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【613520】東大合格 2

投稿者: 大いに議論しましょう!   (ID:gxlpk6auahM) 投稿日時:2007年 04月 10日 17:13

“東大合格”のスレッドが書き込み中止になってしまいましたので
新しいスレッドを立てました。



海城の未来を考えて、建設的かつ冷静な議論を行いましょう。

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  1. 【1295076】 投稿者: 面舵一杯  (ID:2llsUAwRAi2) 投稿日時:2009年 05月 19日 12:25

    KS Maniaさん、長文のご投稿お疲れ様です。唯、おっしゃりたいことが余りにあちらこちらに散りばめられているので、正直なところよく分かりませんでした。そうした中で気になった点がいくつかありましたのでコメントさせて戴きます。


    ・基礎力
     海城の生徒で基礎力が不足している生徒は少数なのではと思います。基礎力は自学自習力でカバーできる生徒さんが大半なのではないでしょうか。だからこそ、他校よりも先んじたカリキュラムも可能となっていると理解していますが、いかがですか。

    ・学校を休まない子ほど、合格実績がよい
     これは、ご自分の説を主張するための引用かと思いますが、合格する学生は自らを厳しく律して健康管理をしていると捉えるくらいが精々ではないでしょうか。

    ・長期的に見れば、浪人の1-2年なんて大きなものではなく
     これはどういうことでしょうか・・・。この点においては、明確に小生の考え方との乖離を大きく感じます。50歩譲って、小生自身が理系出身であり、社会人としても技術畑を歩んできた身ですので、文系の方のお考えは正直なところ判りかねますが、社会に出て何をするかを方向づける大事な大学・学院での自己研鑽の場への参加権を得るための位置づけである大学受験勉強の段階で足踏みするなどはナンセンスかと思います。そもそも、受験技術を駆使して難関に合格しようにも基礎学力が無ければ無理でしょう。そして、その基礎学力は自学自習で確保できるのが海城の生徒の多数派と考えますが、いかがですか?

  2. 【1295601】 投稿者: 競争社会  (ID:.TDweG1ZZH.) 投稿日時:2009年 05月 19日 19:06

    四谷大塚のデータです。

    2008年度第4回合不合80偏差値
         1回目 61  2回目 65
    2009年度結果80偏差値
         1回目 61  2回目 64
    2009年度第1回合不合予備80偏差値
         1回目 61  2回目 63

    この結果を皆様はどのように分析されますか?

  3. 【1295670】 投稿者: KS Mania  (ID:YITXGhx7lNQ) 投稿日時:2009年 05月 19日 20:25

    すみません、今読み返すと幾つか支離滅裂な部分あり、夜中に勢いに任せて書くものではないな、年だなと感じる次第です。乱筆をお許し下さい。

    基礎力の件ですが、基礎力=容易なことということではなく、国語なら読解力とか、数学なら論理展開能力とかそういうことを言っています。もちろん難関大学受験レベルの話です。そういうものをしっかりと身に着けた上で、応用力を養う必要がありますと思います。基礎力は自学自習力で全教科カバーできる生徒であれば、なにも問題はないと思います。ただそれが皆ができているかというと疑問です。
    私見ですが、大学受験に失敗するのは、応用力の訓練が足りないのではなく、そのような基礎力がどこかで欠けているからだと思っています。特に、国立大学を目指す場合、満遍なく基礎力が必要になります。私大志望が多い学校は、最初から全包囲網的に基礎力をつけるのを諦めている学校だと思います。
    県立/都立高校は、現役合格まで3年しかありませんから、基礎力をつけている時間が短くなります。応用力までたどり着かないと、難関大学は難しいからです。ですから、もし基礎力をつけるのが間に合わなかったら、付け焼刃の応用力で入試に臨むより、1浪覚悟で臨めば?と思います。決して、浪人を奨励しているのではなく、そういうケース、たとえばあと1年頑張れば確実に東大まで届くというポテンシャルの生徒が現役で、一ランク下の学校へ行っているのであれば、それはどうかなと思います。

    一方で面舵一杯さんがおっしゃるように、学校は応用力をつけるのに現役に間に合うようにカリキュラムを組み、やってほしいという要望はよくわかります。
    だから、みんな学校に要望があるのだと思います。
    でも私は学校もその位考えてやっていると思うのです。でもうまくそれが機能しているとは思いません。どういうことかというと、学校は、中学生の間は基礎力をつけるのに専念させたいのに、「基礎力が不足したまま、応用力をつけようとする」生徒がいるということ
    です。大学受験が学業の目的になると、その危険性があると思います。これは、ある意味自分の体験に基づいた意見です。特に東大レベルになるとなおさらそれがいえると思います。
    私は抜けのない基礎力を徹底的に培って、あとは生徒のモチベーションを創出することが学校の役目だと思っています。そこから応用力を発揮するのは個人の力、自学自習の力に頼るのです。面舵一杯さんと反対の発想です。その方が、学校全体の合格実績はよくなると思います。それは、ひとつに海城生が応用力を発揮できる力、すなわち地頭力を信ずるからです。もう一度確認しますが、私の言っている基礎力とは、決してエントリーレベルの学習内容ではありません。

  4. 【1295767】 投稿者: 面舵一杯  (ID:q7V1gb/Wyls) 投稿日時:2009年 05月 19日 21:43

    KS Maniaさん、早速のご回答有難うございます。
    以下に再びコメントさせて戴きます。



    ・基礎力=容易なことということではなく、国語なら読解力とか、数学なら論理展開能力とかそういうことを言っています。
    ー→ 申し訳ありませんが、定性的な表現ではなく定量的に近づけてお話をさせて戴きたいと思います。私のような理科系の人間の悪い癖かも知れませんが、定性的な表現での議論では空を切っているような気がするのです。


    英語のように検定機関が完備されている場合を例にとれば、国連英語検定でのB級ライセンスくらいが基礎力相当なのではと思っています。とりわけ教材が氾濫している現代においては、これは自学自習により高校一年で十分到達可能なレベルです。小生は国連英語検定以外に受検したことがありませんので詳細は不明ですが、TOEICで700くらいでしょうか。このくらいのレベルならば、学校側が提供する応用的なカリキュラムをペースメーカーとして自学自習に弾みがつくはずであると、拙い経験ながらも思っています。無論、中学入学組と高校入学組とでは、考え方に若干の隔たりもあるでしょうか。中学の課程において学校主導の基礎学力強化には異論はありません。しかし、高校生にあっては自学自習が基本であり、基礎学力のレベルとして、概ねこの程度を指して申し上げているつもりです。また、基礎学力の確立時期は科目によって異なることは、貴殿も経験されていることでしょうか。いずれにせよ、そもそも基礎学力の確立を自学自習で切り抜けることができぬようでは難関校は難しいのではないでしょうか?また、これは学士過程及び修士課程において求められる自学自習能力の準備運動のようなものではないかと思っています。この程度のことができないようでは先が思いやられると申し上げたら言い過ぎでしょうか。無論、このあたりの考え方は目的にもより、個人差のあることを認めますが・・・。



    ・付け焼刃の応用力で入試に臨むより、1浪覚悟で臨めば?と思います。決して、浪人を奨励しているのではなく、そういうケース、たとえばあと1年頑張れば確実に東大まで届くというポテンシャルの生徒が現役で、一ランク下の学校へ行っているのであれば、それはどうかなと思います。
    ---> これは、出発が遅れたことにより、基礎学力確立を自学自習で達成できなかった例でしょうか。浪人ではなく早く始めよが本筋かと思います。また、蛇足ですが、小生のように都外の大学からTの院へ編入した者からすると、短期的な固執は若干の疑問符が見え隠れしますが、一般的ではないとおっしゃるかも知れませんので、敢えてこの件に関してはコメントを深めることを控えたいと思います。




    ・大学受験が学業の目的・・・・
    ---> これを修正するのが保護者の役割と思います。また、失礼ながら、保護者の方にそうした経験が無ければ、経験者を探し出してでも相談することが肝要かと思います。無論、自立性を尊重することが前提ですが、勘違いが認められるのなら軌道修正を手助けするべきでしょう。大学受験は昨日の比喩のボーリング・ゲームで謂う所のスパットである大学に入る為の手段に過ぎません。目指すストライク・ゾーンの定義が重要であり、その通過点として志望校を決定するのが本来あるべき理想でしょうか。そういえば、海城では将来の進路についてリポートを書かせるそうですが、これは、正に目指すストライク・ゾーンの定義をサポートする課題かと思います。




    今夜は小生がWineを一本空けてしまいましたので、乱文はこのくらいにさせて戴きます。(笑)失礼がありましたらご容赦ください。

  5. 【1296023】 投稿者: KS Mania  (ID:MxoQgjFjhNw) 投稿日時:2009年 05月 20日 01:00

    面舵一杯さん、ワイン片手にお休みのところありがとうございます。ちなみに私はビール党です。貴方のおっしゃるようなTOIEC700点程度を基礎学力を自学自習で、それも英語だけでなく5教科全てできるような生徒であれば、おっしゃるように、学校の与えることはそれを更に伸ばす高度な学力を先取りで与え、そして現役のうちに十分な受験準備の教材を与えるような方法がベストだと思います。
    でもそれは、一般の海城高校の生徒の平均的な姿ではないと思うのです。

    わたしのいう基礎力(基礎学力)を端的に表現する(ここでも決して定量的には説明していませんが)記事は以下です。このスレッドだと思いますが、何方かが紹介していました。

    http://www4.kanken.or.jp/university/index10.php

    今年の東大合格の地方公立高校の躍進を見て、また東大に合格者を輩出する高校が増えている(裾野が広がっている)すなわち、私学等特定高校からの合格者が減っている事実がなぜだろうと思っていた時、この記事にぶち当たりました。なにかで、東大が求めている人材が少し分かった気がしました。

    私の意見は、面舵一杯さんのおっしゃるような生徒なら、どの高校にいっても指してかわらない結果を出すと思います。海城の生徒は、いや例えば西日暮里の学校の生徒でも、平均的にはアラだらけで、それでも難関大学を目指していると思います。そんな平凡な生徒には、先急いだ受験対応は危険であり、学校を休んで塾にいくなんてもっての他と思うのです(殆ど学校の先生の考えと同じだと思いますが)。

  6. 【1299117】 投稿者: 面舵一杯  (ID:q7V1gb/Wyls) 投稿日時:2009年 05月 21日 22:58

    KS Maniaさん、再びのご回答有難うございます。




    1.大先生のお言葉を目にして
     教示戴いたURLにある記述を読み進めていくと・・・
    ”特別に何かをする必要はありません。そのときに習ったこと、すべきことを当たり前にやればいいのです。何のために、などと分析することもありません。学校でやることをただきちんとやればいいのです。”
    というパラグラフが目に飛び込んできて反芻することを止めました。どうも当たり障りのないことを言っている評論家のように思え、定性的な表現に終始していることもあり、正直なところ”だから何?”と思ってしまうことを禁じ得ません。




     Motivationを維持する為に必要な分析もせずに学習を進めて完遂できる学生がどれほど居るのでしょうか。勉強に限らず何事もそうですが、”何の為に”を理解せずにやれば必要以上に苦行と思うことは必定でしょう。せっかくの大先生のコメントなのですが、この一文により画竜点睛に欠くものとなってしまったようにさえ思います。




     さて、定量的な話らしきものにする為に、敢えて英語学習の話を挙げて、TOEIC700あたりが基礎学力の目安としての基準として挙げましたが、Motivation確保要因と、目標とする基礎学力を達成する際に想定される自学自習の内容を拙いながらも自らの経験を顧みながら、もう少し掘り下げてみたいと思います。




    2.自学自習のMotivationの立ち上げ
     語学の自学自習には、必要以上に忍耐を感じない為の創意工夫が必要ではありますが、まずは”何の為に”やるのかを理解することが特に必要な教科ではないでしょうか。勿論、英語は他教科に比べて得点源として安定していることもありますが、そうした目先の理解だけでは難しいことは誰もが経験していることと思います。やはり、よく言い古されていることですが、グローバル化を避けて通れない社会の現状を鑑みれば、後々の情報収集、人との付き合いにおいて優位をもたらす道具となることを実感することができれば、Motivationもかなり違ってくるのでしょう。経験談をベースとした”何の為に”を分析することがMotivationを確保する為に大きな意味を持つのではないでしょうか。




    3.基礎学力構築時も授業は自学自習のペースメーカ
    <1>英語の基礎力構築はどのようなものか
     TOEIC700達成の為に想定される学習方法の一例として、3ヶ月に亘るGrammar確認(これは有難いことにInternetにおいて格好のコンテンツがあります。)、朝夕の語彙暗記(特に会話で登場してくる3000語水準くらいの単語は発音記号を忠実に発音しながらの暗記作業が肝要であり、これを怠るとヒアリングで新たな課題が発生することとなりますが、残念ながら、そのようになっている方が数多くいらっしゃるように思います。かく言う小生もその一人であり、知っている単語を全部辞書で発音を確認しなおす作業が発生したことを今でも記憶しています。また、高校一年で海城から配られるものは3ヶ月で終了しないようでは駄目でしょうか。ダラダラとやっては役立つと実感するまでに時間がかかり過ぎてMotivationが落ちていくので、3ヶ月でクリアして、TOEIC対策本へと進むくらいの気概を持つことが重要と思います。)、NHKラジオのプログラムでの学習(テキストを見ずにやることがヒアリング能力を高めるコツでしょうか。分からない言い回しと語彙をまずは耳で確認することが求められる基本学習姿勢かと思っています。慣れてくると、本屋さんには申し訳ないのですが、立ち読みで確認する程度で十分かと思うようになってくる局面が必ず到来しますが、そうなればしめたものですが・・・。)、そして語彙強化の効果が著しくなってくる後半は比較的簡単な表現で書かれているUSA today(毎日購入しないまでも、週末発行のものがお薦めです。高校生には高度過ぎる社説も良いのですが、娯楽関連の記事がどっさりとありますし・・・)による速読練習で1年もあれば無理なく到達可能でしょう。多分、初めの三ヶ月が大きな関門でしょうけれど、これを通過すると、その後の学習に役立つ基本的な道具を手にすることとなり、挫折確率は格段に下がるかと思います。




    <2>基礎学力構築も授業は自学自習のペースメーカ
     上記の学習内容の遂行を巷の英語会話教室に依存しようとすることは現実的でしょうか。殆どの方が経験されていることと思いますが、答えは概ねNOでしょう。無駄にはなりませんが、そもそも学校へ行っただけで上達すれば苦労はしないことでしょう。高額なマンツーマンによるインテンシブコースという現実離れした特例がある可能性を敢えて否定しませんが、一般には上記のような学習は自学自習が前提であり、学校を自学自習のペースメーカとして利用できた人が為し得ることでしょう。学習の方向性を得ることと、Native相手に学習成果を試すために利用するのが正しい学習姿勢かと思います。また、これは学校の授業にあっても同じ事が言えるのではと思っていますがいかがでしょうか。




     また、仮に5教科を同一の優先度で並行してやるという人が居るなら、Motivationを保つことに苦労されることでしょうか。やはり、一般に追い込みが利く理科(特に物理は数学の基礎能力とも連動する部分が少なからずあるかと・・・)と社会は2年からで十分であり、それまでは学校の授業でゆっくりやっていけばよく、英語、数学、国語の基礎学力確立を優先するのが有効であることは、外部の教育機関が設定しているカリキュラムを見ても感じます。
    基礎学力の確立は立ち上げ作業そのものですから、辛気臭いことこの上ないものです。追い込みが容易でない核となる教科を先に集中して立ち上げてしまうようなカリキュラムを考えることは実戦的な発想と常々感じています。




    4.最後に
     中学過程の段階で自学自習能力を身につけていると思われる海城の高校一年生ならば、基礎学力構築段階においても学校の授業を自学自習の為のペースメーカとして捉えていくことが可能であると思っていますが、買い被りなのでしょうか?また、そのように理解しない限り、無いモノ強請りを学校へしてしまうことにもなるのかと思っています。関連して、先般の補修プログラムの本数の学年間の差異が著しいことを見るにつけ、学校に対して自学自習のペースメーカとしての自覚を期待したいと思っています。

  7. 【1300205】 投稿者: KS Mania  (ID:YITXGhx7lNQ) 投稿日時:2009年 05月 22日 17:38

    面舵一杯さん、お返事ありがとうございます。面舵一杯さんの書き込みは、論旨が簡潔でかつ具体的で、私の思いつきの文章に対して丁寧に回答頂いています。私もできる限り努力して書いて見ます(笑)。また、2人でやり取りしていることで、他の方のご意見を挟む余地がないようで恐縮です。課題は海城にあるというより、最近の中高一貫男子校に共通するものだと考えます。しかし、この話題で海城父母や生徒の理解が進むことが、学校をよりよくするために役に立つと思い、このスレッドで続けます。


    面舵一杯さんが引っ掛かった、東大小宮山総長のコメント、

    ”特別に何かをする必要はありません。そのときに習ったこと、すべきことを当たり前にやればいいのです。何のために、などと分析することもありません。学校でやることをただきちんとやればいいのです。”

    の解釈に関して、私の考えを述べます。この文章の本意は、後続の

    “ただ黙々と覚えたり、ひたすら訓練したりするのを否定しているわけではありません。一見、無駄とも思える時間や作業の積み重ねの中にも、知の構造化にとって欠かせないこともあるのです。これは将来の役に立つからといったように、学ぶこと一つ一つに目的や意識を見出していくことは、たしかに素晴らしいことですが、年齢や勉強の進捗状況によっては、すべてにそれを求めるのは少し頭でっかちな気がします。”

    であり、特に最後の節にあると考えます。


    すなわち、学力をつけることをすべて目的化するのは頭でっかちだと。一見無駄とおもわれる目的化できない学習内容や反復練習が、基礎学力向上につながるということです。
    例えば、一見無駄と思われるような化学実験の繰り返しは、大学受験という目的の基には、必要なしとなりますが、それは違う面で有効であるという意見だと捉えます。


    ではどう有効かといいますと、このサイトの別の記事に筑波大学総長の話が非常に参考になります(ちなみに昨今の漢検のニュースは感心できるものではありませんが、このサイトはとても有益なサイトだと思います.。なかでもこの記事や早稲田の白井総長の記事がお勧めです)。そこにはこう書いてあります。


    基礎学力を身につけるにしても、もっとも大切なことは、知ることや学ぶことの楽しさを知るということです。ある教科、科目について、あるいはその一部分でもいいですから、学ぶこと、知ることを楽しいと思えるようになることです。学ぶのが楽しくなれば、もっと知りたいと自然に思うようになりますし、そのために基礎知識が足りなければ復習もするでしょう。また少々苦労してでも、改めて学習し直そうという気にもなります。そして学ぶ意欲が高まれば、一を知って十を知るではありませんが、飛躍的に力をつけることもできるかもしれません。
     もっとも、学ぶことが楽しいと思えるには、タイミングも重要です。例えば物理が扱う自然現象。本人の興味と、素材や教材とが一致する時を待たなければならないこともあります。そのためにも、日頃から基礎的なことは幅広く学び、そのチャンスを待つ努力も必要なのです。またある程度の学力の裏づけがあってこそ「学ぶ楽しさ」も味わえるというものです。反対に、あまりにも学ぶことを目的化したり、受験ということを意識しすぎたりすると、学ぶ楽しさ、知る興味を損なってしまうこともあると思います。


    とても共感します。無駄だと思う化学実験を繰り返す中で、化学が楽しいと思うきっかけがどこかでできれば、それがモチベーションとなって、自学自習につながるようになる。簡単に言えば勉強が楽しくなるということです。その「きっかけを待つ努力」とは、学校から言われたことを素直にやるという態度だと思います。学校の勉強は無駄である(特に受験にとって)、目的化できないということで、「きっかけを待つ努力」をやめてしまう、アンテナを降ろしてしまうことは、極端に言えば、自らを‘勉強は苦行であり、目的化しないと完遂できない、高いモラルと自己統制力が要求される’と追い込むことにならないでしょうか?
    それでも、面舵一杯さんのおっしゃるような、強い目的意識と自制心があれば、できると思いますし、一部の生徒はできていると思います。また、特に苦手科目において、そのような行動規範(discipline)は重要です。でもそれが全てではないと思います。
    海城に入る前は、学校の中で成績優秀で科目の好き嫌いにかかわらず、成績がよいという相対的位置がモチベーションに繋がっていた側面が少なからずあると思います。入ってからは母集団が違いますので、そのようなモチベーションを保てる生徒はおのずと減ってしまうのも考慮に入れなければいけません。
    このスレッドであるお母様が、「勉強が大嫌いで、親に頼り切っていた下の子が、少しずつ試行錯誤しながらも自分なりの勉強法を見つけつつあります」とあります。この様な状況を確認できると、学校が健全に機能しているなと思います。


    一端、自学自習ができるようになった生徒に対して、面舵一杯さんがおっしゃるように学校がペースメーカとなるために素材や教材を与え、より高度な自学自習のための環境を整えてあげることは重要だと思います。ですから、講習を充実化させ、学年間の格差をなくすことも必要なことと思います。またおっしゃるように、「目的化」のために、経験者の意見を聴くことも必要なことだと思います。なにかで読んだのですが、日比谷高校では、自習室に卒業生のチューターをおいて、相談に乗っているそうです。すばらしい制度だと思います(チューターの質は、考えなければいけないですが。。)。学校のキャリアデベロップメントのための取り組みもその一端でしょう。



    最後に学校に対して、今のところ個人的には具体的な要望はないのですけど、こうしたらよいのになあと思う点を挙げます。まずは、先ほどのお母さんの話のような「素敵な学校」という要素を失ってほしくないし、それをさらに発展させて欲しいと思います。新学習要領では、「基礎学力(Literacy)」が前面に出てくる訳で、今この面で海城は一歩先に行っていると思いますが、他校(特に公立進学校)もそういうカリキュラムに変わってゆくでしょう。そういう意味での差別化のためさらなる改革を行って欲しいことと、そしてその意義を生徒や父母、入学希望者が十分に理解できるよう説明して欲しいと思います。先ほどの漢検のサイトに、聖光学園や西大和学園の校長の話が載ってますが、それぞれとても魅力的に映りました。海城にはその先を行って欲しいと思います。進学結果のように、意義を定量化することも必要でしょう。目標に対する到達度という指標で表現できるかもしれません。それはCS(Customer Satisfaction)のためだけではなく、第一義には、父母や生徒がその意義を正しく理解することによって、父母はそれが効果的に作用するように環境を整えることができるし、生徒はより正しい行動規範を取ることができるからです。学校の考えを100%実践するためには、もう少し透明性が必要だという意見です。進学実績以外の指標が必要です。私は、基礎学力が上がれば、進学実績もついてくると思ってます。指標(Metrix)がなければ、納得(説得)できないと思います。また、入学希望者においては、海城の魅力を正しく伝え、第一志望者の増加させるために必要です。


    水谷校長は、入学式に、父母の役割はおべんとうを作ること、あとは学校にお任せくださいとおっしゃっていました。それはその通りなのですが、昔と異なり情報が氾濫する世の中、学校は、それをわかりやすく理由付けする説明責任(Accountability)はあると思います。
    また面舵一杯さんが、学校への期待を“自学自習のためのペースメーカ”と表現したように、私も学校に対してすべてを求めているわけではありません。すなわち、前の書き込みでも言いましたが、高校3年間の授業時間+自学自習で、志望大学に入るための全教科の基礎学力+受験のための対応を総てをカバーできない可能性も十分にあると思います。その場合は、予備校等でカバーすればよいわけです。
    すなわち「学校に総て任せてください」という言葉は、一部の生徒には当てはまるが、全部の生徒には当てはまらないことは、現実問題あると思いますし、そもそも学校ができる範囲が明確でないと、自学自習の範囲もわかりません。学校が確実にできることを線を引いて話していただく、すなわち学校への期待に対するExpectation Managementをきちんと行うことが肝要だと考えます。

  8. 【1304479】 投稿者: 面舵一杯  (ID:Glkk0/DYjZc) 投稿日時:2009年 05月 26日 08:06

    再びの長文のご投稿お疲れ様です。
    まだ書きたいこともありますが、やはり、特定の参加者による投稿が集中しても板の健全性が損なわれるかとも思いますので、敢えて時間を置かせて戴きます。

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