先生たちのこだわりは「学力」×「人間力」を育む授業!

八王子学園八王子中学校・高等学校
経験豊富な教員によるきめ細やかなサポートが特長の八王子学園八王子中学校・高等学校(以下、八王子学園)。生徒からは「工夫を凝らした授業が楽しい」「分かりやすくて面白い」と好評です。では、先生方はどのように生徒の成長を支えているのでしょうか。今回は中学担当の先生方に集まっていただき、普段はなかなか知ることのできない授業への思いや先生同士の印象について語っていただきました。

授業をもっと面白く有意義に!先生たちの工夫とこだわり

今回お話をうかがったのは3名の先生方。学校の授業方針やご自身の授業に込める思いを語っていただきました。

八王子学園の先生方
保健体育担当の松本拓也先生(左)、国語担当の谷口明博教頭(中央)、社会担当の波平慎太郎先生(右)

谷口教頭、授業方針についてお聞かせください。

谷口教頭 八王子学園が目指しているのは、生徒が将来、社会で活躍できる力を育てることです。国立大や難関私立大への合格を最終目標にするのではなく、その先の社会で「何ができるのか」を意識できるように、指導しています。探究ゼミや部活動など教科以外の活動も含め、生徒一人ひとりが卒業後を見据えて成長できるよう、教員が一丸となって支援しています。

谷口教頭
「本校の教育は大学受験の変化に対応できており、時代にマッチしていると思います」と谷口教頭

ご自身の授業で大切にされていることは何ですか。

谷口教頭 国語では、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能をバランス良く取り入れることを意識しています。1コマ50分の中で生徒が集中できるよう、授業内容を細かく区切り、それぞれの目的や理由をしっかり説明します。そうすることで、生徒は「なぜ学ぶのか」「何が身につくのか」を理解できます。これは東大・医進クラスも特進クラスも変わりません。

波平先生 どの生徒も安心して発言できる雰囲気作りと、授業のメリハリを大切にしていますね。例えば中学1年の授業では、生徒にロイロノートで自分の意見を書き出してもらい、発言のハードルを下げる工夫をしています。すでに考えを整理できているため、生徒は積極的に発言してくれます。また、私自身が授業を楽しむことも大切です。以前「先生はいつも楽しそうだから、授業が面白い」と言われたことがあり、教員の姿勢や気持ちが授業全体の雰囲気に大きく影響するのだと実感しました。

松本先生 運動が得意・不得意にかかわらず、誰もが楽しく取り組めるよう「運動が苦手でも大丈夫」という雰囲気づくりを心がけています。できないことを否定するのではなく、できたことを認めて褒めることで、生徒が「次も頑張ろう」と思えるようにしています。また、安全面にも配慮し、怪我をしないように常に声をかけています。

授業で取り入れている試みを教えてください。

谷口教頭 国語と社会の定期考査では、同じ時代をテーマにした問題をそれぞれ出題しました。社会では日露戦争についての知識を問う一方、国語ではその時代に関連する詩を扱ったところ、生徒は自分なりの解釈をしやすくなり、単純な暗記にとどまらず理解が深まった様子でした。今後も教科横断的な問題を通して、多様な文章に触れる機会を作っていきたいと考えています。

波平先生 授業ではグループに分かれて定期考査の予想問題を作り、クラス全体で発表してもらいました。単に教科書の内容を覚えるだけではなく「相手が何を求めているのか」を考える力を身につけてほしいという思いからです。自分で問題を作ることで、生徒は出題者の視点を持つようになり、学びへの理解も一段と深まります。

探究ゼミ_02
生徒も先生も高いモチベーションを持って取り組む探究ゼミは9月にテーマを発表。生徒は20弱あるゼミの中から選び、年度末の発表会に向けて取り組みます(写真は松本先生のテーマ発表)
探究ゼミ_01
後期探究ゼミ発表会。2023年度の谷口先生のゼミでは地元八王子を盛り上げる学食メニューを開発し、ほうとう風うどんや油淋鶏ラーメンなどのメニューが実際に提供されました

プロフェッショナルな先生が集う八王子学園

八王子学園には中高合わせて専任の先生が70名、非常勤を含めると約140名の先生が在籍しています。そこで今回、先生方の印象や日ごろの先生同士の連携についてお話を聞きました。

先生同士、お互いにどのような印象をお持ちですか。

波平先生 高い専門性を持つ先生が多く、話がとても面白いです。教科間のコミュニケーションも円滑で、職員室はいつも活気があります。また、学校行事や教育方針についても先生方が一丸となって取り組んでおり、お互いに協力しあえる関係が築かれています。

松本先生 とても気さくでユーモアがあり、それぞれに個性を持った先生が多いですね。生徒たちがいろいろな先生に気軽に話しかけている様子をよく見かけるので、生徒にとっても安心して何でも相談できる存在になっているのだと思います。

教員同士では、どのようなところで連携を図っていますか。

谷口教頭 週に1回、学年会議と学年主任を集めた会議をそれぞれ設けています。定期的にクラスや生徒の状況を共有することで、情報の抜けや漏れがないよう、意識的に仕組みを整えています。

松本先生 生徒に関心を持っている先生がほとんどなので、普段の会話の中でも自然と生徒の話題になります。担当する学年に関係なく、部活動も含めて情報共有が活発に行われているのが特長だと思います。

取材中風景
取材中、自然なやりとりが見られ、関係性の良さが伝わってきました

生徒たちには、八王子学園でどのように成長してほしいとお考えですか。

谷口教頭 私は生徒に「さまざまな選択肢を自分で選べるようになってほしい」とよく伝えています。何となくではなく「選んだ理由」と「選ばなかった理由」を自分でしっかり考えられる大人に成長してほしいです。

波平先生 昨今はさまざまな情報に溢れています。だからこそ、情報を正しく判断するために、ときには批判的な視点を持ち、立ち止まって考える力を養うことが大切です。また、本校のスクールミッションである「人格を尊重しよう 平和を心につちかおう」のように、お互いの違いを認め、個人の価値観を尊重できる心を育んでほしいと思います。

松本先生 特に中学生には、基本的な生活習慣や挨拶をきちんと身につけてほしいです。そして、何事も答えを急がずに自分で考える力を養うことも大切です。その積み重ねが、やがて進路を選ぶ力にもつながっていくと思うので、失敗を恐れずにその過程を大切に過ごしてほしいですね。

受験生に贈る先生からのエール

最後に受験生の皆さんへ、先生から応援メッセージをお届けします。

谷口教頭 ぜひ、さまざまな学校を調べたうえで、「なぜ本校を選んだのか」という理由をしっかりと持って入学してほしいと思います。「探究に興味がある」「制服が気に入った」など、何でも構いません。自分の考えや感じたことを大切にしてください。本校は「八王子学園を選んで良かった」と思ってもらえる環境を用意しています。最終的に本校を選んで入学していただけることが私たちにとって一番の喜びです。

波平先生 受験はまさに体力勝負です。早寝早起きをして、しっかりご飯を食べる! 健康を一番に、勉強に励んでください。そしてぜひ、学校説明会に来てください。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

松本先生 文化祭や学校説明会などのイベントに参加して、本校の雰囲気や生徒の姿を実際に見てもらいたいと思います。6年間過ごす場所ですから、リアルな学校の雰囲気を感じてもらうことが大切です。きっと八王子学園の魅力を実感できるはずです。

編集後記

波平先生からは「多くの先生が担当クラスだけでなく、学年全体を見ています」とのお話しがありました。また、八王子学園では中学の先生が高校の授業を担当することもあれば、その逆もあるそうです。こうした柔軟な対応が可能なのは先生方のチームワークが良好だからこそだと感じました。手厚いサポートと多彩な学びに支えられながら、生徒たちは将来の目標に向かって、明るく楽しく充実した学校生活を送っていることが伝わってきました。

イベント名 日時 備考
中学校授業見学会&説明会 2025年11月15日(土)、12月6日(土) 10:00~11:45 小学生を対象に、実際の授業を見学して八王子中学校が進める学校改革を体験してもらう。また、本校の概要ならびに入試要項についても説明。【小学校5年生以下も大歓迎】
生徒による学校説明会 2025年11月15日(土)14:00~15:00 在校生が生徒の目線から見て感じた八王子学園を紹介。本説明会は企画・検討から当日の運営まで、全ての活動を生徒主体で実施。
「探究ゼミ」見学&説明会 2025年11月19日(水) 10:00~11:45 「探究ゼミ」の見学や八王子学園が進める学校改革を体験してもらう。また、本校の概要ならびに入試要項についても説明。