
中学から将来を見据えたコース選択で力を蓄える
「中高一貫2-1-3システム」は、生徒たちが描く将来の夢を実現させる確かな学力と豊かな人間性を育むために策定した教育プログラムです。中高6年間を中学1・2年の2年間と中学3年の1年間、高校1~3年の3年間に区切ります。中学3年生は高校0(ゼロ)学年の位置づけとなり、高校の「特別進学コース」「総合進学コース」「総合進学コース スーパーグローバル(SG)クラス」の各プレコースとしてクラス選択をします。中学生のときから高校の各コースの授業を先取りして取り組めるので、高校進学後もスムーズに学習が続けられ、効果的に学べます。また、早い段階から進路について真剣に向き合うため、時間をかけてじっくりと考えられます。

プレコースでは体験型の学びにも取り組み、楽しく成長
広報部主任の藤原くみ子先生に、学校全体の変化や生徒たちの様子について振り返っていただきました。

「中高一貫2-1-3システム」の導入から3年を経て、学校全体にどのような変化があったか教えてください。
藤原先生
入学する生徒の約7割が国公立大学や難関私立大学への進学を希望するようになったため、中学から将来や進学を意識した取り組みを行っています。学習面では基礎学力の徹底はもちろん、大学入学共通テストを視野に入れて実施しています。生徒たちは学校生活を楽しみながら、模試の目標を立て、意欲的に学習を進めています。
また、中学生に向けて高校生が各コースの進路講演や相談を行うなど、生徒の縦のつながりが出てきました。
プレコースが始動して1年が経ちますが、手応えを感じている成果をご紹介ください。
藤原先生
プレコースごとに目標を設定しており、その成果が徐々に現れています。
特別進学(特進)プレコースは、国公立大学合格を目標としていますが、夏の勉強合宿を経て、仲間と一緒に受験に向けて戦う雰囲気が生まれました。その姿勢が普段の学習にも現れ、学力の推移をみても非常に高いレベルの結果が出ています。
総合進学(総進)プレコースは、起業体験プログラムを成功させることを大きな目標として取り組みました。社会貢献を目指し、経済や金融の仕組み、仲間との協働について一人ひとりが体験できたと思います。
総合進学プレコース スーパーグローバル(SG)クラスは、グローバルマインドの育成が目標ですが、2週間のニュージーランド海外研修を最後までやり遂げ、大きな成果を得ることができました。英語力も磨きがかかり、約半数が英検2級以上を取得しています。
各プレコースで学ぶ生徒たちのカリキュラムに取り組む姿勢や、成長度をお聞かせください。
藤原先生
特進プレコースの生徒たちは、高い意欲と前向きな姿勢で学習に取り組んでおり、実力試験の結果でも、年度当初と比べて学力水準が大きく向上しました。クループワークやペアワークでは、お互いに教え合ったり、意見交換をしたりして、切磋琢磨しながら積極的に学んでいます。
総進プレコースでは、起業体験プログラムを通じて仲間と一緒に楽しみながら、よりよいものを作り上げる喜びを感じていました。一つの事業目標に向けて協力することや、課題を発見し力を合わせて解決していくことの難しさも学んだようです。
SGクラスでは、さまざまなことに前向きに取り組む姿勢がとても素晴らしいです。英語のディベートはとてもレベルが高くて驚きます。中学1・2年次よりプレゼンテーションを実践してきたことで、自分で考え、疑問や問題点を発見し、解決する力が定着してきたように思います。相手を論理的に説得できるほど、英語を活用する力が身についていると感じました。
特進プレコースの勉強合宿
SGクラスのニュージーランド研修
中学で重要な基礎学力を徹底するための学習サポート
基礎学力の定着を図るために、どのようなサポートを行っていますか。
藤原先生 教科ごとの確認テストや反復練習など、日々の取り組みを大切にしています。また、講習や補習も行っており、放課後のスタディルームでは、チューターに質問をしながら学習できる環境も整えています。
プレコースのカリキュラムで、先生方が留意していることをお聞かせください。
藤原先生 どのコースでも生徒の基礎学力の定着を図ることに努めています。その中で、特進プレコースでは、国公立大学受験を目指した独自テキストを用いて思考力を鍛え、高いレベルの学習内容を習得するようにしています。SGクラスでは、英語の取り出し授業も設定して、英語をコミュニケーションツールとして使い、グローバルな視点の課題解決に取り組んでいます。

将来の進路は中学のプレコースから高校へ継続
各プレコースを選択する時期、決め方について教えてください。
藤原先生 中学2年次に事前希望調査や進路・学習面談を複数回にわたって実施し、1月に希望用紙を提出します。特進プレコースとSGクラスへの進級は、中学2年次の学業成績や模試の結果で、一定の基準設定を満たしている必要があります。生徒の中には、「他大学への進学を目指すから特進プレコース一択」という生徒もいれば、「総進プレコースの起業体験プログラムを魅力に感じる」という生徒もいます。
高校1年からの進路別コース分けについても教えてください。
藤原先生 プレコースで所属したコースに進学する生徒が多いですが、生徒たちの目標ややりたいことは日々、変化していきます。高校3年間の学校生活や進路、将来をしっかりと考えた結果、コース変更を希望する生徒もいます。コース変更時も、特別進学コースとSGクラスには一定の基準が設けられています。
「中高一貫2-1-3システム」により生徒の成長に期待することはなんでしょうか。
藤原先生 自分の強みや将来、やりたいことについて時間をかけて見つけてほしいです。やりたいことが変わっても良いし、悩んでも良いし、そのような経験が進路選択や成長につながります。また、学習面では、短期・中期的に目標を設定し、より具体性のある目標を持って、間延びせずに取り組むことで、学習習慣と基礎学力を身につけてほしいです。
受験生(保護者)に向けてメッセージをお願いします。
藤原先生 皆さんの将来は可能性で溢れています。体験型プログラムを楽しみながら、強みや興味関心を広げ、将来を自分の力で選択していけるように、一緒に頑張っていきましょう!

編集後記
「中高一貫2-1-3システム」は、6年間を通して将来の職業やそれを実現するために進むべき大学を目指すことができる魅力ある教育プログラムであり、目標に向かって仲間と切磋琢磨できる環境は素晴らしいと感じました。初めてプレコースで学んだ生徒のみなさんの満足度はとても高いそうです。また、ほかのコースに関しても「総進プレコースの起業体験プログラムをやってみたい」「特進プレコースの勉強に対する姿勢やSGクラスの英語コミュニケーション能力はさすが!」など、お互いの取り組みを尊重する声もあり、それもまた良い雰囲気になっているとのこと。先生方も優しく成長を見守ってくれる日大中高なら、生徒のみなさんの夢がきっと叶う学びができると強く思います。
イベント情報
最新情報は学校公式サイトにてご確認ください。