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生徒の手で伝統をアップデート!豊山女子「制服検討委員会」の挑戦

日本大学豊山女子中学校・高等学校2026年度1回目メイン画像

日本大学豊山女子中学校・高等学校(以下、豊山女子)では、2026年度から高校の制服(夏服)が新しくなります。新制服誕生に向けて、生徒たちは学校が掲げる「0 to 1(ゼロトゥーワン)」を体現し、コンセプト立案から生地選定、プレゼンまでを主導。制服という目に見える成果以上に、プロジェクトをやり遂げた経験が、生徒たちに大きな自信と確かな成長をもたらしました。はたして、彼女たちは「伝統のアップデート」という挑戦をどのように成し遂げたのか。制服検討委員会を見守った先生と、委員会メンバーの2名に、その歩みをうかがいます。

生徒に託された新制服づくり──夏服リニューアルに込めた思い

制服検討委員会が発足した背景と、生徒主体で新制服づくりを進めた理由について、岩田周子先生にうかがいました。

岩田周子先生(担当教科:地歴・公民)

プロフィール画像

豊山女子の卒業生。現在は高校1年生の担任を務める。
制服検討委員会では、発足当時から生徒たちの活動に伴走し、制服づくりの過程を見守ってきた

今回の夏服リニューアルは、どのような経緯で始まったのでしょうか。

岩田先生 きっかけは、生徒会に「違う色のベストもみたい」「スカートの白地が多く汚れが目立つ」「ボタンダウンシャツの首元が苦しい」といった改善を望む声が寄せられたことでした。

伝統ある制服を見直すのは学校としても大きな決断だったと思います。実行に至る背景を教えてください。

岩田先生 黛校長が掲げた「0 to 1」プロジェクトが後押しとなりました。
これは「何もないところから新しい価値を生み出す力を育もう」という考え方です。生徒たちの主体的な声と、学校が目指す方向性が重なり、2024年7月に「制服検討委員会」が発足しました。
これまでは教員主導で決定してきましたが、今回は生地の選定もデザインのコンセプトも、判断の中心を生徒に委ねました。教員の視点だけでなく、生徒たちの視点も加わることでよりよい選択ができたと考えています。

理想を形にするために、デザインと機能性を考え抜いた制服づくり

当時中学生として制服検討委員会に参加した安宅由莉さんと大城百叶さん(ともに現・高校1年生)にも、完成までの道のりをうかがいました。

安宅由莉さん(高校1年生)

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中学2年生のときに生徒会書記、中学3年生では副会長を務める。
生徒会を通じて制服検討委員会の募集を知り、これまで経験したことのない新しい取り組みに興味を持って立候補した

大城百叶さん(高校1年生)

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中学時代は生徒会で会計を担当。
制服を一から考え、実際に自分たちが着用するものづくりに関われることに魅力を感じ、制服検討委員会に参加した

新しい夏服の特徴を教えてください。

安宅さん 一番の変化はリボンとネクタイの導入です。これまでの夏服にはなかったアイテムで、基本のグレーに加え、オプションでピンクも選べるようになりました。自分らしい着こなしを選べます。

新しい夏服を着た生徒2名
かわいらしさだけでなく、制服としてのフォーマルさも意識した高校の新夏服。生徒たちの悩みを解決する工夫が随所に施されています

制服づくりでは、どのようなことから取り組んだのでしょうか。

安宅さん 最初に「豊山女子らしさとは何か」を話し合うところから始めました。夏休みにもオンラインで何度も議論し、たどり着いたテーマが「一人ひとりの個性を輝かせる制服」です。そして現代的でありながら柔らかさを持つ「モダン×ソフト」というコンセプトでデザインを決めていきました。

岩田先生 スラックスの選択肢を設けたり、リボンとネクタイのどちらかを選べるようにしたりと、着こなしで個性を表現できる制服をめざして話し合っていました。本校の特徴である「個性の尊重」の具現化を目指していましたね。

生地やデザインの選定はどのように進めたのですか。

大城さん 制服メーカーのトンボさんに、コンセプトに合う生地のサンプルを6種類用意していただきました。ですが、その中に私たちの理想とするものがなかったんです。「この線をもう少し増やしたい」「A案とB案のデザインをミックスしたい」など、細かいリクエストを出しあって、最終的に豊山女子オリジナルの生地を2案作っていただきました。

安宅さん そこに至るまでには、小ロットでの製造や選べる色の範囲など、多くの制約がありました。それでも「限られた範囲でも最適な答えを見つけたい」と思い、「もう少しこうできませんか」とやり取りを続けました。

大城さん 自分たちが着たいものを考えるだけでなく、みんなが「いいな」と思える制服にしたいという思いが強かったですね。

最終的にどのように決まりましたか。

安宅さん 最終的に2案に絞り、教職員会議と全校集会でプレゼンしました。準備は放課後だけでなく、夜も電話をしながら資料を直すほど大変でしたが、全校集会後の投票で、最も多くの票を集めた「リボン・ネクタイ①」と「スカートB」の組み合わせが、新制服として採用されました。

最終案に残ったリボンとネクタイのデザイン

新夏服の投票に用いた写真(リボンとネクタイ①)
新夏服の投票に用いた写真(リボンとネクタイ②)

※案①は濃いグレーを基調にチェック柄がはっきり際立つデザイン。案②は淡いグレーに細やかなストライプと光沢を施した。最終的に①が採用された

最終案に残ったスカートのデザイン案

新夏服の投票に用いた写真(リボンとネクタイ①+スカートA)
新夏服の投票に用いた写真(リボンとネクタイ②+スカートA)

※スカートAは黒色を貴重にチェックの幅を不規則にしたデザイン

新夏服の投票に用いた写真(リボンとネクタイ①+スカートB)
新夏服の投票に用いた写真(リボンとネクタイ②+スカートB)

※スカートBは淡いピンクと白のラインを配しチェックの幅を均等にした。投票によりスカートBを採用。新夏服はリボン・ネクタイ①とスカートBの組み合わせ

豊山女子の制服に刻まれた挑戦の証

完成した制服を見た生徒の反応はいかがでしたか。

安宅さん 友達から「めっちゃかわいい」という声がたくさん上がって、あきらめずにこだわり抜いて本当に良かったと思いました。道のりが長かった分、達成感も大きかったです。

大城さん 「自分たちが決めたんだ」という実感がわき、高校生になってこの制服を着られることを考えると、ワクワクとうれしさでいっぱいでした。

この経験を通して、自分自身に変化を感じたことはありますか。

安宅さん これから豊山女子の制服として長く着られていくものに、自分たちが関われたことは大きな経験でした。「この制服づくりに携わったんだ」と自信を持って言えることが、とてもうれしいです。

大城さん 私はこれまで、生徒会以外で他学年の方たちと話し合う機会はあまりありませんでした。制服検討委員会では、他学年の方ともたくさん話し合いながら、「制服をどのようにすればよいか」を自分で考えることができました。その経験が、自分自身の成長につながったと感じています。

制服検討委員会による教員に向けてのプレゼンの様子
教職員会議でのプレゼンの様子
制服検討委員会による教員に向けてのプレゼンの様子
制服検討委員会のメンバーが新しい制服を実際に着て、デザインの意図を説明

先生の目から見て、生徒たちの成長を感じた場面はありますか。

岩田先生 大城さんは、以前は積極的に話す印象がなかったのですが、委員会を経て、いろいろな場面で発言するようになりました。発言する機会がこれほど人を成長させるのだと、改めて感じました。また二人のここまでの発言を聞き、感慨深いものがあります。

豊山女子を目指す受験生へメッセージをお願いします。

安宅さん 生徒の意見を取り入れてくれる学校だと感じています。制服という一つのものを通じて、幅広い学年の生徒と関わることができました。制服に限らず、他にも多岐にわたる経験ができる学校だと思います。ぜひ一緒にこの制服を着て、学校生活を楽しんでほしいです。

大城さん こだわりが詰まった制服ができたと思っています。その思いが、受験生の皆さんにも伝わるとうれしいです。

岩田先生 日本大学では「自主創造」という理念があります。そして豊山女子は勉強以外の面でも活躍・成長できる場が多くあります。長年プレゼン入試を実施してきたことからも分かるように、自分で主体的に取り組む生徒を応援しています。自分の才能を輝かせたい方を是非お待ちしています。

編集後記

取材を通じて印象的だったのは、生徒たちが最初から「自分たちが決める」という意識を持っていたことです。制約がある中でも最善を探し続け、全校生徒の前でプレゼンを行い、できあがった制服を着て登校する後輩を心待ちにする、その一連の経験は、教室の中だけでは育てられない力を、確かに培っていました。

イベント情報

中学校イベント情報

イベント名 実施日時
夏休み学校見学会 2026年8月22日(土) 10:00~15:00
第1回学校説明会 2026年9月12日(土) 10:00~
秋桜祭(文化祭) 2026年10月24日(土)・25日(日) 10:00~15:00

高等学校イベント情報

イベント名 実施日時
夏休み学校見学会 2026年8月22日(土) 10:00~15:00
第1回学校説明会 2026年9月12日(土) 14:00~
秋桜祭(文化祭) 2026年10月24日(土)・25日(日) 10:00~15:00

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