
英語教育を活かした理数系育成を目指す「グローバルサイエンスコース」
昨今の日本では、国を挙げて理数系人材の育成を推進する動きが活性化しています。中等教育においても、求められる教育内容が大きく変化し、未来の科学技術を担う人材を育てることが国際的な競争力に繋がるという考えのもと、理数系への注目が高まっている状況です。
そのような状況下で、目白研心では2024年には男子の人数が女子を上回り、高校入試で理数系を志望する受験生が1.5倍に増加。英語教育を充実させてきた目白研心が、海外での活躍を視野に入れた“英語に強い理数系”のグローバル人材の育成を目指して高校に新設されたのが「グローバルサイエンスコース」です。

グローバルサイエンスコースを新設した経緯を教えてください。
斎藤教頭先生
もともと女子校だったこともあり、2009年度の共学化以降しばらくは女子の比率が多かったのですが、2022年頃に男子の人数が増えてきた実感がありました。理数系への人気や志望者が増えてきたことを踏まえて、2023年度の後半頃から本校の英語教育を活かした理数系コースの設置を検討し始めました。
グローバルサイエンスコースは高校からのコースですので、中学3年次にコースを体験できる「アドバンストコース」を新たにつくりました。
コースを設計するにあたって最もこだわったのはどんなところですか?
斎藤教頭先生 理数系科目を充実させながら、いかに英語の授業時間数を確保するか、という点にこだわりました。コース内容についても、どのような特徴を持たせるかということを時間をかけて検討し、データサイエンスを活かした探究活動を実施することに決定しました。テーマは都市計画(街づくり)です。地域のブランディングや文化・施設の利活用、コミュニティづくりやインフラ問題などさまざまな課題がある中で、生徒が身近なテーマとして選びやすいと考えたためです。
~~グローバルサイエンスコースの主な特徴~~
- 都市計画(街づくり)をテーマにデータサイエンスを活かした探究活動
個々に設定した課題でフィールドワークを行い、並行して数学や理科、情報の授業を通じてデータサイエンス(数学・統計学・情報学)を学ぶ。
- 全員が5泊6日の海外研修旅行に参加するサイエンスリサーチプログラム
理数系学問研究を進めるマレーシア工科大学(UTM)とシンガポール国立大学(NUS)に訪問し、最先端研究を体験しながら現地でフィールドワークを行う。
- 英語の学習時間を減らすことなく理数系科目の学習ができる
英語授業は週7時間で、うち2時間はネイティブ教員による少人数授業。英語コミュニケーション・論理表現・Speaking・Writingをバランスよく学べる。


なぜ研修先をマレーシアとシンガポールに設定したのでしょうか?
斎藤教頭先生 サイエンスリサーチプログラムは、高校で実施する探究学習と「街づくり(都市計画)」をいかにすり合わせるかを考えて設計しました。シンガポールは、都市計画を先進的に実践している国ですし、隣国であるマレーシアにも訪問することで見識が深められるとともに両国を比較して考えることができると思いました。
高校でデータサイエンスと理数探究活動を行う重要性を教えてください。
斎藤教頭先生 テクノロジーが発展して個人がデータを活用できることが当たり前の世界になりました。データサイエンスと理数探究は、その能力が前提として求められる時代に必要な勉強です。また、自ら課題を設定して調べ、自分なりの意見を持つことが大事だと思っています。
英語教育も非常に充実していますが、どのような特徴がありますか?
斎藤教頭先生 「ACEプログラム」という独自の学習プログラムでは、ネイティブ教員がオールイングリッシュで少人数の授業を行っています。そのほかにも英語スピーチコンテストやイングリッシュキャンプ、カナダ修学旅行などさまざまな英語行事を通じて英語力の向上に努めています。高校では海外提携校との交流行事や留学制度もあります。
算数・理科が得意な受験生にチャンスが広がる「理数プレミア入試」
2026年度より新たに中学入試に導入される「理数プレミア入試」は、算数と理科の2科入試。得意な1科目を出願時に選び、点数が2倍換算されます。理数系が好きな受験生が入学しやすくすることで、高校のグローバルサイエンスコースに進む生徒が増えることが期待されています。
理数プレミア入試はどのような受験生に向いていますか?
斎藤教頭先生 算数や理科の得意な受験生がその力を十分に活かせる入試方法をつくりたい、と考えて設置しました。算数や理科が得意で、国語や社会に苦手意識のある受験生にぜひ受験してほしいと思っています。
高校のコースはどのようなステップで選ぶのでしょうか。
斎藤教頭先生 中学1年生・2年生はコース分けをせずに総合的に学びますが、中学3年次に「アドバンストコース」と「総合コース」に分かれます。アドバンストコースは、高校のグローバルサイエンスコースやスーパーイングリッシュコース、特進コースへの進学を視野にいれた上位コースで、各コースを体験できるような活動を取り入れていきます。グローバルサイエンスコースに興味があれば、中学3年次にアドバンストコースに進むことで実際にイメージしやすくなると思います。
これからの社会に求められる、グローバルな視野を持った理数系人材に
グローバルサイエンスコースで学ぶ生徒に期待していることはありますか?
斎藤教頭先生 プログラムでは最先端研究に触れるだけではなく、さまざまな人と出会うことでグローバルな視点を身につけることができると思いますので、グローバルな視野を持った理数系人材になってくれることを期待しています。進学先としては私立大学の理系学部向きのカリキュラムです。将来的には、英語力やグローバルな視野を活かした仕事に就いてほしいと思っています。
受験生へのメッセージをお願いします。
斎藤教頭先生 理数系や英語、留学などに興味があれば、ぜひ本校に興味を持ってほしいです。目白研心には、得意科目を活かせるようなさまざまな入試方法やコース設定があります。サッカーや野球、チアリーディング、ラクロス、弓道などのクラブ活動も活発ですし、場所は新宿区内ですが高台の閑静な住宅街の中にあって校内には緑も多いです。最適な学習環境だと思いますので、ぜひ一度本校の説明会に参加していただきたいと思います。

編集後記
目白研心が今まで培ってきた英語教育の基盤を活かし、新たに設置されたグローバルサイエンスコース。高校からのコースですが、中学3年次に学習イメージを描けるアドバンストコースも設置されました。さらに理数プレミア入試が新設されたことで、理数系が得意な受験生が好きな勉強を活かして入学し、その学びを深める6年間を過ごせる環境があります。将来に向けて好きな分野で選択肢を広げられる魅力的な教育環境だと感じました。
イベント紹介
| イベント名 | 実施日時 | 備考 |
|---|---|---|
| 放課後見学会 | 2025年11月13日(木) 16:00~ | 申込受付中です(小1~小6対象) |
| 入試体験会 | 2025年12月13日(土) 13:30~ ※ | ※2025年11月13日(木)に申込みフォームを公開予定です(小学6年生のみ対象) |
| 目白研心中学校説明会2025 | 2025年10月4日(土) 14:00~ 2025年11月1日(土) 14:00~ 2026年1月10日(土) 10:30~ ※ |
2025年10月4日・2025年11月1日は申込受付中です(小1〜小6対象) ※2025年11月13日(木)に申込みフォームを公開予定です(小学6年生のみ対象) |

