「0 to 1(ゼロトゥーワン)」で育つ主体性!豊山女子の温かな学びの環境

日本大学豊山女子中学校・高等学校
日本大学豊山女子高等学校・中学校(以下、豊山女子)は、生徒一人ひとりの声に丁寧に耳を傾けながら、「自ら考え、動く力」を育んできた女子校です。校訓である「知性と敬愛」を土台に、近年は「0 to 1(ゼロトゥーワン)」を教育のキーワードに掲げ、生徒が主体的に挑戦できる環境づくりを進めています。また、先生が日常的に生徒や保護者と向き合い、学校全体で成長を支える点も同校の大きな特長です。今回は、校長および中学・高校の教頭先生に、豊山女子ならではの教育の考え方や、学校づくりへの思いをうかがいました。

「0 to 1」に込めた豊山女子の教育の原点

豊山女子の教育の軸となる考え方についてうかがいました。

校長・黛俊行先生

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・担当教科:数学、情報
・経歴:大学卒業後、本校に勤務。その後、日本大学豊山高等学校・中学校(男子校)を経て、2006年に再び本校へ着任。教務主任、中学教頭を務めた後、2024年度より校長に就任(2年目)。

高校教頭・高遠宏信先生

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・担当教科:国語
・経歴:長年にわたり日本大学習志野高等学校で指導にあたる。2025年度より本校の高校教頭に着任(1年目)。

中学教頭・車田直美先生

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・担当教科:国語
・経歴:日本大学三島高等学校中学校を経て、2007年に本校へ着任。教務主任などを歴任し、2024年度より中学教頭を務める(2年目)。

豊山女子の魅力について教えてください。

黛校長 生徒・保護者・教員の距離がとても近いことです。卒業してからも文化祭に来てくれたり、近況を報告してくれたりする関係性が続いています。中には、かつて教えた生徒のお子さんが入学してくるケースもあり、「つながり」を実感する場面が多いですね。

高遠教頭 前任校からの着任後、特に驚いたのが文化祭の盛り上がりです。現役生だけでなく、卒業生や支援してくれる方々も含めて一体感があり、学校全体が楽しくダイナミックに動いているのが印象的でした。

車田教頭 女子校は「まず自分たちでどうやるか」を考える場面が多く、できないときはどうやってサポートを求めるかまで経験していきます。そうした積み重ねが「自分から動く」「周りを巻き込む」姿勢につながっていると感じます。

豊山女子では「0 to 1」を教育のキーワードとして掲げています。どのような思いが込められているのでしょうか。

黛校長 「0 to 1」とは、起業家精神(アントレプレナーシップ)にも通じる、何もないところから新しい価値を生み出す力のことです。これからの社会は、正解が決まっていない課題に向き合う場面が増えていきます。そんな予測困難な時代をたくましく生き抜くためには、正解のない難問にも果敢に挑戦する力が必要です。その力を育てたいという思いから、学校の方針として掲げました。

校長新聞
校長新聞。SNSも毎日更新するなど、校長自らの情報発信も積極的に行っている

この考え方は、日々の学校生活の中で、どのように生徒たちに表れていますか。

黛校長 生徒の「やってみたい」という声を周囲が受け止め、形にする場面が増えてきました。例えば高校の探究活動では、生徒たちが自ら動き、人と出会い、世界を広げていくプロセスを実践しています。机上の学習にとどまらず、仲間と議論しながら「うまくいかない経験」も含めて学んでいます。

高遠教頭 そうした主体的な行動を支えるために、生徒には「大人を批判してみよう」「ルールは人が作るものだ」と伝えています。ルールが人を作るのではなく、人がルールを作るのです。だから「なぜそのルールがあるのか」を自分で考え、納得できなければ変えていい。そうやって常識を疑い、思考する姿勢を養うことが、探究活動などの実践にもつながっていると感じます。

学校・家庭・先生同士─日常の対話が育てる安心と挑戦の土台

生徒との日々の関わりの中で、特に大切にしていることを教えてください。

高遠教頭 丁寧な言葉遣いと本音で接することです。生徒に対しては「お前」といった言葉は絶対に使わず、一人の人間として尊重して接します。

車田教頭 中学生は成長の過程で気持ちが揺れやすい時期です。だからこそ「困ったら相談していい」「ここに来れば大丈夫」と思える存在でありたいですね。

校長室が「いつでもウェルカム」な場所として開かれていることも印象的です。

黛校長 校長室は、指導の場ではなく「話をしに来る場所」でありたいと思っています。生徒がふらっと立ち寄って、学校生活のことや家庭のことを話していく。そうした日常の積み重ねが、安心感につながっているのではないでしょうか。
保護者会の後に「なんだか楽しそうだから」と立ち寄ってくださる保護者の方もいらっしゃいます。学校に対して何でも話せる窓口があることは、保護者の安心にもつながっていると感じます。

ウェルカム看板
校長が在室しているときに掲示されるウェルカム看板
校長室展示品
校長室の棚には訪れた生徒が置いていった作品などが並べられている

保護者との関係づくりで大切にしていることは何でしょうか。

高遠教頭 自分からは喋りすぎないように心がけています。保護者の方のお気持ちをじっくりうかがい、「ここに来てほっとした」「良かったな」と思っていただけるような時間を作ることを大切にしています。

先生同士のチームワークの良さも、豊山女子の特長だと感じます。

車田教頭 教員室はとてもオープンで、常に情報共有が行われています。もちろん、守秘義務は果たしますが、あまりにも連携が良いので、生徒から「〇〇先生に言ったでしょ!」と怒られることもあるくらいです。例えば、クラスでの出来事を部活動の顧問が知っていて、絶妙なタイミングでフォローを入れることもあります。この「チーム全員で見守る安心感」も、本校の強みです。

「生徒が動き、学校が進化する」豊山女子の今とこれから

豊山女子では、生徒が主体となって学校を動かす取り組みが多く見られます。その背景には、どのような考えがあるのでしょうか。

黛校長 生徒が「やってみたい」と声を上げたときに否定せず、どうすれば実現できるかを一緒に考えるようにしています。ただし、すぐに「OK」を出すとは限りません。「本気なら、まずは担任の先生を説得してきなさい」とあえて突き返すこともあります。社会に出れば手順も重要になりますから、必要なプロセスも含めて、一歩踏み出す経験を積み重ねてほしいですね。

実際に、生徒主体で進んでいる取り組みにはどのようなものがありますか。

車田教頭 象徴的なのは生徒主導による制服の見直しです。制服検討委員会を立ち上げ、教職員にプレゼンして実現しました。
何か要望があるときは、iPadで「見積もり」や「予算案」を作って交渉に来る生徒もいます。ただ「やりたい」と言うだけでなく、どうすれば大人を説得できるか考える。その経験が自信につながっています。

新しい夏服
生徒中心の制服検討委員会が考案した来年度導入の高校の新夏服

こうした経験は、生徒の成長にどのような変化をもたらしていると感じますか。

高遠教頭 失敗を恐れずに挑戦できるようになっていると感じます。うまくいかなかったとしても、「次はどうするか」を自分たちで考えられる姿勢は、将来社会に出たときにも大きな力になるはずです。

車田教頭 周囲への配慮を忘れずに行動できる点も、本校の生徒らしさだと思います。よく生徒に伝えるのは「他人のために力を尽くせる女性になってほしい」ということ。新しいことに挑戦しながらも、周囲への敬意を忘れない、そのバランスを身につけてもらえたら嬉しいですね。

今後、どのような学校を目指していきたいとお考えですか。

黛校長 社会はこれからも大きく変化していきます。生徒たちにはチャンスに出会ったとき、自分の力で一歩を踏み出せる人であってほしいです。
現在、「図書館」をメインとした新校舎の建設を計画しています。生徒が集い、学び合う拠点になるような場所です。ハード面・ソフト面の両方から、生徒の「0 to 1」を支える土台をつくっていきたいです。

受験生と保護者の方へメッセージをお願いします。

黛校長 本校には、安心して挑戦できる環境があります。失敗を恐れず、のびのびと自分らしく成長していきたいと考えている方と一緒に学んでいきたいですね。

編集後記

校長・教頭先生のお話を通して、豊山女子では「0 to 1」の考え方が、日々の授業や対話の中で自然に息づいていることを実感しました。生徒の声に丁寧に耳を傾け、挑戦を温かく支える環境があるからこそ、一人ひとりが自分らしい一歩を踏み出せるのでしょう。ぜひ説明会や学校行事に足を運び、その空気感を体感してみてください。

イベント情報

中学校イベント名 実施日時
土曜見学会 2026年1月24日(土) 10:00~
土曜見学会 2026年2月21日(土) 10:00~
第6回 学校説明会 2026年3月28日(土) 10:00~