夢の実現に向けて、郁文館で学ぶ「お金」と「ビジネス」

郁文館夢学園
郁文館夢学園(以下、郁文館)では、「お金」について学ぶ独自の授業があります。中学校ではお金の仕組みを学ぶオリジナル教科「お金科」。高校では起業体験プログラムの一環として文化祭での模擬店出店、有志参加による「高校生社長講座〜起業塾〜」があります。夢の実現に向け「お金」について学ぶことで、生徒にはどんな成長が見られるのでしょうか。

お金を学び、世界を見る目が変わった

中学校で実施する「お金科」は3年間を通して特別課外授業として不定期で実施されるものです。第1回目の授業を受けた中学1年生に授業の感想をうかがいました。

古里結さん

プロフィール画像

在籍コース:iPclass【東大専科】
所属クラブ/委員会:軽音同好会・バスケットボール部/学級委員
将来の夢:IT関連の分野で、人がワクワクする時間やモノを提供するような仕事をしたい

お金科の授業で印象に残ったことはなんでしょうか。

古里さん 渡邉理事長の授業でしたが、生きることと「お金」は直結していると感じました。
一番印象深かったのは、お金持ちの人は「お金に働かせる」ことをしているという話です。正しい情報を得て、適切な運用をすれば、未成年でもお金を稼ぐことができると知り、私は今まで、お金は働いて得るものだと思っていたので、「お金に働かせる」ことができるのかと考えが変わりました。

お金科の授業を行う渡邉理事長とメモを取る生徒の画像
お金科で講義をする渡邉理事長
質問する女生徒の画像
渡邉理事長に積極的に質問!

お金科で学ぶ前と後では、お金に関する意識は変わりましたか。

古里さん お金の価値は海外情勢とも直結していることを学びました。これまで海外のニュースは大きな出来事以外あまり意識してこなかったので、とても新鮮な経験でした。今はロイター通信やBBCなどのニュース配信(日本語版)を毎日チェックするようになったことが大きな変化だと思います。

お金科の授業は古里さんの夢にどのように役立つと思いますか。

古里さん 私はみんなが満足、納得できるサービスで、たくさんの笑顔を引き出したいと思っています。そういう笑顔を守るには適切なお金の知識が必要だと思うので、これからは渡邉理事長とももっとお話しして、学びを深め、夢の実現に向かっていきたいです。

会社経営だけが目的ではない!?社会課題解決を目指す起業塾

高校生になると「高校生社長講座〜起業塾〜」に参加できます。今年、高校生向けのビジネスプランコンテストなどさまざまなコンテストで優勝した保坂詩音さんは高入生。入学当初は起業に関心はなかったそうですが、起業塾参加により将来の夢と目標ができました。

保坂詩音さん

プロフィール画像

在籍コース:e特進(※)
所属委員会:NewsPics委員会
将来の夢:「空飛ぶ社長」。水上飛行機航空会社の社長兼パイロットとして活躍したい

※2024年度生より特進クラスと合併のため、新入生の募集は行っておりません。

起業塾に参加しようと思った理由を教えてください。

保坂さん 留学に興味があってe特進コースを選びましたが、せっかく入ったからにはいろいろやってみようと思って参加しました。
参加してみると、社長になりたいから起業塾に入るという人は意外と少なく、社会課題を解決するための一つの手段として起業したい、という目的を持っている人が多かったです。

保坂さんがさまざまなビジネスコンテストで優勝したプランも、離島の交通手段解決という課題解決型の内容ですね。

保坂さん もともと飛行機が好きだったのですが、それで起業とまでは考えていませんでした。しかし、カナダ留学のときに見た水上飛行機と2年生のときにPBLツアー(※)で行った上五島で、離島の交通手段について問題解決できるのではと思ったのです。

※修学旅行に代わって実施される探究のための研修旅行

起業塾ではどんなサポートがあったのでしょうか

保坂さん 担当の北澤先生には、悩んでいたときにさまざまなソーシャルビジネス先進企業の具体事例を紹介していただき、好きなことと社会貢献は結びつけられることが分かり、おかげで道筋が見えてきました。また自分の範囲内ではなくても、専門家やセミナーの紹介など、次のステップへの助言もしていただきました。
コンテスト出場前には「壁打ち」といって討論を想定したやりとりをするのですが、納得できるまで何度も付き合ってくれました。

起業塾での渡邉理事長の講義
起業塾での講義
資料にメモを書き込む生徒
聞き漏らさないように! メモを取る姿も真剣です

保坂さんがコンテストを通して得た学びとはなんでしょうか。

保坂さん コンテストでは多くの大人に会いました。郁文館の教室には「七つの約束」が貼られているのですが、本当に成功している、自分の仕事に誇りを持っている大人に会うと、その通りで直結する学びだと実感しました。

起業塾に参加されてご自身でどんな成長があったとお考えですか。

保坂さん 入学前は「高い偏差値の大学に行こう」くらいの目標で過ごしていました。でも起業塾を通して、自分の仕事に誇りを持って、楽しそうに語る方々と会い、勉強以外のことをもっと突き詰めてもいいのではと思うようになったんです。僕が在籍しているe特進は「失敗おめでとう」という雰囲気があり、失敗したら次はどうステップを踏むかみんなで考えてくれる。そういう土壌があったからこそ失敗を恐れず挑戦できたのだと思います。

中学生で「お金」を学ぶ意義

最後に郁文館中学校教頭の渡邉烈士先生、お金科の授業を担当する社会科の古田浩人先生に「お金科」設置の目的についてうかがいました。

渡邉教頭と古田先生
写真左から渡邉教頭と古田先生。渡邉教頭は「保護者にも開かれた学校でありたい」と語ってくれました

中学校でお金を学ぶプログラムを設けた理由を教えてください。

古田先生 お金の仕組み、怖さ、大切さを3年間通して学び、自分でお金を管理できる土台を築いていきます。
一番の基本はお金の怖さ、大切さを学んでほしいということです。本校では「夢手帳」を使い人生をマネジメントすることを学びますが、同様にお金についてもコントロールできるようになってほしいと考えています。

渡邉教頭 夢を持つ、叶えるためにもお金は必要です。しかしそのお金の価値は、社会情勢によっては本来の価値と変わることもあります。お金科ではそうした社会の変化を捉え、自身の生活や夢を支えるために上手にお金を運用していく方法を、渡邉理事長や外部の専門家から学びます。例えばライフプランを立て実際に電卓で計算するという講義もあるんです。また怖さという面では、犯罪の8割はお金に関することと言われており、生徒たちに事実を教えています。

お金科の授業を通し生徒たちにどんな人生を歩んでほしいと思われますか。

渡邉教頭 私たちには子どもたちの幸せのために学校があるという理念があります。将来の夢を実現するためにもお金とは何かということを知ることで、 豊かな人生を送れるように、社会に出てもお金に苦労しない人生を送れるように意識して指導していきます。

最後に受験生、また受験生保護者へのメッセージをお願いします。

古田先生 お金科の授業は他校にはない、本校独自のプログラムです。子どもたちの将来のために役立つプログラムをたくさん用意しているので、ぜひワクワクして入学してほしいと思います。

渡邉教頭 社会が変わることを前提に、未来に向けた知識、生きていくための知識を学べるのが本校の一番いいところだと思っています。未来でお子さまが活躍できるよう本校で学び生かしてほしいと思います。

編集後記

模擬店の投資説明会に集まる出資者の保護者の画像
模擬店出店に向けて生徒の事業計画を聞く保護者

文化祭の模擬店は、社長と数名の社員(生徒)で構成された疑似株式会社の形態をとっています。その社長に立候補する生徒の多くは、お金科の授業を受けてきた中高一貫生なのだそうです。子どもの将来に向けて、中学・高校のうちからお金と社会の仕組みをしっかり学ぶことの重要性に気づかされた取材でした。

イベント紹介

イベント名 日時 備考
【適性検査型】学校説明会&過去問題解説授業 12月23日(土)10:30~12:00 中学生対象
「iP class」単独説明会 12月23日(土)13:00~13:45 中学生対象
【教科選択型】学校説明会&過去問題解説授業 12月23日(土)14:00~16:00 中学生対象