理科は「Active Science」実験いっぱいのカリキュラム!校長も授業を担当

麴町学園女子中学校高等学校
麴町学園女子中学校高等学校(以下、麴町学園女子)は2024年4月から、新たに「サイエンス探究クラス」を開設します。理系の女性人材育成が強く求められるようになる中、一歩先を行くカリキュラムで理科の学びを深める環境を整えています。すでに「Active Science」の名で、実験が多く気づきのある授業を実践する麴町学園女子。なんと校長自ら授業で指導しているとか! リケジョを育てる学校の熱意に迫ります。

「大学入試情勢を見据えて」理系教育の強化には理由アリ

今回は、麴町学園女子の堀口千秋校長にお話をうかがいます。

堀口千秋校長
堀口千秋校長。2022年度に就任されました

麴町学園女子が理系人材育成に力を入れる理由を教えてください。

堀口校長 「科学の面白さを知ってほしい」「幅広い分野で生徒たちに活躍してほしい」ということはもちろんですが、理系女子育成の重要性が増しているということが取り組みの背景になっています。

「新学習指導要領」の改訂により小学校でプログラミング教育が必修化され、「理数教育の充実」が柱の一つに掲げられたことにより、2024年度の大学入試でも理系女子を増やす傾向が顕著です。

また、SDGsや多様性を内包する社会の実現、IT技術の進化など、正解のない課題がある今、女性ならではの視点が不可欠になる時代になっていきます。そこで、中学校・高校では、理系の進路を選べるように生徒たちを後押ししていくことが必要だと考えています。

「理科が苦手」なんてまだ分からない!資質を掘り当てる麴町学園女子

堀口校長の授業
理科の授業をする堀口校長。校長が授業を行う学校は珍しいです

先生ご自身が授業で指導する狙いを教えてください。

堀口校長 40年の経験を活かして、生徒がワクワクする授業をさらに追究していきたいと思っています。

私が工夫しているポイントの一つは理科が好きな気持ちを掘り当てることです。
実は、自分は理科が好きであることを自覚できていないお子さまがたくさんいます。

中学1年生に、入学してすぐのオリエンテーションで、「理科に関する質問をする」という宿題を出したんです。「なぜ空は青いのですか」「悲しいと涙が出るのはどうして」「雨粒はどんな形ですか」そんなふうにさまざまな疑問を投げかけてくれました。もちろん、その全員が「理科が大好き」というわけではありません。でも、自分の興味・関心に気づくきっかけになったのではないかと思っています。

麴町学園女子授業風景
実験が多く、生徒の活動が中心となっている麴町学園の理科。生徒もどこか楽しそうな表情

麴町学園女子の理科の授業の特色を教えてください。

堀口校長 実験中心のカリキュラムで、生徒同士で議論する場面も多い授業形態となっています。子どもが理科嫌いになるのは、手順をガチガチに決めた実験をさせたり、暗記型の勉強をさせたりしているから。麴町学園女子では、自分たちで組み立てた実験を実際に授業で行います。そして、楽しい体験の中で得た知識はしっかり定着していきます。

中2からの「サイエンス探究クラス」探究心を育てていきます

「サイエンス探究クラス」のご紹介をお願いします。

堀口校長 本校の「Active Science」の授業を通して、理科が好きになった生徒を対象に、中学2年生からクラスを新設します。カリキュラムそのものは他のコースの内容と同じですが、「サイエンス探究クラス」では仮説を立てて実験を計画したり、関連している高校の内容を積極的に取り込んで、より探究的なアプローチを増やしていきます。

みらい科のプレゼン
プレゼンテーションをする麴町学園女子の生徒。表現力が伸びる機会です

麴町学園女子に入学したらどのような学びが待っているのか教えてください。

堀口校長 自分の将来の目標が見つかるきっかけがたくさんあります。例えば、「みらい科」という授業は、自分の気になっている物事を掘り下げて、その成果を発表するという内容です。その中で触れた研究をきっかけに、志望大学を決めた生徒もいました。生徒に伝えたいことは、「いろいろな生き方があるよ」ということ。時間をかけて、本気になれるものを一緒に見つけていきます。

麴町学園女子の英語教育
英語教育にも力を入れ、「使える英語」を身につける授業展開となっています

目標を見つけるということがやはり重要なのでしょうか。

堀口校長 今は大学受験の主流が一般選抜から総合型選抜にシフトしつつあり、本人の目標意識や中高時代の実績の重要性が増しています。目標を決めるのはなかなか難しいことかもしれません。しかし、麹町学園女子は複数の大学との高大連携協定を締結していて、大学訪問や出張講義など、将来を具体的に理解する機会を積極的に設けています。色々な大学を訪問しながら、自分自身を見つめることができますよ。

「リカちゃんラボ」は理科が苦手な子にもおすすめのイベント

受験生へのメッセージをお願いします。

堀口校長 皆さんに来てほしいイベントがあります。学校説明会や文化祭に合わせて開催される「リカちゃんラボ」という実験教室です。おうちの冷蔵庫の中にあるような食材を使った科学実験などを行います。理科が好きという方はもちろんですが、苦手意識がある方にもおすすめです。身近なところに理科の知識を活かす場があると気づけます。

もし麴町学園女子に入学したら、学習の中で物事の面白さに気づく毎日が待っています。楽しみながら勉強し、1教科でも得意なものを見つけて、中高6年間で深めていきましょう。

リカチャンラボ告知
実験教室「リカちゃんラボ」ではスーパーマーケットで売られているような身近なものを使います

編集後記

麴町学園女子にはどんな生徒が多いですか? そう堀口校長にうかがうと「のんびりした雰囲気の生徒、思いやりのある生徒が多いです。でも、そんな生徒ほどきっかけがあると大きく伸びます」とお答えいただきました。今はマイペースなお子さま、アグレッシブさがあまり見られないお子さまも麴町学園女子で劇的な成長を遂げるかもしれません。

イベント日程

イベント名 実施日程
葵祭(学園祭) 9月30日(土)・10月1日(日)
学校見学会 10月7日(土)
入試問題チャレンジ 10月9日(月・祝)
学校説明会 10月28日(土)
学校見学会 11月11日(土)
入試模擬体験 11月26日(日)
入試模擬体験 12月10日(日)
学習アドバイス 12月24日(日)
学校見学会 12月26日(火)