中学受験は社会から足固めが有利!:エデュママリサーチ第13回

社会から足固めする中学受験の合格戦略とは?2013年8月6日

◆後回しにされがちな「社会」に注目

4教科

中学受験の勉強法、国語、算数、理科、社会の4科目にまんべんなく時間をとっているというお子さまは、大変少ないのではないでしょうか? どうしても算数や国語に目がいってしまい、社会、理科が後回し、というのが、ありがちな傾向…。

でも、これが大間違い!と、日本でただひとつの「中学受験社会科専門塾」代表講師、野村 恵祐さんは言います。むしろ、社会を先に勉強して得意科目にして足固めをしようというのが野村先生のメッセージです。そのほうが合格への近道であると、ご自身の受験経験&指導経験から断言しておられます。
なぜでしょうか?
ポイントは、社会科が暗記科目であること。そして暗記では家庭学習が鍵になることです。

◆目からウロコ! 社会を先にマスターするメリットとは?

さて、そんな野村先生の考え方とアドバイスを書き下ろした新刊『中学受験 社会 合格への家庭内戦略』が発売されました。中学受験生を持つ保護者向けの書籍です。まず、なぜ社会に注目すべきか、その理由を簡単にご紹介しましょう。

●算数の1点も社会の1点も同じ1点、中学受験のほとんどは総合得点の勝負。
●塾の授業に暗記の時間はない。だから家庭学習が大事。
●暗記したことが、即偏差値アップにつながるのが社会科。
●社会を後回しにすると、6年生の後半になって他の勉強がどんどん大変になり、社会のための暗記する時間がとりにくくなる。

なるほど! 目からウロコです。中学受験期=成長期の子どもの記憶力は、本人さえその気になれば大人以上。覚えることが即点数につながると実感できれば、社会が嫌いと言うお子さまだって、その気になるでしょう。あとは、効率よく暗記する方法をアドバイスしてあげることです。

◆長時間はNG。効率的な暗記法を知る

野村先生はこの著書で、「正しい記憶の方法」を紹介しています。人間の記憶と忘却のしくみがどうなっているかを科学的に説明して、子どもたちが貴重な時間を無駄にしないようにアドバイスしてくれます。
たとえば、「暗記に長時間は必要ないこと」、「覚えるための勉強時間の設定のしかた」、「記憶を定着させるための反復の方法」「親は、家庭学習で100%勉強に力を発揮できる環境を作ってあげよう」etc.

この著書のうれしいところは、忙しい親御さんたちのために、きわめて効率的・具体的に書かれていること。読んですぐにアドバイスを取り入れることが可能です。現在、親のための中学受験本は1000冊以上あると言われていますが、その中でもぜひ手にとってもらいたい1冊だと思います。

ところで、もうひとつ、後回しにされがちなのが理科。理科の習熟ポイントについても調べてみました。大事なのは「理解(実感すること)」と「暗記」。小学生の理科は、身の回りで起こる事象や実在するものを扱う部分がほとんどなので、実験や観察が遠回りのようでいて実は近道。実際、実験塾などもありますね。実感できたことは、なんの抵抗もなくすぐに覚えることができるもの。ぜひ参考にしてください。

野村恵祐著書

『中学受験”社会”合格への家庭内戦略』
野村 恵祐著、小学館刊、1,470円(税込)。全国の書店・ネット書店で好評発売中。「”社会”の出来不出来が合否を決める!中学受験の受験科目において”社会”は、関西の一部校以外必須であり、しかもほとんどの場合、国算理と同様の配点です。しかし、受験生は算数の1点と社会の1点が同じだということを忘れ…」…続きを読む

野村恵祐さん

著者の野村恵祐(のむら けいすけ)さん
愛光高校、慶應義塾大学卒業。株式会社NCF代表取締役。中学受験 社会科専門塾「スタディアップ」代表。本書のほかに『中学受験は社会で合格が決まる』(講談社)がある。
オフィシャルサイト:
http://www.nomurakeisuke.com/
スタディアップ 公式HP:
http://www.juken-goukaku.com/

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