大学生のサポートで勉強が楽しい習慣に「放課後BJメンター」

日本大学豊山女子中学校・高等学校
日本大学豊山女子中学校・高等学校(以下、豊山女子)は2022年度から、「放課後BJメンター」という学習サポートを開始しました。こちらのサポートプログラムは、学習や進路の悩みについて、放課後に女子大学生のメンターに相談できるというもの。「部活動がない日はメンターさんのところで勉強しよう」を合言葉に、生徒たちの学習意欲が高まっています!

宿題も小テスト対策も悩みなし!勉強がはかどる毎日

中学3年生のお二人にこちらの学習サポートをどう利用しているのかうかがいます。

日本大学豊山女子中学校・高等学校の生徒
佐藤夏希さん(さとう・かの)体操部
小磯志織さん(こいそ・しおり)ソフトテニス部

放課後BJメンターを利用して、どのような学習をしてきたのかを教えてください。

佐藤さん 宿題からスタートし、小テストの対策などを主に行っています。

小磯さん 毎回記入する「今日何するシート」(その日の目標を記入する用紙)を、そのときの状況をよく考えて記入し、それを100%達成しようとがんばっています。

放課後BJメンターを利用するようになった時期・きっかけを教えてください。

佐藤さん このプログラムがスタートした中学2年生の4月から利用しています。学習習慣をつけたいと思ったのと、時間を有効に活用するために母から勧められたことがきっかけでした。

小磯さん プログラムのスタート時からです。一人だとなかなか学習ができないので、学習がしやすい環境に行こうと思って利用を始めました。

良い意味でライバル心が芽生える!学習習慣もだんだん定着

家庭学習をするときと放課後BJメンターで勉強するときの気持ちの違いを教えてください。

佐藤さん 家庭だと勉強に集中できない状況になるとなかなかそこから抜け出せません。でも、BJメンターなら気持ちが切り替えられます。普段、何気なくかけてもらう言葉もモチベーションアップにつながります。

小磯さん 友達がすぐそばで勉強しているので、「負けないぞ」という良い意味でのライバル心が芽生えます。メンターさんがいるとつまずいても大丈夫という安心感もあります。メンターの方から「いつから始めても遅くない。後悔しないようにがんばろう」と言っていただいたことがあって、心に残っています。

大学生と交流しながら学ぶ生徒たち
大学生と交流しながら学ぶ生徒たち

メンターの方に学習を見てもらうようになってからご自身の変化したところ・成長したところを教えてください。

佐藤さん 勉強の習慣が身につきました。分からないことが少なくなり勉強が楽しくなりました。

小磯さん やることを決めたらそれをやり遂げることができるようになりました。

フラットに話せるメンターだからできる指導は?

生徒にとって「年齢が近くて気軽に話せる存在」であるメンターさん。どんな思いで生徒に向き合っているかをお話いただきました。

三浦紗耶さん(立教大学文学部教育学科3年生)
三浦紗耶さん(立教大学文学部教育学科3年生)

メンターとして指導に当たるうえで大切にしていることを教えてください。

三浦さん 些細なことですが、「生徒さんの名前を積極的に呼ぶこと」です。コミュニケーションが少しずつ深まるうちに、勉強に関する質問だけでなく、日々のちょっとした出来事や進路の相談も増えます。学習メンターのメリットは一人の大学生としてフラットにお話しできること。そのメリットを最大限に活かすために、なんでも相談しやすい雰囲気づくりが大事だと考えています。

メンターとして活動されるなかで、やりがいを感じるところはどこですか。

三浦さん 次に来てくれる日を告げながら笑顔で帰っていく生徒さんの姿を見るときです。
また、ちょっとした変化に気づいたときにもやりがいを感じます。例えば、解答を書き写してしまう生徒さんがいました。意欲はあるけれど、毎日忙しくなかなか勉強に身が入らない。そうした事情がありましたが、一緒に一つひとつ問題を解くことで、苦手意識が強い問題にも挑戦するようになりました。

メンターたち
さまざまな大学に所属するメンターの方がいるので、大学受験についてのイメージも広がります

印象に残った生徒とのやりとりを教えてください。

三浦さん 学習に自信のない生徒に対して、「自分ががんばろうと思ったことをがんばれたらそれで100点だから、周りの子は目標にしてもいいけど比較はしなくていいんだよ!」と伝えました。真剣な表情でうなずいてくれて、その後も足を運んでくれています。

そのときは私自身のエピソードも交えて話しました。過去に部活動の大会で全国出場を逃したとき、友人が県大会で優勝を果たしました。そのとき、私は友人と比べて何もかもが劣っているような気がして、上手く祝福できませんでした。別々の進路に進んだ今、友人の長所も自分の長所もしっかりと分けて考えられるようになりましたが、中学生だった当時の自分には難しかったでしょう。今後その生徒さんが悩んでしまったとき、ヒントにしてくれたら良いなと思っています。

豊山女子の生徒にどう成長してほしいと考えながら、指導していますか。

三浦さん 学力だけを伸ばしてほしいわけではなく、これからの人生の中で勉強が必要になったとき、全力でやり抜くスキルを身につけてほしいと考えています。「もっと良くするためにはどうすれば良いだろう」「失敗してしまったけれどどうすれば修正できるだろう」勉強するなかで感じるそんな葛藤が、必ず役立つ大切な経験だと思っているからです。

「教科学習」は総合型選抜の時代にも欠かせない!

「放課後BJメンター」の取りまとめ役の先生にも取り組みの成果などをうかがいます。

黛俊行先生(まゆずみ・としゆき)担当教科 数学
黛俊行先生(まゆずみ・としゆき) 中学教頭 担当教科:数学

放課後BJメンターに参加することで、生徒はどんな気づきを得ているとお感じですか。

黛先生 自分から積極的に学習することで、疑問点を見つけ、それを解決するために考え、試行錯誤すること…、それによって、学力とともに物事をやり抜く力がついてくることに生徒本人が気づきはじめていると感じています。少しずつではありますが、学習習慣と基礎学力が身につき、勉強することに楽しさを感じている生徒が増えてきていると思います。

生徒たちの成績の伸びなど、放課後BJメンターの成果を教えてください。

黛先生 私たち教員は「部活動がない日はメンターさんのところで勉強しよう」と日頃から生徒たちに声をかけています。昨年、それを実行した生徒は成績が大きく向上しています。

貴校が学習指導に関して重視している点、学習指導・進路実現にかける思いを教えてください。

黛先生 昨今、探究学習が重視され、大学入試でも総合型選抜の枠が拡大されはじめています。その探究学習をしっかりと行うためには充実した「教科学習」が欠かせません。生徒ひとり一人が多様化する選択肢から目標を定め、「教科学習」と「探究学習」とを両輪としながら進路実現ができるよう、最大限のバックアップをしていきたいと思っています。「世界に貢献」したいというマインドと、それが実現できる力の基盤を本校で培えるようにしていきたいと切に願っています。

編集後記

放課後は、将来の夢を叶えるための大切な時間。豊山女子の学習指導にかける熱意に触れて、そう気づかされました。中学校・高校の学習内容には難しいこともたくさんありますが、豊山女子なら問題なくコツコツと「分かった」を積み上げていけるのではないでしょうか。

イベント日程

イベント名 開始日時
秋桜祭(文化祭) 10月28・29日(土・日) 9:00~(終了予定時刻:15:00)
第2回授業見学会 11月4日(土) 8:30~(終了予定時刻:11:30)
土曜見学会 11月11日(土) 10:00~
土曜見学会 11月18日(土) 10:00~
第4回学校説明会 11月23日(木) 10:00~
池袋ミニ説明会 11月24日(金) 18:15~
土曜見学会 11月25日(土) 10:00~
プレテスト(2科:国語・算数) 12月9日(土) 10:00~