日大櫻丘だからできた!日大文理学部で大学生・社会人と探究

日本大学櫻丘高等学校
「櫻イノベーション」の一環として、「体験型高大連携教育×サイエンスリテラシー」に力を入れている日本大学櫻丘高等学校(以下、日大櫻丘)。付属校である強みを活かし、日本大学文理学部の次世代社会研究センター(Research Institute for Next Generation Socity、以下、RINGS)に所属する大学生・社会人との探究活動を、2021年度より希望制で実施しています。その取り組みに迫るべく、参加生徒3名と教頭の澤田彰先生にインタビューを行いました。

大人の意見に刺激を受けながら力を伸ばせる貴重な経験

2期生となる13名の生徒たちは、今年3月の成果発表会に向けて半年間にわたり活動しました。RINGSの大学生や行政・一般企業に勤める社会人とチームを組み、それぞれ異なる社会問題をテーマに調査。毎月、対面でのミーティングを行って解決策をまとめ、成果発表会でプレゼンテーションを行いました。2期生の生徒3名に、活動内容や感想をうかがいます。

Y.Mさんプロフィール

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・高校3年生
・総合進学クラス
・学級委員
・日大櫻丘の志望動機:日大文理学部が隣にあり、大学生から学ぶ機会に恵まれているから
・将来の夢:インターナショナルスクールの幼稚園の先生

A.Kさんプロフィール

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・高校3年生
・総合進学クラス
・学級委員
・日大櫻丘の志望動機:留学の制度が整っていることに魅力を感じたから
・将来の夢:教員

K.Oくんプロフィール

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・高校2年生
・特別進学クラス
・文化祭実行委員
・日大櫻丘の志望動機:自身の学力とマッチしており、校内の設備も充実しているから
・関心があること:ニュージーランドへの留学に向けて海外の文化を学びたい

大学生と社会人のサポートのもと、解決策や提案を導き出す

RINGSに参加したきっかけを教えてください。

Y.Mさん 私はアメリカからの帰国生で、日本の学校は社会問題を扱う授業が少ないと感じていました。RINGSとの探究活動では社会問題について研究できますし、将来につながる力を身につけられると思い参加しました。

A.Kさん これまで興味はあったものの参加する勇気がなかったのですが、大学生や社会人と議論できる機会はなかなかないと友達に背中を押され、今回参加を決意しました。

K.Oくん 大学生や社会人がどのように探究活動を行うのか興味があったからです。

皆さんが調べて発表した内容を教えてください。

Y.Mさん 私は特別支援学級について調べました。障がいを持つ子どもの教育体制が整っていない学校が多いという問題に対し、一人ひとりが現状を知ることで改善につながる、という結論に至りました。

A.Kさん Y.Mさんと同じチームで、世田谷区の障がい者支援の調査を担当しました。世田谷区では、当事者だけではなくサポート側の人に向けた支援もあることを伝えました。

K.Oくん 僕はLGBTQ+について、例えばトイレを男女で分けるなどの「区別」と、「差別」は異なるものであると意見を述べました。そのうえで、LGBTQ+を身近な事柄として捉えていくことを提案しました。

同じチームの大学生や社会人からは、どのようなサポートを受けましたか。

Y.Mさん 毎月のミーティングで具体的な意見をくださったり、チームをまとめてくださいました。大学生の方とは大学生活や進路についても話せて、とてもためになりました。

K.Oくん 初めは緊張しましたが、僕のチームでは毎回アイスブレイクの時間を設けてくださったので、自然と打ち解けられました。

毎月行われる協議活動では、日大櫻丘の生徒が調べてきたことを発表し、社会人と大学生からのアドバイスを受けました
ミーティングでは、日大櫻丘の生徒が調べてきたことを発表し、社会人と大学生からのアドバイスを受けました
初回では自己紹介のプレゼンテーションを行うチームもあり、メンバー同士の距離が縮まりました
初回では自己紹介のプレゼンテーションを行うチームもあり、メンバー同士の距離が縮まりました

プレゼンや質疑応答にも堂々と対応できた成果発表会

成果発表会を終えた感想をお聞かせください。

K.Oくん 練習段階ではプレゼンの時間配分に苦戦しましたが、当日はうまくできました。企業の方から「LGBTQ+のことを考えると、日大櫻丘の校則はどうすべきか?」という質問があり、男女に関わらず自由に制服を選べるとよいのでは、と意見を述べました。

A.Kさん スライドは、初回で大学生が教えてくださった内容を活かし、意見を効果的に伝えることを意識して作成しました。企業の方から「スライドが見やすかった」と言っていただけて、自信になりました。

調査の後にはプレゼンのスライドや原稿作成をチーム内で協力して進め、RINGSの大学生や社会人、日大櫻丘の先生方を前に発表しました
調査後はプレゼンのスライドや原稿作成をチーム内で協力して進め、RINGSの大学生や社会人、日大櫻丘の先生方を前に発表しました

RINGSとの探究活動を通して学んだことや、成長できたと思うことを教えてください。

Y.Mさん 社会問題に対して、高校生だからこそできることがあると感じました。探究活動は直接点数につながる内容ではありませんが、将来役立つ力が身についたと思います。いつか、私もこの取り組みを主催する側に立ちたいと思っています。

A.Kさん 初めはミーティングでうまく発言できなかったのですが、大学生が「どんなことでもいいよ」と声をかけてくださったことで、自身の考えを相手に堂々と伝えられるようになりました。

K.Oくん 自分一人では思いつかなかった意見がたくさん聞けて、チームで協力する大切さに気づきました。普段の総合学習の授業ではクラスメイトと探究活動を行いますが、今回の経験を活かせていると感じます。

社会で役立つ総合力を育み、産官学のつながりを深める

RINGSとの探究活動の目的や、先生から見た生徒たちの成長について、教頭の澤田先生にうかがいました。

澤田先生は、RINGSとの取り組みが始まった当初から生徒たちの活動を見守っています
澤田先生は、RINGSとの取り組みが始まった当初から生徒たちの活動を見守っています

RINGSとの探究活動の目的を教えてください。

澤田先生 生徒の探究力やプレゼンテーション力、思考力、判断力などを伸ばすことを目的としています。大学生や社会人の方々と関わることで、幅広い視点で物事を考えられるようになると考えています。

活動に参加した2期生の様子はいかがでしたか。

澤田先生 自分の意見をしっかりと持ち、発言する様子が印象的でした。成果発表会を終えた生徒たちは達成感に満ちあふれ、お世話になった大学生や社会人との別れを惜しんで涙を浮かべる生徒もいました。

今後の探究活動への期待をお聞かせください。

澤田先生 将来的には、総合学習の授業内でも大学や企業と連携し、全生徒にこのような活動を広めたいです。また、1期生の生徒が日大文理学部に入学後、RINGSの所属生として参加してくれたりとつながりも生まれているので、産官学の関係をさらに深めていきたいですね。

日大櫻丘ならではの取り組みが充実!熱意あふれる先生も魅力

最後に、生徒たちからの受験生へのメッセージをご紹介します。

Y.Mさん 日大櫻丘の魅力は、生徒と先生の距離が近く、一人ひとりの個性を尊重してくれるところです。生徒全員のことをよく見て、声をかけてくださる先生が本当に多いです!

A.Kさん 日大文理学部が隣接しているため、高大の連携が強いのも大きな利点です。大学生のお話を聞く機会に恵まれているので、多角的に考える力が身につきます。

K.Oくん RINGSとの探究学習など、日大櫻丘ならではの取り組みが充実しており、人生経験を積みたい方にはぴったりの学校です。生徒数も多いので、気の合う友人が必ず見つかりますよ。

日大櫻丘の隣にある日本大学文理学部のキャンパス。RINGSに参加した生徒は、基本的にキャンパスを訪れて活動を行いました
日大櫻丘の隣にある日大文理学部のキャンパス。RINGSに参加した生徒は、キャンパスを訪れて活動を行いました

編集後記

RINGSとの探究活動は、高校生のうちから大学生や社会人と関われる貴重な機会といえます。この活動を通して社会問題に興味を持ち、自主的に考える力を養うことで、卒業後に活躍できる場面がぐっと広がることでしょう。

イベント日程

イベント名 日時
キャンパスツアー
20237月21日(金)~8月7日(月) ※要予約
1回入試学校説明会
2023916()  ※要予約