
東大・医進、特進クラスともに志望順位が高い受験生が増加
2025年度八王子学園中学入試は、例年に比べて出願数が多かったとのこと。東大・医進クラス、特進クラスの入試動向をそれぞれ表にまとめました。
東大・医進クラス入試
入試日 | 区分 | 受験生の動向 | |
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2月1日 | AM | 適性検査型 |
例年比は男子・女子ともに減。
都立中高一貫校の出願数激減の傾向から、本校でも出願数の大幅減を予想したが、本校第1志望の受験者が大幅に増加したため、全体としては微減に留まった。
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2月1日 | AM |
2・4科型
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例年比は女子増。
全体としては昨年とほぼ変わらずの微増。直前まで出願があり、受験生が慎重に学校選びをしているように感じられた。
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2月1日 | PM | 2科型 |
例年比は男子減・女子増。
周辺学校の入試制度変更などにより選択肢が多様化したため、全体としては受験者が減少した。
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2月2日 | AM | 適性検査型 |
例年比は男子・女子ともに増。
1日AMの入試で特進へのスライド合格をすでに有し、東大・医進での合格を目指す再受験者に加え、本入試回からの新規受験者も例年と比べて多く、全体として受験者は大幅増。
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2月2日 | PM | 2科型 |
例年比は男子・女子ともに増。
本入試回からの新規受験者が例年以上に多く、全体として受験者は大幅増。
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特進クラス入試
入試日 | 区分 | 受験生の動向 | |
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2月3日
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PM
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2科型
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例年比は男子・女子ともに増。
本校の志望順位が高い受験生が多く、全体として受験者が増加した。
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都立武蔵との併願が増加。併願先の多様化が一層進む
募集広報部副部長の波平慎太郎先生に2025年度の中学入試についてお話をうかがいました。
全体的にどのような動向や印象を受けましたか。
波平先生 本年度は例年よりも出願者数が増えました。嬉しく思う一方で、定員の問題から後半日程に進むにつれて、かなり厳しい入試となったのではないでしょうか。
出願者数・受験者数の増加について、先生のお考えをお聞かせください。
波平先生 複数回にわたって説明会に参加していただいた方が多く、本校の魅力が伝わったことで出願者数・受験者数の伸びにつながったと考えております。また、後半日程は欠席率が高くなる傾向がありますが、今年度は低く、受験生の想いをそうした姿勢からも感じることができました。

入試当日の受験生の様子やエピソードがあれば教えてください。
波平先生 試験2日目の朝は降雪の予報がありましたが、無事に会場まで到着できたことに安堵の表情を浮かべる親子が多かったのが印象に残っています。また、私は「受験生の応援団長」も兼務しており、試験当日は正門に立ち、受験生の緊張を少しでも和らげるように努めています。時には激励を求められ、今年も複数の親子に応援団長として言葉をかけさせていただきました。
受験生の併願校を教えてください。また都立併願の近年の傾向、今年見られた特徴はありますか。
波平先生 2科4科は大学付属校との併願が例年通り多いです。適性検査型では毎年、都立中高一貫校の出願状況によってかなり左右されます。今年は南多摩中等教育学校との併願が例年通り多かったようですが、立川国際中等教育学校との併願は減少しました。また、少し離れたエリアの都立中高一貫校との併願者も年々増加し、併願先の多様化が一層進んでいると感じます。特に武蔵高等学校附属中学校との併願が大幅に増加しました。
新小6年生に向けて、入試の合否を分ける対策についてアドバイスをお願いします。
波平先生
合否に大きく影響するのは、自分の力をいかに入試で発揮できるかです。そのためには普段から問題の見直しをきちんとする習慣を身につけることが大切です。倍率の高低に惑うことなく自分の力を信じて挑めば、「悔いの残らない意義のある受験」になると思います。
対策としては、過去問をしっかりと解くことです。例えば、東大・医進クラス入試回の算数には難しい問題もありますが、基礎的な問題も出題されています。合格する受験生はその問題を落としていません。合否の分かれ目はたった一問の点差がほとんどなので、基礎的な問題を見極める力を養うこともポイントです。
創立100周年に向けてさまざまな取り組みがスタート!注目のイベント情報は?
新制服にリニューアルした経緯やデザインなどの特徴を教えてください。
波平先生 2028年に創立100周年を迎えることを記念して、生徒の学習環境を整えるべく「学校生活の衣・食・住」をより一層充実させる取り組みで始まりました。これからの100年、気候や社会などのさまざまな変動が予想される中で、本校は「自由の学び舎」(本校校歌の一節)として、若者たちを育て続ける様子を制服で表現しています。具体的には、市鳥「オオルリ」の美しい瑠璃色をイメージした青を基調に知性や若さ、明るさや平和の意を込めました。また、生徒が学校生活を快適に過ごせるように、着心地がよく温度調節のしやすい素材を採用し、組み合わせや着る時期に合わせて柔軟な対応ができるデザインにしています。

食堂のリニューアルもあるようですが、どのように変わるのでしょうか。
波平先生 詳細は未定ですが、食事だけではなく勉強や英会話、イベントの開催など大いに利用できる場所に生まれ変わる予定です。
受験生におすすめの説明会やイベントをご紹介ください。
波平先生 年に7回開催している授業見学会&説明会です。全体的な学校説明の後は、授業および校舎見学ができますので、生徒の日常生活の様子や学校の雰囲気がよく分かる説明会となっています。また、7月中旬に開催するオープンキャンパスもおすすめです。教員が工夫を凝らした授業を実際に体験できるので、知的好奇心や探究心が大いに刺激されると思います。小学1年生が参加したこともあるほど、学年に関係なく参加できるのでぜひチェックしてみてください。


次年度の受験生にメッセージをお願いします。
波平先生 部活や行事で充実の日々を送りながら、目標の進路に向けて学力を身につけられる学習サポートが八王子学園にはあります。特に高校では多種多様なコースやクラスを編成。高校2年に向けて(一部クラスは高校1年から)改めて在籍クラスを選択する機会を設けているので、東京大学、芸術系大学、体育系大学も、一般選抜型、学校推薦型、総合型も、希望するあらゆる進路への柔軟な対応が可能です。多くの受験生や保護者の皆様が「こんな6年間であってほしい!」と思えるような学校生活を提供できると感じております。ぜひ、八王子学園で、自分の可能性を広げる充実の6年間を過ごしてください。
編集後記
学習環境をより充実させる取り組みの一つとして今年度4月から刷新される制服。「シャツやネクタイの色がきれい」「ハーフパンツや中綿コートが嬉しい」「ジャケットの着心地がよい」など生徒たちに高評価のようです。そんな新制服に身を包み、新1年生たちが笑顔で通学する姿がとても楽しみです。八王子学園には生徒を大切に思う先生方がたくさんいます。受験生の皆さんにはぜひ、学校説明会やオープンキャンパスに参加していただき、八王子学園の魅力を体験してほしいです。