設を試みたいと思います。(実は初めてなので、無事成功することを祈るばかりです・・・。)

    海外のどの大学でも進学できるのは、何か特別なカリキュラム(一例としてバカロレア資格を得られるなど)のある学校だけで、アメリカのボーディングスクールにはそういうカリキュラムの学校が稀(少なくとも多くはない)ような印象がありました。
    (カナダのボーディングスクールにお子さんを通わせてらっしゃる方が進学の理由の一つとして、「世界のどの大学でも受験できるから」とおっしゃっていましたので。)
    でも、実際はそれぞれの国で求められているいくつかの試験をクリアすれば、受験資格は得られるのでしょうか。
    実際はその必要条件をクリアするのも普通は至極大変なのでしょうし、クリアするのに現実的なやり方というのもあるのだと思いますが。

    結果、peregrinejapan様がお考えになる最善の現実的な教育として、女の子は10歳くらいからイギリスのボーディングスクールというわけですね。
    正直なところ、小学校は卒業させてからと思っていたので、刺激的なご提案でした。でも(語学の問題はじめハンディが大きいので)やりやすいやり方を望みます。
    これから真剣にブログで考え、学んでいきたいと思います。

    ちなみに、男の子は何歳くらいが現実的なのでしょうか。

  3. 【1511330】 投稿者: peregrinejapan  (ID:vruYeuf1lJ.) 投稿日時:2009年 11月 19日 08:36

    アメリカの場合
    中3~高3の4年間が高校ですので、その期間留学するということが妥当ですが、しかし、それでは英語力が追いつかないだろうと思います。例えばPhillipsはSSAT高得点が条件となるはずですので、恐らく合格は不可能でしょう。そう考えた時、じゃあ、中1からJunior Boarding Schoolに入れてようか、という選択になると思います。


    イギリスの場合
    女子校だと11歳から、男子高だと13歳からになると思います。Common Entrabce Exam受験が必須というところが多いので、そうなると少なくとも1~2年前から留学するのが妥当だろうということになるでしょう。もっとも試験なし、Headmasterのインタビューだけで入学可能な学校もあります。また女子校で13~14歳で入学可能なところもあると思います。

    大学の場合

    アメリカ
    例えばHarvardではIBディプロマがあっても、結局、SAT ReasoningとSAT Subject Test受験が必須です

    イギリス
    例えばOxfordではIBはGCE-Aレベルと同等扱いされています

  4. 【1511636】 投稿者: peregrinejapan  (ID:vruYeuf1lJ.) 投稿日時:2009年 11月 19日 12:16

    アメリカのBoarding SchoolでIBディプロマを取得させる学校を私は、知りません。イギリスでもインターナショナル系の2~3校だけじゃないでしょうか?

    アメリカのBSに行けば、SAT対策とAPの単位取得がメインになります。従って、イギリスの大学に応募する場合には、別途GCE-Aレベル受験をしなければならず、そうなると受験方法を含めて、面倒だと思います。そういう意味で、アメリカからイギリスの大学に進学するのは、やや無理があると思います。

    一方、イギリスの学校ではSAT対策などしていませんが、GCE-AレベルをやっていたならSATで高得点を取ることは容易です。そういう意味でイギリスからアメリカの大学に応募するのは簡単です。

    従って、イギリスのBSに留学すれば、英米、どちらの大学にも進学することが可能になります。

  5. 【1517094】 投稿者: そもそも  (ID:hXBqf67WNl6) 投稿日時:2009年 11月 24日 08:05

    そもそも中学から進学するのに
    なぜ英米の学校にこだわる?仏語圏でもスペイン語圏でもいいじゃん。
    最近はBSの評価もINSEADやIMDやIEの評価がアメリカのBSよりも世界的に高まってきてるよね(世界とはアメリカ・イギリスだけじゃない)。
    英語ができるようになるから?
    ボーディングスクールに通う理由が英語ができるようになるため
    ってのは理由として貧相だ。
    仏語圏の学校なら英語・フランス語の両方マスターできるよ。
    なんで英米の学校?
    ボーディングスクールに留学ってことを言ってる人間って
    大学の世界ランキングに
    どうしてアメリカとイギリスの大学ばかりが上位ランク入りしてるのか
    全然疑問にも思わない(マスコミ発表をそのまま真に受けるという意味で、まさに日本人的な人だ)で、
    日本の大学は世界ランクが低いなどと言ってるんだよね。
    どうしてノーベル経済学賞の受賞者の9割以上(95%以上?)が
    アメリカ人・イギリス人なのか全然疑問に思わないんでしょうかね?
    英米の経済学者が優秀だからノーベル経済学賞受賞者が多いと本気で思ってるとしたら脳天気な日本人そのものですよ。

  6. 【1517095】 投稿者: そもそも  (ID:hXBqf67WNl6) 投稿日時:2009年 11月 24日 08:08

    上に書いたBSは
    ボーディングスクールじゃなくてビジネススクールのこと。
    読めば分かると思うけどw

  7. 【1517504】 投稿者: peregrienjapan  (ID:0z2S3x172sg) 投稿日時:2009年 11月 24日 14:02

    そもそも(ID:ggRRZ2lcQL.)さん

    フランス、スペインに私立Boarding Schoolがありますか?私は、よく知りませんが、あるなら、どういうものか見てみたいので、お教え下さい。

    ところで、近年、フランスの大学や大学院では、英語での授業をよりいれ始めていると聞いたことがあります。欧州でも国際化=英語化、というトレンドを押し止めることはできないのでしょう。

    インドの英語人口は無視できませんし、中国もエリート層は英語が堪能です。今や、英語は世界のディファクトスタンダードです。

    タイムの世界大学ランキングは、あれはGraduate部門のランキングと捉えるべきでしょう。

    ノーベル賞受賞者がイギリス人、アメリカ人とのことですが、ユダヤ系が多いんじゃないでしょうか?未確認ですが。

  8. 【1517980】 投稿者: possibility  (ID:t/.dblciAWw) 投稿日時:2009年 11月 24日 21:21

    批判的な書き込みが多いのですが
    私は大変興味深く拝見させていただいています。
    よりよく生きよさん、ブログ開設おめでとうございます。
    (会員登録していないので書き込めないのですが)

    現在私立小学校に通い、中学からは系列の
    海外の中学校に通わせるつもりでいましたが
    (または親戚のいるアメリカの学校へ)
    本人の意志で中学受験をする予定です。

    トップレベルの進学校は
    今後海外への進学を推進していく方向ですよね。
    日本の大学へのアンチテーゼも含んでいるのでしょう。

    アメリカの高校生は卒業後、
    1年かけて世界を旅しながら大学を探す
    というような事が出来るのもいいなぁと思います。

    日本の教育はレンジが狭い気がします。
    日本の社会が、なのでしょうね。

    みんながみんな留学すれば良いという事ではないと思います。
    でも小3から塾通いして中学受験して
    日本の国公立、有名私立大学を目指すことだけが
    教育ではないよと仰っているのではないでしょうか?

    ぜひ引き続きよろしくお願いします。

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