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【51403】中学受験しない場合の勉強

投稿者: はじめまして   (ID:9N0Lcr6KDPM) 投稿日時:2005年 03月 02日 14:54

受験のサイトなのに、ふさわしくない質問をお許し下さい。
新4年生の息子がいるのですが、中学受験は多分しないと思います。

しかし、それなりの実力はつけていってほしいと思っております。

塾には行かず、自宅で勉強したいそうなのですが、
教材として、四谷の予習シリーズ か 成長する思考力 が候補にあがっています。

その他の教材でも良いのですが、中学校以降のことを考えると、
どのような教材で勉強していったら良いのでしょうか。

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  1. 【65078】 投稿者: はじめまして  (ID:P5V8VsKUJJ.) 投稿日時:2005年 03月 23日 14:19

    3児の母様

    陰山先生のHP、教えて頂きまして、ありがとうございました。
    私も何冊か斜め読みしたことはあるのですが、HPは見たことがなかったので
    早速拝見してみました。色々、参考になりそうですね。


    チーズケーキ様

    国語の勉強法、とても詳しく教えていただき、ありがとうございました。
    長男は、まずは、漢字のテスト100点からです。
    読書と文章を書く事の大切さ、大変良くわかりました。
    チーズケーキ様はとても文章力がありますよね。
    私は、文章力が全くありませんので、直接教える事はできませんが、
    良い問題集や先生を探して、しっかりとした文章作成力と表現力を身につけてほしいです。

    算数についても、お時間のある時に教えて下さい。
    どうぞよろしくお願い申し上げます。

  2. 【67766】 投稿者: チーズケーキ  (ID:F0UPc5uzOHM) 投稿日時:2005年 03月 28日 00:58


     はじめましてさん、
    春休みも始まり、すっかり遅くなってしまいました。ごめんなさいね。

    さて、算数です。
    私は、岸本裕史先生、陰山英男先生、そして糸山泰造先生の本をそれぞれ読み、
    子供たちには、七田式と公文のお教室に通わせました。
    教えた経験は、十数年前、個人塾でアルバイトをしただけです。

    ですから、最初に申し上げたいことは、
    ここで述べる私の意見は、一人の平凡な母親の意見ということです。
    どうぞ、ご了承ください。

    1、計算問題について

    1) 学校での演習時間の不足
    ご存知のように、学校での算数の時間が減ったので、演習の時間が絶対的に足りません。

    もし、先取り学習をされていらっしゃらないのなら、
    まずは、学校の授業の復習をしっかりなさることが大切です。
    持ち帰るプリントが満点でも、気を抜かずに、
    市販の問題集で復習させましょう。

    2) 復習のさせ方
    では、家庭でどのくらい補えば良いか。
    それは、本人が理解しているかどうかによりますから、
    時間を計って確かめることをお勧めします。
    いわゆる公文や百マス計算などを子供にさせることには、批判はありますが、
    理解しているかどうかを知る手段は、時間を計って類推することの他は
    ありません。

    やり方は、以前のバイト先で子供に好評だった方法を紹介します。

     まず、一つの単元の奇数番号の問題のみをやらせて、時間を計ります。
     1、の問題のうちの、(1)、(3)、(5)・・・、というようにです。 
    必ずノートに、問題式を書かせ、解かせます。
    できたら、かかった時間を記入して、自分で答え合わせをさせます。
     次の、2、3、の問題も同じようにして、子供が習ったところまで進みます。 
    残りの偶数番号の問題は、2,3日たってから、同じようにやらせます。


    かかった時間を比べて、最初にやった奇数番号より、偶数番号をやった時の方が、
    短くなっているようなら、理解が進んでいる証拠です。
    つまり、計算を理解し、やり方がうまくなっているのです。

    3) 計算問題のコツと数学の本質
    バイト先で、計算が苦手な、二つのタイプの子がおりました。
    一人は、センスはあるのに単に面倒くさがり屋、
    もう一人は、公文やそろばんのような計算塾を小さい頃からやっているのに、
    計算を間違えてしまうタイプの子。
    私はそのどちらにも同じヒントを出しました。
    「計算は自分なりに工夫すること。」「途中の計算式は、省けるものは省くこと」
    この二つができるようになると、計算が速くなります。

    例を挙げます
    例えば、□+7 という式があって、□の部分が、8か7か、で、
    後ろの7の分解が異なってきますよね。
    つまり、8+7、□の部分が8なら、7は2と5に分かれて、
    2が8と一緒になって10、残りが5だから、答えは15.
    7+7、□の部分が7なら、後ろの7は、3と4に分かれて、答えは14.
    次はどんな数字の組み合わせが来るのか、と、
    そんなことを瞬時に考えながら計算をしているのです。

    こういう数の仕組みを、子供に理解させることだけなら、簡単です。
    「低学年のうちは理解するだけで良い」「だから、最初から教えよ」
    と言う意見もあります。(陰山先生ですね)
    けれども、子供たちは、計算問題の中で数字の組み合わせを考えるうちに、
    いろいろな発見をします。
    自分の好きな組み合わせ(つまり、間違えが少ない)と、
    嫌いな組み合わせ(よく間違える)があり、
    嫌いな組み合わせが出てきたら、「ちょっと注意をしよう」と
    頭の中で意識するようになります。
    それが、大切なのです。
    そして、時間を計測される為に、注意しながら素早く計算しようとします。
    そうできるようになった時、「この子は計算と数字の性質を理解したのだな」と、
    傍らの大人は判断できるのです。

    このやり方は、割り算、式の計算、方程式などで、特に有効です。
    途中式の、どれを残して、どれを省略して良いのかの自分なりのルールを作り、
    それが成功した時は、とても嬉しいし、特をした気分になります。

    また、その後、素因数分解や、素数の概念を習うと、
    「あぁ、だから、7や13は扱いづらいのだ」と、納得できます。
    その積み重ねがあって初めて、高校への数学のステップが踏めるのです。

    注意するべき点は、以下のことくらいでしょうか。
    他人と競争するのではないこと。
    ですから、自分の記録がだんだん更新されていくことを目標にして、やらせる。
    答え合わせは、必ず自分でやらせること。
    間違ったら、すぐに消さずに、途中のどこで違ったのかを探させる。
    飽きたら、辞めること。
    同じ計算を何度もやると、それ以上早くできないし、早くできてもあまり意味が無いと思われる点にたどり着きます。
    買った問題集は、虫食い状態で使用しても良いのです。
    とにかく、集中力が大切ですから、長時間やらないことです。


    2、文章題について
    これはもう、全面的に、陰山先生にお任せ、です。
    ご本をお読みになられたのなら、ここで私が申し上げることはあまりありません。
    どうぞ、HPにアクセスして、問題をダウンロードなさってください。
    ちなみに、「中学受験の裏技として、大手の塾に行かせる前に
    陰山先生の問題を解かせる」と、ここの掲示板で見たことがあります。
    それほど、良い教材を無料で公開してくださっているなんて、
    本当に、先生には頭が下がります。

    1) 陰山メソッドの注意点
    先生が述べられているように、最初は、どの子も、「絵」が描けません。
    決して教えないようにと、書いてありますが、ついつい口を出したくなるのが、
    親としての人情です。
    そこで、ヒントを与えてあげましょう。
    とにかく何か分からなくても子供が絵らしきものを描いていたら、
    その「絵」にわざと間違った数字を書き込んでみるのです。
    すると、子供は「えー? 違うよ、おかあさん、ここは、こうだよ」と言って、
    正しい数字を「絵」に書き込みます。
    後は、「そうなのか。ごめんね。じゃあ、もう少し何か無いの?」とか言いながら
    放っておくと、いつの間にか「絵」ができてきます。
    要は、「絵」に数字を書き込むことを知らないのです。
    それがわかれば、なんとかやっていきます。

    もうひとつ、陰山先生の問題は、易しい順番にならんでいるわけではないので、
    しばらく考えてわからなかったら、飛ばしましょう。
    別に、2,3週間後でも、一年後でも良いのです。できるようになれば。
    問題が解けない時は、アプローチの方向が間違っている場合が多いので、
    時間を置いて、白紙の状態で、もう一度挑戦するとうまくいくことがありますからね。
    要は、例えば、連立方程式が隠れている程度の問題を、
    自分で苦労しながら解いたという、記憶を持つことです。
    中学でもう一度同じような問題に出会った時、
    「なあんだ、方程式で解けば簡単だったんだ」と気がつくようになってほしいのです。


    そして、もうひとつ。
    文章題で、分数や少数の計算が必要な場合は、要注意です。
    子供によっては、やり方や式は合っているのに、
    単に、分数や少数が入ると、そこで止まってしまうことがあります。
    そのときは、問題を飛ばすか、数字を置き換えて、作り直してあげましょう。
    もちろん、その部分の、計算能力が不足しているのですから、
    それは、認識してください。

    それからこれは、書かなくても良いことかもしれませんので、
    もし、ご希望なら、次回以降に送りますので、教えてくださいね。
    割り算の定義を子供に理解させる裏技、があります。
    陰山先生のご本には、詳しく解説されていますが、
    イマイチ、子供には、理解されにくいようです。
    もし、はじめましてさんのお子様が、
    「分数の割り算や、少数の割り算をすると、答えが大きくなる。どうして?」
    と悩んでいらっしゃるようでしたら、お知らせください。
    中学生になっても理解できてない子が結構いるので、
    なるべく早い時期にクリアにしておく方が良いと思います。


    3、図形の問題について
    公立の小学校で習う図形の問題は、ここ数年で、とても少なくなりました。
    しかし、事象の空間概念を認識する能力は、
    あまり年齢が上がると身につかなくなると言われていますので、
    できれば、中学に入る前に、図形の問題を得意にしておいたほうが良いでしょう。

    1) 問題は必ずノートに手描きさせる
    図形の問題のテストなら、直接数字を書き込ませますが、
    練習では、ノートに、定規を使わず、手描きで、問題を描かせます。
    もっと言えば、定規を使わずに、正確な図形が描けていたら、
    問題の理解はおおよそできているということです。
    自分で描いた図に、数字を書き込んでいくのですが、
    与えられた数字以外に、どうやって重要な数字を発見していくかが鍵になります。
    「図形はセンス」などと言われますが、中学生程度までなら、
    問題の数をこなせば、必ず養える力ですから、
    本人がすごく嫌いでなければ、いくらでもやらせましょう。

    2) 小学校を卒業する頃には、図形の中学入試問題を解かせる
    中学の入試問題のうちの文章題に関しては、ここでは、述べませんが、
    図形の問題では、良問がたくさんあります。
    計算が煩雑でいやがるようなら、計算機を持たせても構わないので、
    やらせてみましょう。
    小学校過程ではなくなってしまった分野が出ています。
    残念ながら、公立中学で、時間を割いて教えてくれそうには、ありません。
    そもそも、中学で習う図形の時間数が減っているのですが、
    高校入試問題では、図形が大切になってきます。
    この時期までに、図形の基本を解く力を、確かなものにしておいてください。

    3) 中学校以降の古典物理の基礎として、大事な感覚を育てる
    物理で習う「力学」や、数学で習う空間図形、X軸Y軸を使った事象、など
    抽象的な概念は、中学以降飛躍的に増えます。
    空間認識力の欠けた生徒は、いくら説明を受けても理解できません。
    残念なことに、公立中学に上がる生徒のうち何割かは、
    問題があるように思えます。

    もし、自分の子供に空間認識力を付けさせたいのでしたら、
    ブロック工作やタングラム、立方体や四角錘などが作れるおもちゃ、などを
    小さい頃から与えておくと、自然に身につきます。
    小学生高学年くらいなら、展開図を描かせて立体を作る作業の方が良いかも
    しれません。
    以前の塾で、一時間を使って、いろいろな四角柱や四角錘を自分で作らせましたが、
    全員、理解できました。
    図形問題を解くには、時間がかかるので、
    親としては、子供にお付き合いするのは大変でしょうが、
    ここは、是非、腹をくくって、一緒にやってみてください。
    中学になってから、納得します。



    以上、思いつくまま書いてみました。

    次は、まとめとして、大学受験までの過ごし方を書きます。




  3. 【69976】 投稿者: はじめまして  (ID:6psEvQYmMy2) 投稿日時:2005年 04月 01日 00:37

    チーズケーキ様

    春休み、4人の子供達が勢揃いで、なかなかお返事できず申し訳ありません。
    毎日朝から喧嘩ばかりなのと、子連れで出歩いているのでくたくたです。

    チーズケーキ様も、春休みでお忙しいのに、算数のことをとても詳しく教えていただき
    本当にありがとうございます。

    糸山先生の問題に少しずつ取り組み始めました。
    長男は始めなかなか絵が描けず、すぐに式を立ててしまっていましたが、
    最近絵を描いたほうが簡単に解けることがわかったようです。
    楽しい問題が多いですね。

    割り算の定義を子供に理解させる裏技、是非教えてください。
    まだ分数や少数の割り算をやったことがないので
    「分数の割り算や、少数の割り算をすると、答えが大きくなる。どうして?」
    という状態ではないのですが、糸山先生の説明も読んだところ上手に伝えられるかわかりません。よろしくお願い致します。

    図形の大切さを教えていただきましたが、図形などは大好きだと思うので
    これからどんどん問題をとかせたいです。
    問題集も買ってきました。
    タングラムも4人で喜んで遊んでいます。

    何から何まで教えていただき、心から感謝しております。
    書いていただいたすべてが、とても知りたいことばかりで、
    今後4人の子どもの学習の上で、大きな指針になるでしょう。
    これ程しっかりとした考えをお持ちのチーズケーキ様のお子様達は
    本当に幸せですね。

    大学受験までの過ごし方もとても興味深いです。
    楽しみにしております。
    春休み中ですのでお忙しいと思いますが、お時間のあるときに是非よろしくお願い申し上げます。

  4. 【70102】 投稿者: アールグレイ  (ID:fYVHiMZqVJQ) 投稿日時:2005年 04月 01日 13:10

    まさに私が知りたいことを
    非常に丁寧に書いてくださり
    深く感謝します。

    我が家は新5年、新2年、幼稚園の子供がいます。
    中学受験はしませんが、しっかり学力はつけてやりたいと
    手探り状態で家庭学習を続けてきました。
    幸い長女は読書好き、好奇心旺盛で勉強も好きなようです。
    学校での成績は良いですが
    中学受験をするお子様に対して、我が子はどこまですればよいのか
    高学年を前に、考えあぐねておりました。
    何かひとつの指針を頂いたようでありがたいと思っています。

    早速、印刷させて頂きじっくり読ませて頂きました。

    一冊本にできるほどの内容ですね。

  5. 【84836】 投稿者: チーズケーキ  (ID:F0UPc5uzOHM) 投稿日時:2005年 04月 29日 11:13


    はじめましてさま、アールグレイさま

    こんなに遅くなってしまって、すみません。
    「お役」を受けていると、新学期っていろいろ雑用があるもので、
    はっと気がつくと、ゴールデンウィークが間時下に迫っておりました・・・・。

     ところで、「ゆとり教育」の見直しがやっと始まりましたね。
    先日は、中山大臣が、現役の中学生に謝罪したと報道されました。
    親としては、なんとも情けない気持ちになられたと思います。
    教育方針は、いつの時代も振り子のようにふれているので、
    どの時代に子供が育つかは、運命というしかないのですが、
    これからどんな社会になっていくか、そして、大学入試はどう変わっていくかを、
    親がある程度は予測して、子供が進路を考える時のアドヴァイスを与えてあげられれば良いなと思います。

    大学受験までの生活で気をつけることを、思いついたままに、まとめてみました。

    1、 小学校の成績は、担任の先生との相性に左右される。

     小学生にとって、クラスが「学校」そのものです。受け持ちの先生によっては、
    お子様が楽しく過ごせない時もあるかもしれません。
    そんな時は、通知表にもあまり良くない評価が書いてあるものです。
    担任が代わった途端に評価が下がったりすると、
    親は塾に行かせようかどうしようかと、悩みますが、
    心当たりがないのであれば、あまり、気になさらない方が賢明です。
    先生とのウマが合わないことが原因のことが多いようですから。
     それより、親しいお友達や、そのおかあさまに、時々、学級のニュースをお尋ねになってみましょう。
    自分の子供がしゃべらなかった出来事を知ることができるかもしれません。 
    そうやってみて、ご心配なことがなければ、まず、大丈夫でしょう。
    次のクラス替えまで待ちましょう。
     
    2、 好きなことは、無理やり止めさせない。

     スポーツや音楽、また、趣味にしろ、「大好きなことがある」という子供の状態は、
    とても良いことなのです。無理に止めさせてはいけません。
    もちろん、「学校に通う間は、勉強することが子供の仕事だよ」と
    耳にたこができるくらい、言い聞かせた上での話しですが。
    ほとんどの親は、うちの子は勉強と両立できるのかしらと、心配しますが、
    大丈夫です、両立できそうにないと本人が感じたら、止めたいと言い出します。
    言わないときは、どちらも力を発揮できていないか、
    怖い先輩がいるか、ぐらい、でしょう。

    うちの息子もそうでした。
    親が心配している時(つまり、成績が下がった時)は、どんなに話しかけても
    「大丈夫」の一点張りで、結構頑張って両方をこなしているなあと、感心していた矢先、「僕、才能がなさそうだから、止める」とあっさり言い出しました。
    まあ、時々は、「何か相談することはない?」と声をかけてみてください。

     3、親は、中学受験する子のうわさをしない。

     はじめましてさまの学校は、受験組みが多いとお聞きしました。
    これから、受験組みのお子さんにまつわって、いろいろなうわさを、
    耳にされることがあるかと思いますが、ご自分のご家庭が受験しないと決めたのであれば、
    うわさは気になさらないことです。
    例えば、地元の公立中学校の評判、私立校の面倒見のよさをひけらかす自慢話、
    塾ごとに集まっての井戸端会議ではじまる情報交換、そして、受験する子の奇行や意地悪など・・・・、
    どのうわさにも、裏と表があるのです。
    その辺りを差っぴいて、お聞きになるようお勧めします。
    また、受験勉強や私立校の勉強内容に興味をもたれて、お尋ねしたくなるかもしれませんが、受験組みのおかあさまは、我が子の為の情報を収集することで、頭がいっぱいです。
    受験組みの方とお付き合いなさる時は、よく相手を見極めてからなさった方が懸命です。
     また、子供どうしでは、受験塾に通う子の大変さを理解しているようです。
    私が受験組みの子の悪口を言うと、かえって、うちの子にたしなめられたりしました。
    子供の前では、あまり不安そうな顔はなさらないで、マイペースでいきましょう。
    本番は、大学受験です。先は長いのですから。

    3、 子供はプラス思考で行動するよう育てる。

    「中高一貫校に行かせられない。」こう書くと、ネガティブに聞こえますが、
    「大学受験までに、我が家で必要な教育を与える。」と言い換えると、
    とっても前向きです。
    要は、我が子が18歳になった時、自分で選んだ方向へ迷わず進んでほしいだけですよね。それが、大学であっても、スポーツ界、芸術界であっても。
    お金を払って私立校のシステムに従わなくても、受験はできます。
    ですから、このことを、小学校のうちから、子供に言い聞かせましょう。
    「うちの方針として、あなたが18歳になった時に必要なものは与えてあげるから、
    何を選ぶか、何が足りないのかを、自分で考える人間になってね。」と。

    どんなことを学びたいのか、どこへ行ったら答えが得られるのか、
    そしてそのためには何を勉強し、自分には何が足りないのか・・・・。
    小学生は小学生也に、中学生になったらそれなりに考え、行きたい高校を選び、
    偏差値と自分の成績とにらめっこしながら、受験します。
    私はそれはとても大切な経験だと思います。 
    いわば、大学受験本番前の、プレ受験ですから。
    そして、高校生になれば、自分で進路を決めて、親が出すのは費用だけ、
    ということになってくるのです。
    高校生になって、塾や予備校に支払う費用は半端じゃないので、正直言って、結構大変ですが・・・・。
    でも、私立へ行ったと思えば、安いものです。
    (私立の皆さんでも、ほとんどの方は中学から塾へ行かれますものね。)

    高校受験でも、大学受験でも、「マイナスで物事を決めないこと」を心がけてみてください。
    例えば、行きたい学校があったとして、苦手な科目があるとしたら、
    ランクを下げて安全校を受験しますか?
    でも、苦手科目がある方が普通ですよね。全部が得意科目という子はいないでしょう?
    それでしたら、「苦手な科目をどうやって克服して、希望校を受験するか」と考える方が良い結果を生むとは思いませんか。
    「この子は、ここが欠点だから、将来はこうしてあげた方が良い」とか、
    「あなたは、この科目がだめだから、この学校は無理よ。こっちにしなさい。」なんて、
    最初から言わないであげてください。
    我が子の将来に関しては、「引き算」でアドヴァイスするのはいただけません。
    それよりも、「ここが足りないんだよ、おかあさん」と子供が言い出したときに、
    ここぞとばかりに知恵(と、お金?)をだせる親でありたいですね。
    なかなか難しいのですけれど・・・・。

    4、 国語、算数、英語について。

     いつだったか同じことを書きましたが、受験しないご家庭で、まず、力をいれていただきたいのは、国語、です。
    国語の力は、すべての科目に通じますし、国語が得意な子は、受験の際、とても有利です。
    実際、読解力があると、古文や英語の問題に上手に答えられます。
    例えば、古文は、「やまとことば」で書かれた文章を、古文の文法に助けられながら、
    推理して読む、という作業ですよね。
    すべての古典を読まなくてもわかるのは、その日本語で押しはかる知識があるからです。
    英語の長文読解もしかり、です。
    入試に出てくる長文なんて、専門書でもなんでもない、ただのエッセイです。
    あらためて日本語訳を読んでみると、拍子抜けするほど、簡単、明瞭な文章の集まりなのです。ですから、英語の文法を使いながら、筆者の述べていることがらを把握できる力があれば、長文読解が得意になります。

     また、私が推測しますに、この先、大学入試の状況が変わって、各大学別の二次試験の割合が増え、記述式の問題が増えていくのではないかと思います。
    理由は、
    1) 大学の民営化により、センター試験に偏らない、学校独自の選抜方法を取れる範 囲が広がる。
    2) 低学力化している中での優秀な生徒を取る方法としては、記述式を用いて、生徒 の思考力を判定する方法が良いと思われる。
    3) ニートやフリーターなどの受け入れ先としての「学びの場」を大学に求められ、 小論文やAO入試などが社会人入試に取り入れられる可能性がある。
    などが、考えられる理由です。

     次に、算数と英語は、何度も書きましたが、先取りして学習することを、
    強く強く、お勧めします。
     話は横道に逸れますが、中学入試で、なぜ、算数の問題が難しいのか、ご存知ですか?
    理由は、大学入試の科目選択で、数学が第一の関門になるからです。

    日本のほとんどの大学では、数?(または数A)が、センター試験で必修ですし、理系の二次試験では、ほとんどの場合、数?(または数B)が必修です。
    しかし、センター試験の数学の問題は易しくて、旧国立大なら8、9割取るのが当たり前、というレベルなのです。
    逆に言うと、センターの数学ができないようでは、国立は無理、ということになりますし、理系を受けるなら、二次試験の数学ができなければ、合格は難しいということになります。
    また、数学は苦手なので二次試験に数学がない学部を受けたい、となると、
    選べるのは、文学、教育、法律(一部の大学)、くらい、でしょうか・・・・。
    残りの学部は、数学が必修か選択、になりますので、数学が苦手な子は、
    大挙して私立文系に走るということになります。

    中高一貫校の評価は、有名大学に何人入れたかということですから、
    入試の際に有利な立場に立てる子、つまり数学のできる子になるように教育の
    カリキュラムが組まれています。
    そして、数学が苦手な子供は入学して欲しくない、というのが本音でしょう。
    本来なら、「数学が良くできる子に来て欲しい」と公言すればよいのですが、
    日本は飛び級を認めていないので、「算数のできる子」としか言えないわけです。 
    結果、数学のセンスを問うような算数問題を出して、選ばなければならなくなってしまったのでしょう。

    では、中高一貫校の入試算数が解けるようにすれば、子供に数学のセンスが育つのか?
    私は、違うと思います。
    日本の受験算数(つまり和算)は、一種特別な数学のセンス(これこそ、センス)を磨く良いトレーニングになるかもしれませんが、それが、大学受験に必要とは、
    私にはどうしても思えないのです。
    現実を見れば、中高6年間かけて、なんとか5〜6割の子供を数学の得意な子に育てられる、というのが、私立校の教育方針なのですから。
    だったら、別に中学校まで待たなくても、小学校から、少しずつ数学を教えれば良いと
    思いませんか?
    実際、他の先進諸国では、能力のある子には、そのような機会が与えられています。
    ですから、ご自分のご家庭でやればいいんですよ。
     
     中学、高校の数学は、系統立てて教えれば、たいていの子供は理解することはできます。ただ、テストでの点は取れません。
    なぜなら、数学のテストは、説明を聞いて理解していても、自分の手と頭を使って問題を解かなければ、点にならないからです。
    その「自分で作業をする時間」が重要なのです。
    日本の数学の授業は、「教師説明型」で、授業中に生徒が問題を解く時間はありません。
    家庭で復習しなさい、ということなのですが、高校の数学ともなると、
    教科書の基本問題が理解できても、応用問題を一人で解くのは、結構大変なのです。
    でしたら、高校に上がって数学の先生が授業で教室に来た時、
    その応用問題を解く作業ができれば、一番良いですよね。 
    基本の問題を説明してくれるし、わからない点は、その先生に聞けば良いし・・・・・。
    でしょ?
    実際そういう授業をやっている学校や、クラスは存在しまし、韓国やシンガポールでは、
    国を挙げて、そのようなシステムを作ってしまったようです。

     私が言いたいのは、そこまで大袈裟ではなくても、中学校の数学を中2までに終えれば、後は一番難しいところを、時間をかけて勉強することができますよ、
    ということなのです。 このくらいは、どこのご家庭でも可能です。
    中学受験しないのなら、小学校の算数なんて、あと、一年くらいでクリアできると思いませんか?

    はじめましてのおこさまが、小学校の6年生の文章問題(どんぐり倶楽部の問題)が
    なんなく、そして楽しく解けるようになったら、中1の代数の基礎を教えられることを
    お勧めします。
    そして、方程式終了後にもう一度、どんぐり倶楽部の問題を見せてみると、
    「なあ〜んだ。もっと早く教えてくれれば良かったのに。」と言うでしょう。 
    鶴亀算も追っかけ算も、濃度天秤も不要です。
    中学校のチャート式でも買って、先へ進めてください。
    但し、子供が理解したからといって、解かせる問題が少なくならないようにしてください。むしろ、多すぎるほど、問題に触れさせてください。
    すべてに完璧な答案に仕上げなくても良いのです。
    文章題の方程式なら、立式があっていれば、OK、図形なら、補助線が引けていればOK、
    として、どんどん、雨に打たれるように、問題集4,5冊くらいを単元ごとに一度にやらせます。
    長期休暇を使って、集中的にやらせても良いでしょう。
    そして、10問に1問くらいを選んで、完全な答案を書かせる。
    それを繰り返してください。

     次に英語です。
    最近の、私立中堅校や、女子高が進学実績を伸ばしている理由として、
    英語教育の充実があると言われています。
    うがった見方をすれば、「数学に強い子は集められないけれど、まじめな子に英語をしっかり教えれば、国立文系、有名私立大には合格させてあげられますよ」と証明してくださっているように思えます。
    日本の義務教育の英語が易しすぎるのです。
    ですから、ご家庭では、英語は、遅くても中学に入る前の春休みには始めて、
    どんどん先へ進んでもらいましょう。
    数学と違って、英語は先取りしても、学校の先生方は何もおっしゃらないと思いますよ。
    むしろ、学校ぐるみで英検を受けさせるところも多いので、奨励されるかもしれません。
    中3で2級合格を目指す、くらいの高い目標を掲げてください。 
    もし、個人の英語塾に通われないおつもりでしたら、中学校の先生にお願いする手もあります。英語クラブとかがあればそこに所属しても良いでしょう。
    「英検に合格させたいので、お力添えをお願いします。どのような勉強をしたら良いでしょうか?」とお尋ねになると、きっと、教えてくださいますよ。


    以上、長々と書いてしまいました。
    次回は、中学校になっての塾の利用の仕方、について述べます。

  6. 【85114】 投稿者: カラスノエンドウマメ  (ID:oNdYBidwocI) 投稿日時:2005年 04月 29日 23:42

    チーズケーキ さんへ:

    > すべての子供が私立中学に行ける環境にいるわけではないこと、
    > そして、その中国人のような子

    決して、言わんとされたこと、意図に対し、何ら反論するものではないのであって、そうではなくて、単に、言葉尻を捉え、揚げ足を取るようなことだけなのではありますが...

    (実際にその場にいて、見たわけではないですから、どうしても文字面だけ、表面だけを、インターネット上の掲示板では見ることになるわけです。)

    言葉尻だけを捉えれば、「その中国人のような子」=「私立中学に行ける環境にいるわけではない」子供という、表面的、文法的にには示唆される文体、書き方になっているように私には見え、あくまで私の捉え方であって、チーズケーキさんの意図がどうのこうのでは決してありませんが、そこから私はちょっと考えさせられてしまいました。

    その子が、私はこう考えてこうしたいと言っているのではないのではなかろうかと、私が勝手に想像、推定したわけです。

    その前提が大間違いかもしれず、私の単なる思いこみであって、軽率の誹りを免れないのかも知れませんが、そういう想像に基づくと、もしも同じような場面に私が遭遇したとき、私もチーズケーキさんと同じことを自分の子供に言ったのではないかと思ったとき、しかしそうすることは、自分の子供に、お友達に対して、見た目に基づいた先入観を与えてしまう可能性もあるのではなかろうか、と考えました。

    勉強ができるなら私立に行けば良いのになぁ、というのは、諭されるようなことというよりも素朴な、単純な、思いつき、確かに小学生の言うことですから、深く広く世の中を見て、いろいろな人とつきあって、他の人の立場も理解して、という発言ではないでしょうが、あまり大人がそこに色づき、意味、のようなものを付与するのではなく、そうだねぇ、私立に行かないのかな、勉強ができる=私立に行くというものでもないということかもしれないね、等々、会話の中で、子供本人に、子供なりに考えさせた方が、他人に対する共感能力がつくような気もしました。

    くどいですが、チーズケーキさんの言わんとされた意図に対し、誤解してですとか、反論しているとかそういうことでは全くありません。

    あくまで表面的な、言葉尻だけのことから、また、繰り返しになりますが、私がふと思ったことであって、チーズケーキさんがどうのこうのではなく、その場にいらした中で、チーズケーキさんが、最良、最適の行動を取られたことを疑っているわけでもありません。

  7. 【85119】 投稿者: カラスノエンドウマメ  (ID:oNdYBidwocI) 投稿日時:2005年 04月 29日 23:55

    チーズケーキ さんへ:
    -------------------------------------------------------
    > 「モモ」、「ゲド戦記」というふうに進みました。

    素晴らしい!

    でも、小学生で、「帰還」−−>「ゲド戦記外伝」−−>「アースシーの風」まで読破だとすると、ちょっともったいないような気もします(^o^;)。

    逆に、私の場合「ナルニア国物語」は出逢いそこねて、大人になってから紹介され、いや、面白かったんですが、でも、小学生のときに読みたかったな、とはおもいましたが....。

    もちろん「指輪物語」でもなんでも、何回読み返しても良いわけなのではありますが、初めて読む感動という意味では、子供が羨ましいと思うことがあります。

  8. 【86406】 投稿者: チーズケーキ  (ID:F0UPc5uzOHM) 投稿日時:2005年 05月 03日 01:36

    カラスノエンドウマメ さまへ:

     
     私の書き方が悪くて、不愉快な思いをさせてしまったのなら、謝りますね。
    ごめんなさい。

    > 勉強ができるなら私立に行けば良いのになぁ、というのは、諭されるようなことというよりも素朴な、単純な、思いつき、確かに小学生の言うことですから、深く広く世の中を見て、いろいろな人とつきあって、他の人の立場も理解して、という発言ではないでしょうが、あまり大人がそこに色づき、意味、のようなものを付与するのではなく、そうだねぇ、私立に行かないのかな、勉強ができる=私立に行くというものでもないということかもしれないね、等々、会話の中で、子供本人に、子供なりに考えさせた方が、他人に対する共感能力がつくような気もしました。

    本当に、そうですね。
    エンドウマメさんのおっしゃるよに、親としてそのような態度を取っていれば、
    良かったのでしょう。

     ただ、エンドウマメさんは、私のいわんとするところをわかってくださっても
    いるようで、どう、お答えしていいのか、わからないのですが・・・・。
     

    ちょっと、説明させていただくと、
    息子の行っていた塾のクラスに、私立中志望の子はいませんでしたが、
    先生はお世辞で言われたのかか、誉め言葉なのか、
    時々「みんな、こんな難しい入試問題が解けるんだから、私立を受験しないか?」
    と、おっしゃていたようです。
    それで、ある日、息子が、「あんなに頭がいいから、受験してもきっと通るよね。」
    「受験しないのかなあ。」と、言ったのを聞いて、私が答えたわけです。
    (もう、十年近く経つので、はっきりとは覚えていないのですが・・・。)
    つまり、息子の考えでは、「賢い子」=「私立中を受験する子」
    ということがまずあって、「在日中国人の子」は賢い子の代表のような存在だったわけです。

    今読み返してみると、「私立中に行けない」ではなくて、「私立中に行かない」と書くべきだったかもしれません。
    なぜなら、子供を受験させないのは、経済的理由のみではなく、
    実際には、その土地の事情や、親の考え方で決められることの方が一般的ですから。
    確かに、この辺、誤解を与えてしまうような書き方をしてしまいました。
    すみません。
    ただ、私の真意は、汲んでいただきたいとお願いします。

    そもそも、私は、私立中に行くことが大学への切符を手にすることとは思いませんし、
    それを申し上げたくて、スレ主さんへ、お返事したしだいなのです。

    もう少し言わせていただけるなら、
    現在、息子は高校3年で、友人や先輩の中には入試が終わっている子が多いのですが、
    はっきり言って、うわさほど私立校優位とは感じません。
    公立でも私立でも、まじめな子は、まじめに勉強するし、
    ドロップアウトする子は、私立、公立を問わず、一定の割合で居ますし・・・・。

    現実は、そんなもんです。

    それから、本の読み方ですが、
    「もったいない」ですか・・・。 なるほど・・・。
    でも、まあ、本と出合うのは、運命みたいなものなので、
    しょうがないですよね。

    もうひとつ、
    私も大人になってから、「モモ」を知りました。
    エンドウマメさんと同じように子供時代に読めれば良かったと思いました。
    年がばれちゃいますか・・・・。









    -----------------------------------------------------
    > チーズケーキ さんへ:
    >
    > >
    > すべての子供が私立中学に行ける環境にいるわけではないこと、
    > > そして、その中国人のような子
    >
    > 決して、言わんとされたこと、意図に対し、何ら反論するものではないのであって、そうではなくて、単に、言葉尻を捉え、揚げ足を取るようなことだけなのではありますが...
    >
    > (実際にその場にいて、見たわけではないですから、どうしても文字面だけ、表面だけを、インターネット上の掲示板では見ることになるわけです。)
    >
    > 言葉尻だけを捉えれば、「その中国人のような子」=「私立中学に行ける環境にいるわけではない」子供という、表面的、文法的にには示唆される文体、書き方になっているように私には見え、あくまで私の捉え方であって、チーズケーキさんの意図がどうのこうのでは決してありませんが、そこから私はちょっと考えさせられてしまいました。
    >
    > その子が、私はこう考えてこうしたいと言っているのではないのではなかろうかと、私が勝手に想像、推定したわけです。
    >
    > その前提が大間違いかもしれず、私の単なる思いこみであって、軽率の誹りを免れないのかも知れませんが、そういう想像に基づくと、もしも同じような場面に私が遭遇したとき、私もチーズケーキさんと同じことを自分の子供に言ったのではないかと思ったとき、しかしそうすることは、自分の子供に、お友達に対して、見た目に基づいた先入観を与えてしまう可能性もあるのではなかろうか、と考えました。
    >
    >
    > くどいですが、チーズケーキさんの言わんとされた意図に対し、誤解してですとか、反論しているとかそういうことでは全くありません。
    >
    > あくまで表面的な、言葉尻だけのことから、また、繰り返しになりますが、私がふと思ったことであって、チーズケーキさんがどうのこうのではなく、その場にいらした中で、チーズケーキさんが、最良、最適の行動を取られたことを疑っているわけでもありません。
    >


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