桜丘の学力を伸ばす秘訣と大学進学実績

桜丘中学・高等学校
生徒一人ひとりが持つ力を最大限に引き出し、高い「学力伸長度」を強みとする桜丘中学・高等学校(以下、桜丘)。近年、国公立大学や難関私立大学への合格実績を大きく伸ばしています。その背景には、どのような取り組みがあるのでしょうか。指導方針や直近の進学実績、さらに難関大学を目指す中学3年生の現在をお届けします。

学力の伸長度が強み!6年間の学びの設計図

桜丘での6年間の学びについて、探究科教科長の中野優先生にうかがいました。

中野優先生

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担当教科:探究・体育・情報

指導方針について教えてください。

中野先生 学力向上のために最も必要なことは、地道な努力です。大学やその先のキャリアに興味関心が向くような取り組みによって、中高で学ぶことの価値を考えるきっかけを提供しています。
例えば、大学生や留学生、多様な働き方をしている方々との交流を通して、将来やりたいことや今から力を入れるべきことに気づいてもらう。内発的動機づけが、学習時間の増加や学力向上につながると感じています。
中学の段階では視野を広く、興味のあることにひたすら挑戦し、文系理系どちらの可能性も考えながら自由に学ぶことが、本校の指導方針です。高校ではロードマップを作成し、中学で見つけた夢や目標の達成に向けて動き出します。

ロードマップの内容を教えてください。

中野先生 入試に向けて志望校から逆算し、教科ごとの学習時間や短期目標などを細かく設計した、合格ロードマップです。各生徒にあわせたロードマップをもとに、面談を重ねながら指導にあたります。将来をイメージしながら勉強に向き合える環境が、合格率の向上につながっていると思います。

中学での“中だるみ”は、どのように対策していますか。

中野先生 1年を通して全ての生徒が輝けるように、月に1回さまざまな種類の行事を開催しています。英文の暗唱大会や小テストの大会など、小さなこともイベント化することで、学校生活を楽しみながらモチベーションを保つ狙いです。
また、毎日生徒に「家庭学習帳」を提出してもらい、担任がフィードバックしています。学習の習慣化が目的で、学習内容は自由です。家庭学習帳は生徒の小さな変化に気づきやすく、コミュニケーションのきっかけにもなります。

先生と生徒
桜丘はICT教育にも力を入れています

キャリアプレゼンを実施しているとうかがいました。

中野先生 中学3年生の夏に、保護者と担任がいる三者面談の場で、生徒がキャリアプレゼンを行います。やりたいことや志望校合格を実現するために、高校のコース選択を含め、これから力を入れることについて発表します。
高校受験がない中高一貫校だからこそ、中学3年生の段階で、自ら進路を決めた感覚を持つことが大切です。高校進学後のモチベーション維持にもつながると思います。

生徒にどのような力を身に付けてほしいですか。

中野先生 何事に対しても疑問を持つ力と、自分自身の可能性を信じる力を身に付けてほしいです。生徒には、人に聞くことを恐れない環境と、手間や時間をかけて物事を体験する機会を提供していきます。

生徒が語るリアルな成長の軌跡

中学3年生のA.U.さんとY.I.さんに、自身の成長やキャリアプレゼンについてうかがいます。

A.U.さん

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文芸部・3年連続で学級委員長

Y.I.さん

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バスケットボール部・学級委員

勉強に対する意識の変化や、学力の向上を感じますか。

A.U.さん 授業の内容が自分の好きなことにつながることが増えて、勉強が楽しくなりました。日々の授業で、先生が内容を丁寧に掘り下げてくれるおかげです。
もともと神話が好きなので、そこにつながる歴史の授業が特に面白く感じます。歴史について友人に質問された際に、すぐに答えられたことで、学力の向上を実感しました。

Y.I.さん 数学の授業で、新しい問題や難しい問題に挑戦させてもらえることが面白く、得意な数学がより楽しくなりました。英語には苦手意識がありますが、英語に力を入れている桜丘の授業を受けるなかで、成長を感じています。
先生には自分に合う勉強法も教えてもらい、実際にテストの点数が上がったことで、勉強への意欲や学力の向上を感じました。

印象に残っている活動はありますか。

A.U.さん プレゼンの時間が印象に残っています。「おすすめの勉強法」などのテーマに沿って、自分の考えやその理由を1人ずつ発表する内容です。
プレゼンを作成するにあたって、自分の内側を探究することで、新たな気づきが生まれます。プレゼン後は反省点が出てきたり、クラスメイトの発表からアイデアをもらえたりと、充実した時間でした。質問に対して、自分の考えを具体的かつ即座に答えられる力が付いたと感じます。

プレゼンの様子
プレゼンの様子

Y.I.さん 「Ai GROW」というツールを使用し、自分やクラスメイトを評価する探究の時間が印象に残っています。ツール内の質問に答えると、長所や短所、気質などが可視化されます。
他者からの評価を含めた結果が出るため、自分の知らない側面を知ることができ、自分や他人を客観視する力が付いたと思います。主観や感情が入らないような評価を意識することは難しく感じましたが、楽しい授業でした。

キャリアプレゼンの準備で、将来の目標は見つかりましたか。

A.U.さん キャリアプレゼンを考える過程で、早稲田大学の文学部に進学し、将来は企画職に就きたいという気持ちが固まりつつあります。早稲田大学は留学生が多いため、英語を話す機会や異文化交流が増えると思い、魅力を感じました。実現できるのかと不安になる気持ちもありますが、納得できるまで考えて自力で答えを出したいです。

Y.I.さん 自分と向き合って考え抜き、自分らしいプレゼンに仕上げたいと思っています。将来の夢は、医療の現場で多くの人の命を救うことです。志望校のレベルや高校での学びについては模索しているところですが、キャリアプレゼンの準備を進めるなかで、東京大学医学部を目指したいという気持ちが強くなってきています。

校内を歩く生徒
得意なことを見つける経験が、生徒の自信を育みます

進学実績と桜丘の強み

直近の大学進学実績を教えてください。

中野先生 国公立大学の合格が87名と非常に多く、なかでも近年は理系学部への進学が目立ちます。昨年の法政大学の合格数は、全国で5位という結果でした。また、海外の大学に進学する生徒も増えています。

大学進学における桜丘の強みは何だと思いますか。

中野先生 分析力です。生徒の学力と志望校から、最適な受験指導を行う体制が整っています。推薦入試の合格率は約80%です。
高校3年生の担当ではない教員も受験指導に入ることで、学校全体の受験に対する対応力や柔軟性が向上し、合格実績の向上にもつながっていると感じます。
また、英語力が必須になる国公立やGMARCHへの進学と、本校が以前から力を入れている英語教育の相性が良い点も、強みの一つです。

桜丘はどのような生徒に合っていると思いますか。

中野先生 さまざまな挑戦や体験に対する意欲がある生徒にとって、本校は良い環境だと思います。失敗も経験として受け取れる生徒に集まってもらえると嬉しいです。

桜丘の生徒たち
「生徒が主役」の校風が、いきいきとした学校生活の基盤です

編集後記

「成功や失敗は気にせずに、とにかくチャレンジしてほしい」と語る中野先生の想いは、桜丘の指導方針と重なります。多様な体験活動や行事、興味関心を深掘りする探究学習の成果は、大学進学実績として表れており、今後もさらなる学力伸長が期待できます。

イベント情報

※すべての説明会は予約が必要です。

中学受験生向けイベント 日時
第4回学校説明会 2025年8月2日(土)14:30〜16:00
ナイト中学説明会 2025年8月2日(土)17:00~18:30
第5回学校説明会 2025年9月14日(日)10:00〜11:30
高校受験生向けイベント 日時
第4回学校説明会 2025年8月3日(日)10:00〜11:30・14:30〜16:00
第5回学校説明会 2025年8月30日(土)10:00〜11:30
第6回学校説明会 2025年9月13日(土)14:30〜16:00