男子校って？｜掲示板スレッド

俺の中高の友人にＭという男がいた。
ちょっとどころか、かなり変わった男だった。
13歳にして世の中に倦んだ、そんな雰囲気を持つ男だった。
中3や高1ぐらいになると、隠れて煙草を吸ったり酒を飲んだりするやつもいたが、Ｍは「くだらん」とそういう奴らを見下していた。
そしてある日、焼却炉の陰でタバコを吸ってる連中に、シガリロをひと箱投げつけた。
「たまにはこういうのを吸いな」
そしてガスライターで吸い方指南までしたそうな。
後にＭ自身が言うには、
「あれにはずいぶん散財した。シガリロは安かったが、箱買いだしガスライターまで・・・」（ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
そこまでしたのは、よほど彼らが煙草で盛り上がるのが目障りだったんだろう。
みんなが盛り上がるような話題、たとえばＷ杯やオリンピックも「くだらん」。
「文化祭」も「体育祭」もくだらん。
クラスでは浮いた存在、というより煙たがられている、という方が正確だったかもしれない。
そんなＭはいつも孤独で、しかし孤独を悲しむでもなく、むしろ孤独ですら飽きている、という感じだった。
そんなＭの人生と俺の人生が、ある時交錯した。

続くよ。

ある時、俺が友人と「ルパン三世」の話をしていた。
俺は「ルパン三世」が好きだった。今も好きだ。（ただしファースト）
それでルパン三世の愛機ワルサーＰ38の話をした時、Ｍが話に割り込んできた。
「ほう、あんな欠陥拳銃が好きか」
ほうら、おいでなすった、なんにでもケチをつける名人さ。
「その顔じゃあ、ワルサーがどうして欠陥拳銃なのか、まったくわからないらしいな」
「欠陥かどうかなんて関係ないね。ワルサーは美しい、それだけでいい」
「美しければいい、というのは芸術さ。ロングライダー、お前はルパン好きなようだが、ルパンの名シーンのひとつに、ワルサーの欠陥を余すことなく描写してるシーンがあるんだぜ。今日一日、よく考えな」
こう言われたら、考えないわけにはいかない。
当時はビデオなんてなかったから（世間にはあったけどうちにはなかった）、記憶の隅々まで思い出した。
暴発したことなんてなかったよな、照準が狂ったこともなかった。通用しなかったことは・・・パイカルには通じなかったが、ありゃ仕方がない。重機関銃だって勝てなかったんだから。
まあ、いろいろ考えたが、降参だ。
それで次の日、Ｍの講釈を聞くことになる。

さらに続く。

「降参だよ」
「そうかい。第11話、７番目の橋が落ちるとき、ラストシーンを覚えてるか？」
「リサちゃんの乗ったボートが暴走して、警官に囲まれたシーン？」
「その前だよ。ルパンが桟橋を使ったジュットスキーの上で、手錠に繋がれた状態でワルサーを撃つシーンだ」
これは名シーンだから、当然俺は覚えてる。しかし何が欠陥なのかまるでわからん。
「右手でワルサーを撃つルパンを、画面は左からとらえてる。そのルパンの顔を舐めるように、薬莢が飛んでいく。どうだ、わかったろ？」
「？？？？」
「銃身の左から薬莢が出ていくということは、撃った人間に向かって出ていくということ。平面では問題なくとも、斜め下方に撃ったときはちょっと厳しい」
それから俺は時々、Ｍと話すようになった。

まだ続くんだなこれが。

それから半年ぐらいして、Ｍが昼休みに俺のところにきた。油紙に包まれたお土産持って。
「これ、開けてごらんよ」
開けると銃がゴロンと出てきた。ワルサーＰ38だ。
ズシリと重い。本物か、と訊くと、まさか、モデルガンだよ。
「見てごらん、ここから薬莢が出る」そういって俺にワルサーを握らせる。
「こうすれば撃鉄が上がる。・・・さあ、引き金を引いてごらん」
この時の俺の感情は、何とも形容しがたい。
こんなもの、モデルガンに決まってる。本物のワケがない。だがこの重さは何だ。それにＭのあの顔は。
いつも倦み疲れたような顔をしているＭが、目をしっかりと開き、生気ほとばしるような顔をしている。
「さあ、撃ってごらん」
結果的に俺は撃たなかった。撃つも撃たないもない、状況から逃げるようにワルサーを机にそっと置いた。

そして最後へ。

それからずいぶん経ってから、俺はＭにあの時のワルサーはモデルガンだったのか、と訊いたことがある。
「本物だよ」Ｍは素っ気なく答えた。
「おそらく弾も入ってたんじゃないかな。俺はあそこでロングライダーがふざけて俺を撃つんじゃないかな、と期待してたんだ」
「・・・」
「銃を鞄にしまいながら、こんなことに命を駆けるとは俺もずいぶん馬鹿な男だ、これじゃあ他人を笑えないって、ちょっと悟ったよ」
それからまだ呆然としている俺に顔を寄せて、Ｍは続けた。
「冗談だよ、あれはモデルガンさ」

この話を知ってるのは、俺とＭと共通の友人の３人だけだ。
その共通の友人は今年の頭に鬼籍に入り、Ｍはそんな面倒なことをしないから、俺がどこかに書いておかなければ消えるだけの話なのに気が付いた。
書き起こすにあたっては、ルパンのシーンやワルサーのことを調べなおした。
書いていて思ったのだが、もしあれが本物で、俺が引き金を引いてたら、とんでもないことになったんだよな。
人間は毎日を奇跡的に生き延びているのかもしれない。教訓と言えばこれが教訓か。
じゃあ、みんな、おやすみ。

＞「痛いところ」がどこなのかよくわかりませんが・・・

「偏差値や進学実績が高いから」「ブランドにひかれて」別学を選び、別学のメリットデメリットなどほとんど考えなかった人達。入学してから、「別学のメリットは何？」「別学にはデメリットがある」「将来、半数が後悔する」などと言われ、そんなこと考えていなかったから怒っている。
「偏差値で選んだんでしょ」と言われ、図星なのだが、認めるのは悔しいので怒っている。

以上は「別学派で、やたら怒っている人」の言動から気持ちを推測したものです。
別学派でも、デメリットも考慮してきちんと考えて選んだ人や、偏差値で選んだと割りきっている人は、怒ってはいません。

それって、あんた（懸命）の妄想だから。
歪んだくだらない絡みををあまりに何度も繰り返すから、いい加減にしろ、って怒られてるだけだよ。

>「偏差値や進学実績が高いから」「ブランドにひかれて」別学を選び、別学のメリットデメリットなどほとんど考えなかった人達。入学してから、「別学のメリットは何？」「別学にはデメリットがある」「将来、半数が後悔する」などと言われ、そんなこと考えていなかったから怒っている。
「偏差値で選んだんでしょ」と言われ、図星なのだが、認めるのは悔しいので怒っている。

特定の共学校を特別に持ち上げるような書き込みは、受験生家庭からみても見苦しい。
怒ることはないけど、そのような書き込みをする関係者のいる学校に失望する。
正直、intereduを閲覧していると、共学校全般に対する失望感は大変深いものとなる。

中学受験をする際に、偏差値を最重要視するのは、絶対的に正しい。
子供の学力に適切な学校を選定するのに偏差値しか物差ししかないんだから、それを最重要視する志望校選択が絶対的に正しい。
偏差値軽視の中学受験は愚かと言い切れる。

合格した後どの学校に進学するかを選ぶ際に、進学実績と校風を考慮する。
その中で進学実績軽視、校風重視で学校選択する人間は少数派。
その根拠は、どの中高一貫校も、自校の進学実績の詳細を明示している。
たとえば、渋幕は桜蔭よりより多くの紙面を割いて詳細な進学実績を明記している。
それは、高い進学実績がより多くの生徒を集める宣伝になることを渋幕が分かっているから。
校風重視、進学実績軽視が中学受験家庭で一般的な価値観なら、ホームページでも、「国内国公立大学進学者50名、私立大学進学者50名、海外大学進学者10名」くらいの記載で十分だが、そうはなっていない。
つまり、「進学実績重視」は中学受験家庭の平均的な考え方で、取り立てて指摘するほどのことではない。