未来を創る力を育む!瀧野川女子のICT×創造性教育

瀧野川女子学園中学高等学校
瀧野川女子学園中学高等学校(以下、瀧野川女子)では、現代社会で活躍できる女性を育てるため、「創造性教育」を6年間の必修科目として実践しています。デザイン思考をはじめとする実社会に通じる力をさらに高めるべく、来年度からは「情報I・II」「CODE for Fun!」を高校課程で必修化。自らのアイデアを形にする力を育み、ICT教育をより一層充実させていきます。

ICTで広がる可能性!生徒が語る学びと成長

瀧野川女子のICT教育について、高校1年生のM.S.さんにお話をうかがいました。

高校1年生のM.S.さん
高校1年生のM.S.さん

ICT教育の魅力について教えてください。

M.S.さん 一番の魅力は、利便性と効率の良さです。入学時に配られるiPad ProとApple pencilがあれば、学校や自宅だけでなくどこでも勉強ができます。教科書も必要な部分だけ写真に撮ればいいので、持ち運びが格段に楽になりました。紙のノートに書くよりも、フリー画像やグラフを簡単に貼り付けて、自分なりに分かりやすくまとめることができるのも大きなメリットだと感じています。
授業でもICTの活用は欠かせません。例えば、授業で使うアプリには共有機能があるので、先生や他の生徒に自分の意見を伝えやすいです。先生が授業で使ったスライドを共有してくださるので、板書を書き写す手間も省けます。今後の予定や重要事項もスムーズに共有されますし、学校から離れた場所からでも課題を提出できるなど、本当に便利です。グループワークなどの共同作業も、ICTを活用することで、より円滑に進められていると実感しています。

中学3年間のICT教育を通じて、どのような成長を感じましたか。

M.S.さん プレゼン資料を作成して、相手に分かりやすく伝える力がついたと感じています。小学生の頃は、情報を整理するのが苦手で、人前で発表するのがあまり好きではありませんでした。でも、中学最初の理科の授業でプレゼン課題が出たときに、先生が資料の作り方を丁寧に教えてくださったんです。そのおかげで、伝えたい内容をまとめるコツを掴み、発表にも自信が持てるようになりました。

ICTを活用した授業風景
iPad Proを活用して学びが深まります

「中学課程修了研究」での挑戦と未来へつながる学び

中学最後の「中学課程修了研究」は、中学3年間の学びの集大成として行われます。生徒一人ひとりが、指導教員と共に1年かけて研究してきたオリジナルのテーマを、7分間のプレゼンにまとめ全校生徒に向けて発表します。

中学課程修了研究では、どのようなテーマに挑戦されたのですか。

M.S.さん 「英語と日本語の発音の違い」というテーマで発表しました。私自身、英語を話したいという気持ちは強いものの、発音に苦手意識がありました。だからこそ、同じように悩んでいる人に、上手に発音して英語を話せる楽しさや嬉しさを知ってほしかったんです。

中学3年間のICTでの学びが、発表にどう活かされましたか。

M.S.さん 日々の授業で鍛えてきたプレゼン力を発揮できたと感じます。準備を重ねたことで、自分の伝えたいことを相手に明確に伝えられましたし、当日はどんな質問にも落ち着いて説明できました。友達から「とても見やすくて分かりやすかった」と言ってもらえたときは、本当に嬉しかったです。

黒板の無い授業風景
先端ICTによる「黒板の無い教室」を実現

発表会での経験を経て、ご自身の中に生まれた変化はありますか。

M.S.さん 「怖いからやめておこう」という考えが、「まずは挑戦してみよう」という前向きな気持ちに変わりました。実は発表会で、見ている方々への問いかけや、会場を巻き込んだ参加型の発表に挑戦したんです。本番前は反応してくれるか不安でしたが、結果的に多くの方が応えてくれて、とても勇気をもらいました。この「挑戦してみたい」という向上心を、これからも大切にしていきたいと思います。

M.S.さんにとって、瀧野川女子の「創造性教育」とはどのようなものですか。

M.S.さん 物事を多角的に見たり、新しいアイデアを生み出したりする力を養える、まさに「一生の財産」になる学びだと思います。創造性教育で得られる多くの気づきや経験は、大学進学はもちろん、将来社会に出たときにも必ず役立つと実感しています。

ハワイチェリティーバザー
高校2年生時の創造性教育「事業化実習」で行ったハワイ大学チャリティーバザー

「情報I・II」「CODE for Fun!」必修化!未来を創造する力を育む

来年度より高校課程では「情報I・II」、アイデアを形にする実践的なプログラム「CODE for Fun!」を必修化します。この改革に込められた想いを、副校長の山口龍介先生にうかがいました。

副校長の山口龍介先生
副校長の山口龍介先生

必修化する理由を教えてください。

山口先生 生成AIの登場によって、プログラミングは理系だけのものではなく、多くの人にとって身近で取り組みやすい「道具」になりました。現代では、まだ世の中に存在しない新しい価値やビジネスを生み出す力が、あらゆる業界で求められています。プログラミングができれば、自分のアイデアを素早く形にできるため、成功のチャンスが広がります。
本校では2015年から創造性教育を6年間の必修科目として導入し、起業家精神やデザイン思考など、実社会に通じる力を育んできました。そこに「情報I・II」「CODE for Fun!」を高校から必修化することで、ICTの力を活かし、自ら新しい価値を創り出せる人材の育成を目指しています。中高生という思考の柔軟な時期に、日常的にプログラミングに触れることで、文理を問わずICTを駆使して、新しいビジネスを創り出す日本女性を育てていきたいと考えています。

今年度のICT教育の取り組みについて教えてください。

山口先生 「黒板の無い教室」とクラウドを中心とした第7世代の教育ICTに、生成AIを道具とするアウトプット思考の授業を、春から全校で行っています。各教科の授業において、実社会に向けた提案を行うなど、これまで以上にアウトプットを重視した内容へと進化させ、生徒たちが実社会で役立つ考え方を楽しみながら鍛えられるように工夫しています。各教科の先生方と一緒に生成AIを使うことで、便利だけれどまだ不完全なAIを「正しく使う力」を日々学んでいるところです。

女子校でICTを学ぶことには、どのような良さがあるとお考えですか。

山口先生 テクノロジーやプログラミングは「理系の男子が得意なもの」というイメージを持たれがちですが、それはもう過去の話です。今では非常に分かりやすく、誰でも楽しく取り組めるものに進化しています。将来的にも、かつては想像もできなかったような面白くて待遇の良い仕事が、次々に生まれていくでしょう。だからこそ、楽しみながらICTに触れ、自分の力で未来のチャンスを掴んでほしいと願っています。

受験生のご家庭に向けてメッセージをお願いします。

山口先生 本校は、女性が実社会で活躍する力を育むことを目指してきました。ICTや創造性教育を含む全ての教科で、理論より実践を重視し、体験を通じた納得のある学びを大切にしています。将来とのつながりが明確なため、生徒たちは意欲的に学んでいます。授業効率が飛躍的に向上した第8世代のICT教育の様子を、ぜひ学校でご体感ください。

編集後記

時代の変化に合わせ、学びの方法を常にアップデートしている瀧野川女子。同校のICT教育は、表現力や発想力を育む手段として活用され、生徒一人ひとりの可能性を広げています。楽しみながら挑戦する生徒たちの姿を、ぜひ学校でご覧ください。

イベント情報

イベント名 日時
学校説明会(対象:小学3年生〜6年生) 7月12日(土) 13:30〜16:00、8月30日(土)13:00〜15:30
夏のオープンスクール(対象:小学3年生〜6年生) 8月2日(土)・3日(日)9:00~15:25
学校見学会(対象:小学1年生〜6年生) 8月18日(月)~22日(金)10:30~12:00