
学びの全てがカタチになるGICの探究型教育
山本周先生

・GIC統括長
・担当教科は情報・数学
・GIC独自科目「STEAM」「Project」統括責任者
GICについて教えてください。
山本先生
「ものづくり」と「ことづくり」を通して世界に貢献する人材を育てる。これがGICの教育目標です。生成AIを活用すればさまざまなものがすぐに作れる現代において、リアルでアナログな経験を大事にしたいと考えています。感情や感覚を揺さぶり、「ものづくり」「ことづくり」に必要な原体験や想像力を得られることが、GICの価値だと思います。
3年間の学びの中心は、独自科目である「Immersion(※1)」「Liberal Arts(※2)」「STEAM(※3)」「Project(※4)」の4つです。
※1:社会・家庭科・保健をオールイングリッシュで行い、世界のつながりに気づき、生徒の中にイノベーションを起こす
※2:国語からロジカルシンキング・クリエイティブシンキングを学び、自分の感覚を自分の言葉で表現する
※3:理科・情報・美術・数学の教科横断型授業で、感性を磨き、課題発見・解決に向けた創造・表現のスキルを養う
※4:社会系・環境系などのテーマから課題を設定し、ゼミ形式で解決に向けて研究・実践する
GICの学びによって、生徒にどのような力を身につけてほしいですか。
山本先生
正解がないものに対して、自分で問いを立てて答えに辿り着く力です。この力が備われば社会に出ても主体的に動けて活躍できる土台が固まると思います。
GICで大切にしていることは、基礎知識やアイデア、ものやことにする力、それを発展させた問い、社会との結びつきです。さらにGICの3年間では、やりたいことや好きなことと同時に、やりたくないことも見つけ、生徒一人ひとりが「こうありたい」を描けるようになることも重要視しています。

カリキュラムで工夫されていることを教えてください。
山本先生
高校1年生から高校3年生が一緒に活動する「Project」に、ほかの3科目「Immersion」「Liberal Arts」「STEAM」での学びがつながるようにしています。実践の場である「Project」はGICの集大成です。そこで生徒がやりたいことを実現できるように、独自科目の連携を深めています。
さらに現在、GICでは、外部の方を講師として招く機会や、授業で外に出る機会を積極的に設け、外の視点を取り入れながら感覚や価値観をアップデートできるような環境を整えています。例えば「Project」の発表会は、SHIBUYA QWSという共創施設で、保護者や外部講師、GIC進学を考えている中学生などを含めた大勢の前で行います。
実践と探究が導いた大会優勝への道
GICで学びを深める高校3年生の2人に、高校2年時に挑戦した大会について、そのきっかけやその過程について様子をうかがいました。
原田剣之介さん

高校生が企業のテーマに沿ってビジネスアイデアを競う、日本最大級のコンテスト「マイナビキャリア甲子園」イノベーション部門の優勝メンバー
田中大晴さん

パラスポーツ「ボッチャ」をロボットで競う、スポーツ・STEAM・ダイバーシティを掛け合わせた大会「ロボッチャ®ジャパンカップ(RJC)」の優勝メンバー
なぜGICを選んだのでしょう。
原田さん 人と違うことをやりたかったのが、GICを選んだ一番の理由です。中学1年から3年まで毎年あった自由研究の授業で、自分にしかできない変わったことをやろうという思いが芽生えました。
田中さん
中学生のときに参加したGIL(※5)が面白く、「ものづくり」や「ことづくり」に興味を持ったためです。またGICはオールイングリッシュの授業があることから、得意な英語を活かしたいという気持ちもありました。
※5:Global Innovation Lab:SDGs基礎・ものづくり・プログラミング・宇宙・キャリアに関するワークショップを通して「真の思考好き」を育て、汎用性の高い思考力を養成する
大会出場のきっかけを教えてください。
原田さん GICのカリキュラムのなかで、自分たちの能力が上がっている実感がありました。その能力を測るために他校の高校生と勝負し、日本一を狙いたいという気持ちから、マイナビキャリア甲子園への出場を決めました。


田中さん
ロボッチャを初めて知ったのは、STEAMの授業でした。自分たちで作ったロボットで挑んだクラスのトーナメントが2位に終わってしまい、非常に悔しい思いをしていたところ、ロボッチャの大会があることを知り授業のときと同じチームでエントリーしました。


力を入れたことや印象的なエピソードはありますか。
原田さん
大会本番のプレゼンに備えて「どうやったら相手に伝わるか」を徹底的に考えました。意識したことは、自分たちの先入観が入ってしまわないよう、先生をはじめ身近な大人にプレゼンを見てもらい、壁打ち相手になってもらったことです。
また、視覚的に分かりやすいプレゼンのためには、リアルな「ゲームプレイ映像」が必要でした。そこでSHIBUYA QWSにいた会員の方に片っ端から声をかけ、アドバイスを求めたところ、ゲーム制作に携わっている方が半年間も協力してくれたのです。周りを巻き込みながらプレゼンのクオリティを上げる過程は、最も苦労したことであり、優勝できた理由でもあります。
優勝した瞬間は、サポートしてくれた多くの方々の顔が浮かび、感謝の気持ちがあふれました。
田中さん
大会の準備で力を入れたことは、狙った場所にロボットがボールを投げるためのプログラムや機体の重さなどを考えて、改良していくことです。うまくいかないときにメンバーで話し合って原因を突き止め、自分たちなりの答えを出す作業は、大変でしたが楽しくもありました。
大会当日は、決勝リーグで聖学院の中学生チームと戦ったことが特に印象に残っています。同じ学校ということで、試合後は背中を押してもらえましたし、彼らの想いも背負いながら最後まで頑張りました。優勝したときは、まず安心したのを覚えています。
大会で優勝するという経験が初めてだったので、嬉しさと驚きで時が止まるような感覚もありました。
積み重ねた学びが自信と成長に
大会優勝に活きたGICの学びを教えてください。
原田さん
GICはグループワークやプレゼンが多く、仲間と切磋琢磨しながら、自分にしかない賜物を活かすための感覚を培える環境です。それが大会で優勝するためのチームワークやプレゼンのセンス、コミュニケーション能力にもつながったと思います。
SHIBUYA QWSの人に臆せず話しかけられたのも、Projectの研究で現地に足を運んで当事者と対話することの大切さを学び、普段から実践していたからです。

田中さん
ロボッチャ®ジャパンカップ(RJC)参加のきっかけになった、STEAMのデータサイエンスの授業が、そのまま大会に活きました。授業で学んだスプレッドシートの記入方法やグラフの選び方が、大会を勝ち抜くうえで重要なポイントであるためです。
ロボットの投球データをスプレッドシートに入力してグラフで可視化することで、機体の安定性や能力が分かりやすくなり、勝率向上につながったと感じます。

編集後記
山本先生は、生徒にフィットする面白い授業を常に模索されているようです。聖学院のGICには、個性豊かで何事にも一生懸命な生徒が集まっており、それを支える先生や環境があります。やりたいことがある生徒も、まだ見つけられていない生徒も、GICの幅広い学びや経験は将来の大きな糧になるでしょう。
イベント情報
| イベント名 | 日時 |
|---|---|
| 学校説明会・体験会(来校型) | 8月23日(土)、9月13日(土)、10月25日(土) |
| 高校受験対象学校説明会(オンライン) | 9月6日(土)、10月25日(土) |
| 校内見学会(来校型) | 9月20日(土)、10月11日(土)、11月8日(土) |
| 帰国生対象入試説明会(オンライン) | 10月18日(土) |
| 創立119周年記念祭(文化祭) | 11月1日(土)・3日(月) |

