
同世代の難民がいる現状を伝えるプロジェクトを世界に発信
DFCの存在を知った時期ときっかけを教えてください。
M.K.さん 2024年6月に学年主任の先生からDFCというプロジェクトデザイン学習の説明があり、そこで初めて存在を知りました。2024年度に開催される日本大会や世界大会へ家政学院が参加する機会をいただけたという話もうかがい、わくわくした気持ちで聞いていました。
Y.A.さん 私も同じ時期に知り、そのときに参加者募集の話もありました。

「DFC Japan フェス 2024」に参加しようと思ったはなぜですか。
M.K.さん
これまで難民支援のプロジェクトにずっと取り組んできました。多くの方の前で発表することによって、私たちと同世代の難民がいること、その難民の現状を知ってもらえる機会になると思ったからです。
難民支援をテーマにした理由は、2024年2月に高校生の先輩と参加したユネスコスクール全国大会で、ユニクロの「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」のパンフレットをいただいたことがきっかけです。子ども服の寄付によって難民のサポートができることを知り、難民支援に興味を持ちました。
Y.A.さん
学校で有志が行っているプロジェクトがあり、そこで難民について興味を持ったことからDFCの日本大会や世界大会で発表を行いたいと考えました。
世界大会に自分が選ばれると思っていなかったので、決まったときはとても嬉しかったです。大会に向けて全力を尽くそうと思いました。

発表の概要を教えてください。
M.K.さん 最近はロシアによるウクライナへの軍事侵攻やイスラエル・パレスチナ紛争などをニュースで目にすることが多いと思いますが、同時に難民支援にも注目が集まっています。「難民を助けたい」は、自分たちと同年代の難民の現状を知り、その子どもたちのために服を回収することで、遠い国の出来事ではなく“自分事”として世界の問題をとらえ、考えていくことを目的にしています。
Y.A.さん 難民の現状を伝えるために、近隣の学校を訪問してワークショップやSNSによる発信も行いました。そうした取り組みをまとめたスライドも作っています。
M.K.さん 同じ年代の仲間同士でワークショップを進めていくので、プロジェクトを難しく考えすぎず、より身近に感じてもらうことができ、仲間が増えました。
ドバイでの世界大会への挑戦を通じて得た成長とは?
二人にとって世界への挑戦はかけがえのない経験となったようです。世界大会での発表についてうかがいました。


世界大会に向けてどのような準備を進めましたか。
M.K.さん 短く簡潔に、英語で内容を伝えるための資料作りをしました。それが一番苦労した点ですが、自分で下書きしたものを両親やDFC事務局の方に相談し、どうしたら伝わるかを一緒に考えてもらいました。
Y.A.さん 大会ではもちろん英語での発表になります。そのため英会話や質疑応答の練習に力を入れました。
M.K.さん 大会期間中はプレゼンテーションだけでなく、パフォーマンスとして日本の文化を伝える時間が設けられていたので、けん玉の練習をしました。海外の人たちに楽しんでもらえるか不安でしたが、たくさんの人たちとけん玉を通じて交流することができました。
世界大会で自分たちのプロジェクトを発表した感想を教えてください。
M.K.さん さまざまな国の同世代の皆さんが興味津々に聞いてくれて、終わったあとに大きな拍手をしてくれたときがうれしかったです。無事に終わって安心した気持ちもありました。
Y.A.さん 世界大会の出場が決まってからM.K.さんと何度も意見を交換し合い、発表のことだけではなく、お互いを理解し合おうと努力したおかげで、とても良い発表ができたと思いました。プロジェクトの発表としては、難民の現状とその支援方法を知らせることに重点を置きました。
ドバイで同世代の人たちと接してどのような刺激を受けましたか。
M.K.さん 各国の皆さんが取り組んできたことを真剣に伝えようとする熱意や、それぞれ独自の発表スタイルがあって、とても興味深かったですし、勉強になりました。
Y.A.さん 私たち以上に具体的に行動を起こしたりプロジェクトに取り組んだりしていたので、同年代とは思えないぐらい深く考えていると感じました。


世界大会に参加したことで、どのような成長があったと思いますか。
M.K.さん 継続的に英語の勉強をしていましたが、世界大会では、さまざまな場面でたくさんの方と英語で交流を深められて、改めて自分のやってきたことに自信が持てました。英語でプレゼンテーションしたのは初めてだったので緊張しましたが、そうした経験を通じて成長できたと思います。
Y.A.さん 参加する前よりも積極的に物事に対して取り組もうと思えるようになった点が大きな成長だと実感しています。
世界を経験した中学3年生が感じる家政学院の学びの特色
世界大会の出場後さらなる成長に向けて、二人はより具体的な行動目標を立てているそうです。
今回の経験をこの後、どのように生かしていきたいですか。
M.K.さん 2024年度の世界大会はゲストとして参加しましたが、2025年度は東京で世界大会があるため、ホスト側として参加したいと思い、DFCに参加する各国生徒で構成される生徒会事務局に立候補して、日本代表に選出されました。ホストとなると発表だけでなくさまざまな準備や当日の進行などに携わらなければなりませんが、そうした経験を通じてさらに成長し、海外の人と接する仕事につなげていければ良いなと思います。
Y.A.さん ドバイでさまざまな国の人たちと接して、英語だけでなくより多くの言語に触れたいと思いました。積極的に勉強していきたいです。

家政学院はDFCのプロジェクトデザイン学習のような外部での学びにも意欲的ですね。
M.K.さん 科目の授業だけでなく、地域社会など学校外の人たちとの触れ合いを通じて学ぶ機会の多い学校です。そうした伝統やノウハウがあり、「やってみたい!」「挑戦してみたい!」を応援し、自主性を重んじてくれる学校だと思います。
Y.A.さん 家政学院の学びの特色は、先生方がたくさんのSDGsプロジェクトを企画してくれている点です。そうした幅広い学びを通して、現在起こっている問題を自分事として考える姿勢が身につくと思います。
編集後記
中学生のうちに世界に飛び立てるのは貴重な経験にほかなりません。体験を重視した学びを重視し、広い視野でSDGsを探究テーマとした課題解決型のプロジェクト学習を大切にしている家政学院だからこそ、手に入れられる成長があるのだと感じました。
イベント紹介
イベント名 | 日時 |
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中学校 第1回学校説明会~選べる体験授業1~ | 2025年4月29日(火・祝) 10:00~ |
中学校 第2回学校説明会~選べる体験授業2~ | 2025年6月1日(日) 10:00~ |
高校 第1回学校説明会 | 2025年6月22日(日) 10:00~ |
※中学校の学校説明会は7月20日(日)や8月30日(土)にも予定されています。