中学受験へのモチベーションがUPする文京学院の説明会

文京学院大学女子中学校 高等学校
2024年に創立100周年を迎えた文京学院大学女子中学校・高等学校(以下、文京学院)の説明会が、何度も足を運びたくなると話題です。どのような説明会なのでしょうか。今回7月5日(土)に開催された「授業が見られる説明会・成績UP講座」に参加。さらに校長補佐で進学担当・入試担当でもある渡邊健先生に中学受験に向けた保護者の方の心構えやサポートについてお話をうかがいました。

学校や生徒の雰囲気が分かる「授業が見られる説明会」

「授業が見られる説明会」は、学校説明会と授業見学がセットになった説明会です。会場のジャシーホールには約120名の受験生親子が参加。ご両親と一緒に家族揃って参加する受験生家庭も多く見られました。

説明会の様子
島田校長による学校紹介

学校説明会は島田美紀校長先生による学校の歴史の紹介からスタート。教育理念や伝統教育である運針・ペン習字、華道と茶道の授業や給食の紹介、女子校の良さについてお話いただきました。

次に、国際部部長の丸山先生より国際教育について、充実の英語授業や国際プログラム、英語研修や留学などの紹介がありました。最後に、2026年度の入試について、25年度からの変更点などの説明があり、学校説明会が終了しました。

授業見学は、約10組につき1名の先生がナビゲート。校内ツアーを楽しみながら中学1~3年生の授業を見学した様子をスライドショー形式でご紹介します。

図書室
蔵書数約58,000冊の図書室を見学
校内ツアーの様子2
中学3年生音楽の授業を見学
書道の時間を見学
生徒たちが探究学習で研究した内容をポスター展示。本格的な研究内容に感心した様子で見入っていた
文京アクティブ・ラーニング・スタジオ
フリーレイアウトでつかえる空間に最新設備を常設した文京アクティブ・ラーニング・スタジオを見学

受験生に大人気! 渡邊先生の「成績UP講座」

授業見学後はホールに戻り、渡邊健先生による「成績UP講座」です。2026年入試の出題予想や各教科の勉強の仕方、ノートの取り方などを学ぶ内容でした。最後には、集中力を高めるおすすめのチョコレート菓子の紹介も。ユーモアを交えながらのお話に笑いが起きる場面もあり、終了後には会場から大きな拍手が湧きました。

渡邊健先生(校長補佐 進学担当・入試担当)

プロフィール画像

これまで複数校の学校改革を行い、登壇した学校説明会は「先生の話を聞くと元気が出る!」と受験生に大好評。私立女子中学合同説明会「TOKYO・GIRLS・SCHOOL・FESTA」の企画・実施も手がける。

講座を行うときに大切にしていることを教えてください。

渡邊先生 皆さんの顔を見て話すことを大切にしています。内容は場所や時期によって変えていますが、来ていただく方が求めるものも違うので当日の反応も見ながら柔軟に話す内容も変えています。今日は小学6年生が多かったので「6年生のみんな、いい?」と話しかけたら、子どもたちがグッと前のめりになってメモを取り始めました。自分の身になって考えている子が来ているなと思ったので、それならとことん勉強の仕方を教えよう、と思いました。

私の講座では、一貫して「自分の行きたい学校に行こう」と呼びかけています。教えているのは文京学院に入るための勉強ではなく「学力を上げる」ための勉強の仕方です。ウチにぜひ来てくださいという講座ではないので、どなたでも参加していただけたら嬉しいなと思います。

成績UP講座では壇上ではなく、常に観覧席で講演していた渡邉先生。質問に答える参加者に自らマイクを向けていた
成績UP講座では壇上ではなく、常に観覧席で講演していた渡邉先生。質問に答える参加者に自らマイクを向けていた

渡邊先生に聞く「中学受験に向けた保護者のサポートと心構え」

小学校高学年の女の子と男の子で勉強の仕方に違いはありますか。

渡邊先生 女の子は男の子より精神的にも大人でコツコツ勉強できますが、自分の勉強の仕方が中途半端なことに気づかずに信じてやり続ける傾向があります。「こんなに一生懸命、真面目にやっているのに何で成績が伸びないんだろう」と悩むのは、女の子の方が多いです。でも、正しい勉強の仕方やノートの取り方を教えてあげると自分の間違いに気づき、きちんとその通りにできるようになるのも女の子の特徴だと思います。

受験する子どもへの保護者のサポートで一番大切なことは何ですか。

渡邊先生 美味しいものを作ってあげること。食べ物はとても大事です。もし仕事が忙しくてご飯を作る時間がなければ、何かしらコミュニケーションを取る時間をつくってあげてほしいですね。例えば美味しいお弁当を買ってあげるのでも良いと思います。

また、何でも手や口を出さないこと。机の上を勝手に片付けてあげたり、「〇〇やったの?」「〇〇はどうなってるの?」と問いつめたりはしないでほしいです。居間で勉強しているならその時間は一緒にいない方が良いですし、子どもが部屋から出てきたら「疲れた?大丈夫?」と声をかけてあげる。そうすると子どもも安心し会話も生まれる。次の会話を生み出すための仕掛けを大人がやってあげると良いと思います。

熱く語ってくれた渡邊先生
熱く語ってくれた渡邊先生

保護者ができる子どものモチベーションを上げる方法はありますか。

渡邊先生 まず保護者皆さまがモチベーションを上げることが大事です。そのためには塾の先生との面談だけではなく、学校説明会や外部の相談会などでいろいろな先生と話した方が良いと思います。そうして保護者が自分のモチベーションを上げる工夫をしないと、子どものモチベーションは上がりません。

そして、子どもを褒める機会を増やす。といっても何もしていないのに褒めることはできませんから、私は生徒に「褒められたいなら自分でやるべきことを考えて」と話します。すると女の子は褒めてもらうためにいろいろ自分で考えて行動に移します。

保護者に持っていてほしい受験への心構えを教えてください。

渡邊先生 今はできなくても「絶対できるようになる」と信じることです。私は「志望校は、今の自分の学力を考えずに憧れの学校を書きなさい」と言っています。それに対して保護者が「高望み過ぎない?」と言ってはいけません。たとえ模試で合格確率が10%だったとしても、10%なら可能性があります。保護者は心配になると思いますが、勉強は子どもがやること。学力を身につけるにはモチベーションややる気、集中力などいろいろな力が必要ですが、それは全部子ども自身がつくるものです。だから、自分が子どもに勉強を教えようなどと思わずに、子どもに任せてあげてほしいですね。

保護者としては「自分の一言でこの子は変わった」「自分が〇〇したから変わった」などの手応えを得たいと思うかもしれません。でもそうではなく、いろいろな面で子どもを見守り、たくさん子どもの笑顔が見られればそれで良いのではないでしょうか。保護者がいつもイライラしている環境で、子どもが伸びるわけがありません。お互いに笑顔でいられるように、美味しいものを食べに行く、映画を観に行くなど何でも良いので、一家で楽しいことをしてみるくらいの気持ちを持ってはいかがでしょうか。

編集後記

成績UP講座では、一生懸命メモを取ったりスマホでスライドを撮影したりしているお子さまがたくさんいました。先生の質問に元気よく手を挙げて答えていた子も。講座後に先生に話しかける親子も多く、丁寧に対応しながら最後に必ず「また来てね!」と優しく語る姿が印象的でした。興味がある方はぜひ説明会に参加してみてはどうでしょうか。

イベント情報

 

イベント名 実施日時 備考
成績UP講座・学校説明会
2025年8月30日(土)
・成績UP講座 9:30~
・学校説明会 10:00~
説明会後に、校舎見学、個別相談も実施
授業が見られる説明会・成績UP講座・給食体験 2025年9月6日(土)
・説明会 9:00~
・授業見学 9:50~     
・成績UP講座 10:50~
成績UP講座・学校説明会
(中学2年生発表)
2025年9月20日(土)
・成績UP講座 13:00~
・学校説明会 14:00~
説明会後に、校舎見学、個別相談も実施