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【1928539】しろくまさんにアドバイスを頂きたい人は集まりましょう。パート6

投稿者: 初手天元   (ID:iTQCbYqzDik) 投稿日時:2010年 11月 22日 08:36

しろくまさま

パート5が容量オーバー気味の様子ですので、新スレを立てさせて頂きます。
出しゃばり、どうかお許しください。
いつもお忙しい中、親身で適切なアドバイスを下さるしろくまさまに
心から感謝申し上げますと共に、今後とも
中学受験に悩む保護者達に御助力下さいますよう
よろしくお願い申し上げます。



相談者の方々に

このスレでの御相談に対するしろくまさまのアドバイスは
外部ブログに掲載されます。
不都合をお感じの方は、その旨明記くださいますよう。



イヌイットさま 外の人さま

とても控え目でいらっしゃいますが、しろくまスレをこっそり支える
善意の協力者でいらっしゃると思っております。
いつもありがとうございます。

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  1. 【2178688】 投稿者: 小学4年の親です  (ID:Jx2T9KEJYk6) 投稿日時:2011年 06月 23日 23:24

    しろくまさん
    おうちが大変な時に回答いただきありがとうございました。
    いただいたお話を夫婦でよく考えた上でお返事させていただきます。
    ありがとうございました。

  2. 【2179153】 投稿者: べーこ  (ID:wBfzC5Sn.SI) 投稿日時:2011年 06月 24日 10:50

    しろくまさま

    小6女子です。
    四天王寺中学校を希望しております。

    塾の偏差値60前後で比較的教科バランスは良い方ですが、ここ数回気になることが
    あります。
    算数が偏差値50に落ちたかと思えば、翌月には60に戻る・・・というジグザグ傾向です。
    間違った問題を確認してみると、全体正答率が高めの問題を落とし、低めの問題を
    正解していた回もあれば、出題形式が初見の問題で時間配分がうまくいかなかった回も
    あったようです。
    塾の話では基本問題を復習する程度で改善できるとのことです。
    対策として偏差値50~55レベルの問題を分野毎に1日10問程度毎日やっています。

    夏休みを前に何かアドバイスをいただけたらと思います。

    よろしくお願いいたします。

  3. 【2179599】 投稿者: 小学4年の親です  (ID:Jx2T9KEJYk6) 投稿日時:2011年 06月 24日 17:53

    しろくまさん
    お礼が遅くなり申し訳ありません。

    塾だろうが塾ナシだろうが、なんとかしていくという事は
    確かに必要ですね。
    まだまだ覚悟が足りておらず、こころがブレにぶれまくっております。

    生活の軸の固定について
    この「軸」がそろっていると睡眠時間そのものが短くなってもあまり疲労は起こさないとの
    お言葉で少し気が楽になりました。7:00起床、22:15就寝で固定しています。

    問題集は今日購入してきました。
    3年の標準問題からやり直そうと思います。

    ブロック読みについてですが、
    しろくまさんのアドバイスどおりに実行しています。
    親音読、子黙読でわからない言葉があればその場で教える
    という事を続けています。

    ですが、気になることがあります。
    先日浜学園のオープンテストの結果が返却されました。
    算数は平均以上で今のところ問題はないと考えていますが、
    国語が漢字・熟語問題以外が全く解けておらず、
    文章問題40点配点中8点でした。

    結局親がついていないと、文章が読めない、設問が理解できていない
    のではないかと考えています。

    しろくまさんに教えていただいた作文をはじめようとしていますが、
    このような状態からのスタートで果たして、中学受験に間に合うか心配です。
    (高槻に行ってもらいたいと考えておりますがこのような状態だと高望みすぎでしょうか)

    毎日、国語も算数も毎日1時間勉強させようと思っていますが、
    国語の1時間をどのように配分すべきか悩んでおります。

    漢字が書けない
    作文が書けない
    言葉の意味が理解できていない
    文章が読めない
    と、ナイナイづくしで、まいっております・・・

    3年生の標準読解を30分
    3年生の漢字1文字+熟語3つ作文を20分
    接続詞を入れる作文10分

    のようなことをしていますが、こんな感じでよいでしょうか。
    あまりにもテストの結果が酷くて何から手をつければ良いか
    全然わからなくなっていまいました。

    何度も質問ばかりで、申し訳ありませんが、
    お時間のあるときで構いませんので、回答いただければ幸いです。

  4. 【2179730】 投稿者: しろくま  (ID:0te6jjH9uC2) 投稿日時:2011年 06月 24日 20:30

    「ぺーこ」さま

     しろくまの時代の四天王寺中は超スパルタで、2教科校でした。算数と国語… いずれも時間制限内にできるのかな、というような量と、算数は立体図形で難問がどーんと出ていました。
     この場でみなさまとおつきあいさせていただき、国語の最近の入試問題をみたり、他教科の問題などをみておりますと、かなりの質的転換もみられます。

     算数はズバリ、難易の落差が激しい出題です。問題の数だけ作成者がいるのではないか? と、思えるくらい「雑多な」出題です。(誰か一人の統括者の存在を感じられません。)ですから、「時間のレイアウト」が大切となります。問題用紙が配られていきなり第1問から始めるのではなく、ざっと全問をみて、○△×、の「3種判定」をして、○→△→×、という順で解いていく、という「能力」が必要になります。

     お通いの塾では、算数の問題を、標準・応用・発展、あるいはABCなど、3段階くらいに分けられていませんか? この3種類がそのまま四天王寺中の算数の問題の配列のようだとお考えください。

     標準問題は、すべて学習する。易問流しに活用。ただし、単元別にせず、あえて順番をばらばらにして頭を」○○算を解く」というように1つに絞らせず、ランダムにやらせる、ということを日々の問題演習にする、という計画がよいと思います。

     応用問題は、まず塾の算数の先生(できれば女性の講師)に面談を申し込んで

     「今できなくてはならないもの」
     「今できなくてよいもの」

     に分類してもらいます。「今できなくてはならないもの」を夏休み前の学習ポイントにします。もちろん、小5のときの模試などをこれに該当させてもよいと思います。算数の先生に小5の模試をみせて、「今できていなくてはなせないもの」をチョイスしてもらいます。男性の算数講師なら「ぜんぶですよっ」と突き放されるかもしれませんがその場合は、「すべてさせますから、優先順位をつけてください」と一押ししてみてください。

     じつは、ふつーは「発展問題」はしなくてもよい、という話になるのですが、実は「速さ」「水問題」の2つは「発展問題」にもチャレンジさせておいてください。
     で、解けなくてもかまいません。「これは解けないのだ」ということを「わからせる」訓練が大切なんです。

     解説をみて、ふーん、なるほど、で終わってかまいません。「できない問題」を経験するから本番で「×」(後まわしにするか「捨て問」にする)を判別できるんです。夏休み前は、これはできない問題だ、と、認識させる経験をもさせ、秋以降はそれには手をつけない、というのでよいのです。

     模試の「この数回」のジグザグの原因はわかります。男子の難関中学用の算数の問題も織り込まれるようになってきているからです。
     以前に他の方にもレスしたのですが、女の子は「できない問題」をすごーく気にします。「できない問題」というより、問題が「できない」自分が不安になるんですよね…
     だから、ふだんの勉強で、ぱっと問題をみて、ああ、これは私できるからもういい、それより、これ、わからないからやらなくちゃ、と、なってそういうものに時間をかけすぎ、知らない間に「できる問題」の演習量が低下します。
     正答率の高い問題(みんなができる問題)を失点する、というのはそういうことが背景にあります。とくに夏休み前は、よくそうなるんですよね。かなり「できる問題」の未復習が蓄積しているのではないでしょうか? で、苦手な問題は男子用の超難問にぶつかって、勉強したわりにけっきょくできない、となって、オールダウン、という事態になる場合があります。

     もちろん基本問題の演習量を増やすことはそれでよいのですが、得意な分野、好きな分野に関してはどんどん応用問題や発展問題に持ち込んでやってください。

     あとはご家庭の学習でも「時間制限」を取り入れてください。とくに四天王寺の場合は、この問題なら解ける、と、判断したものを手早く処理していく、という渋滞無き判断が必要になります。
     最初は主観的時間制限(何分かかるか測定するね、という方法)から入り、夏休みは客観的時間制限(よーいどん、で、何分間で解く、といういわゆるふつーの時間制限)を取り入れていく、というをやって参りましょうか。

     何か追加質問があればどうぞ。

  5. 【2179758】 投稿者: しろくま  (ID:0te6jjH9uC2) 投稿日時:2011年 06月 24日 21:01

    「三男」さま

     投稿に気が付かず、回答を後回しにして申し訳ありませんでした。

     小5の夏休み、というのは、案外「理科」の取り組みが疎かになるんです。やはり算数、苦手な国語、と、考えられてしまわれる場合が多いんですよね。深く取り組まれる必要はありません。理科の得意な分野と「植物」系のものは、かるーく1問1答的なものでよいのでざっと流せるようにしておいてください。理科の小テストのまちがっているものだけの見直し、というのでもかまいません。

     国語に関しては、テーマ1つ、というのでもよいですね。「物語文の理由説明題だけ、いろいろやるぞ」みたいな感じです。女子中のものなら過去問でも物語文のもの、とくに少年少女が主人公のものは対応できます。
     たしかに灘は甲陽や神女のような物語文は出題されてはおりません。しかし、心情変化を読みとる、という

    A → B
      ↑
      C

     というものは、「随筆」でも必要な訓練です。もともと物語文の問題から1設問だけ、という方法をその「余裕」の部分に使用してもよいのではないでしょうか。

     あとは韻文ですね。小5の夏休みに、「俳句」「短歌」などを学習させておくのもよいところです。以前に「しろくまの韻文の話」をシリーズで出したことがあります。一読してもらうとして(外の人さまのまとめブログで検索してみてください)…

     「俳句」「短歌」などは小5では

    ☆「いつ」「何を」の2点にしぼった理解

     が大切です。「いつ」とは季語、ですね。よく、参考書などには季語だけが表にしてあって、それをおぼえさせる、ということをしてしまいがちですが、これは「苦行暗記」の1つです。

     小学生の国語は

    ☆ 具体から抽象へ

     が重要ポイントです。春の季語をおぼえさせるならば、まずは春をよんだ俳句ばかりを集めて、これらはここが季語で春なんだよ、と、「例」から先に入っていく、ということをしてください。
     春夏秋冬、それぞれ10ずつあげて、トータル40句あればそれでじゅーぶんすぎるくらいです。

     「何を」は、これまだずばり、何「で」何「を」、よもうとしたか、ということの理解です。これは短歌でも同様です。

     白鳥はかなしからずや 空の青 海の青にもそまずただよふ

     白鳥「を」よんだわけではないですよね。白鳥「で」何をよもうとしたか、を理解させる、ということです。

    ☆ A「で」B「を」伝える

     というのが「韻文」を学習するときの視点です。何例か俳句や短歌をとりあげ、「これで何を言いたいのか」を理解させる、ということなのですが…
     なかなか小5では答えにくいところ… 10句あるいは10首くらい集めて、「これって、何で何をいいたいのかわかる?」と軽くたずねて、ちょっと間をおいて「これはね…」と説明してやるんです。そういうのを3~5例やって、残りは、じゃあこれはどうだとおもう? と、やっていけばよいわけです。

     こういうところは小5の夏休みにやっておくとよい部分かもしれません。
     何か追加質問があればどうぞ。

  6. 【2179820】 投稿者: しろくま  (ID:0te6jjH9uC2) 投稿日時:2011年 06月 24日 22:05

    「小学4年の親です」さま

     以前に夏休みは

    ☆ あれもこれも ではなく あれかこれか

     が大切です、と、申し上げたことがあります。マイナスをカウントしすぎると、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ、と、どんどん気持ちが暗くなってしまいます。

     「何から手をつけけばよいか全然わからない」

     と、おっしゃってますが、

    ☆ 何から手をつけてよいかわからないときは、何から手をつけてもよいとき

     なんですよ。これもまた夏休みの学習原則です。

     おもしろいのは、親が「何から手をつけてよいかわからない」と思っているだけで、子は案外「何から手をつけるべきか」知っている、ということが多いんです。
     かるーく、お子さんにたずねてみてください。あっさりと、これやって、これやって、これからやるよ、と言ってのけます。小4くらいなら、それが適切かどうかの吟味抜きで、本人が言うものから始めさせてやってください。

     「ナイナイづくし」

     なんて、小4くらいならあたりまえ。小4で、「漢字が書けて、作文が書けて、言葉の意味が理解できて」いたらなーーんも勉強せんでよい、ということじゃないですか。

    ☆ できないところが可能性

     なのです。小4配当漢字は200字なんですよ。一日2字でも100日あれば完了なんです。作文が書けない、というのも、今まで「書いていない」だけ。これからですよ。

     文章の読みも、「独り立ち」をあせる必要などありません。読みなど「今できないことで先でもできないこと」ではありません。

     「親がついていないと、文章が読めない」ということは「親がついていたら読める」ということ。
     「親がついていないと、設問が理解できない」ということは「親がついていたら理解できる」ということ。

     「親がついていなくても文章が読める」「親かついていなくても設問ができる」ということのブリッジが、「親かついていて」文章を読み、設問を理解する、ということなんです。小4から小5にかけて、これに徹すればよいのですよ。
     自転車の補助輪ハズしと同じです。やっているときは子どもも親も、補助輪なしでは乗れないのではないか? という思いがよぎりますが、補助輪なんか必ず外れるんですよ。
     でも、補助輪無しでいきなりスタート、なんかあまりしませんでしょう? 国語が苦手な子に向き合うときには、他の子はもうこんなにできているのにうちの子は… と、考えることはタブーなんです。その子だけをみつめて、その子だけのペースで取り組んでやってください。

     まったくおっしゃるとーり! 小4夏休みの国語の学習時間は

    ☆ 読解:語句:その他=3:2:1

     なんです。その他は志望校をちょっぴり意識して、語句に組み込んでも読解に組み込んでも可なのですが、小4のテーマはバランスの良さ… でもそれは時間的均等を意味しているのではなく「質的均等」のこと。すべてやる、でも、時間の配分は

     3:2:1

     という感じがよいですよね。10分は「接続詞を入れる作文」ではなく「接続詞の前後に入れる作文」にしてください。しろくまは「具体」重視です。

     (  A  )なぜなら(  B  )

     です。最初は比較系のものから入って

     わたしは犬より猫が好きです。なぜなら(    )

     というように、Aの部分はこちらが用意して、Bを考えさせる、という方法がよいでしょう。
     なかなか例文が思いつかない方は、以前に紹介させてもらったのですが

     『本当の国語力』が身につく問題集 福嶋隆史 

     を利用されると、よい例文が拾えそうです。小4生でも十分使える例文があげられていますから。

     どうかお気軽にしろくまをご利用くださいな。小6段階の悩みももちろん深いものがありますが、塾に通い始めたころ、低学年など受験勉強を始めたばかりの時期などは、塾の先生への相談の仕方からわからない、ということが多いもの…

     子どもがわからないときは、お母さんもわからないときなんですよね… そういうことが中学受験の特徴の1つ… 塾の先生、ご家族などなど、いろいろみんなで支え合っていきましょう。ちょっぴりしろくまも参加です。

     何か追加質問があればどうぞ。

  7. 【2180173】 投稿者: リプトン  (ID:MMfS2zdhXys) 投稿日時:2011年 06月 25日 08:55

    返事が遅くなりすみません。
    子供は女の子で、私立中学のレベルは偏差値40の中学校です。女子中です。
    国語の教科書はしろくまさんがおっしゃってた、三省堂です、副教材は新中問です。他の教科も新中問です。授業は国語のみで文法とかはしてないです。
    国語以外の四教科はすべて90点台でした。五教科の合計は学年トップです、受験の際もトップで特待生です。基本的には三年間は授業料無料らしいです。
    最終的に大阪大学の医学部に行きたいようです。中学は高校受験するクラスとそのまま高校にあがるクラスがあり、娘は
    高校受験するクラスでいます。
    女の子は国語が得意で理数系が苦手みたいですが、うちの子は逆です。
    特待生なので五ツ木でいい点とらないといけないのかなあ?とか考えてしまいます。今は塾には通ってないです、時間的にも塾に通うのは厳しいのかな・・・と思います。なので通信でとか考えたり、もうすぐ夏休みなので塾で夏期講習に行かそうかと思ったりしています。できるだけ平均的に点数を取れる方がいいと思うのですが、私は大学に行ってないので大学受験のこともあまり解りませんし。医学部を受験する際、どの教科が得意だといいのかも解りません。
    中学校側は塾に通わなくても難関高校受験することができると言っています。新設されたばかりでまだ実績がないので本当にそうなのか解りません。このままほっておいて国語の点数が下がったりするのが不安です。漢字は出来るんですが、抜き出し問題などは苦手です。しろくまさんアドバイス宜しくお願いします。

  8. 【2180759】 投稿者: しろくま  (ID:ywCu1aO0yiE) 投稿日時:2011年 06月 25日 20:56

    「リプトン」さま

     女子で、高校受験をなさる、ということですね? わかりました。時間的に塾に通うのは難しい、ということは、お書きになられているように、高校受験のためのお勉強を学校がみっちり仕込んでくれる(少なくとも時間的には)、という環境におありなわけですね。

     医学部を将来的に受験することをお考えということですが、まずは、受験する「高校」探しを「今から」しておかなくては、医学部はかなり難関になります。
     まず、私立高校の場合ですと、医学部に一定数以上の実績を出している学校というのはかなり限られています。中高一貫校の場合、高入(高校から入学するという意味)の生徒が医学部を現役で合格している数は、ぐっと少なくなっているはずです。
     公立高校からも医学部の合格者がないわけではありませんが、現状、入学後に応分の計画的学習(質・量ともにかなりのものが要求されます)をした者でなければ難しいところです。

     お話しの難関高校受験、というのは「私立」をお考えなのでしょうか? 高校探し、ということで申しますと、なかなか情報収集が難しいところなのです。

    ① 大学合格者は一般に、中高一貫生と高入生に分けて発表しない
    ② 共学の場合、男女別に発表しない
    ③ 合格率は発表されない(受験者を分母とする合格者数。医学部の場合は卒業生数はあまり関係なし。医学部に行く者が一定数いることが重要)

     この3つが不明なもので、よき学校選択、というのはなかなか難しいのです。

     大きな話から入りますと、ようするにどこの高校に入るとしても、模試で一定以上の、具体的には、高3の段階で河合塾や駿台などの予備校の模試で偏差値65や67あたり最低なくては医学部は「めざせません」。逆に言えばそれくらいの成績がとれるようにがんばっていることができれば高校は関係なく合格できる、と、いえますが実際にはそう簡単なことではありません。
     一定数の合格者が高校に存在している、ということは、学校側も過去のデータを累積していますし、何よりも生身の生徒と接してきていて(長年の担当教員のカンというものから)指導ができる、というスタッフの存在も大切です。そういうところに身をおいている、という者が有利になるのは確かでしょう。

     入試に必要な教科、ということですが、国公立大学の場合は、医学部にかぎらず、すべて共通1次試験(現在はセンター試験)を受けます。今も昔も九割くらい得点できないと医学部の合格は難しいところ…

     「英語+数学+国語+理科+社会」ですが、医学部の場合は理科が2教科選択だけでなく3つ必要なところもあります。社会は1つを選択することになります。
     まぁ中学から意識するとするならば、国語は古文と漢文がしっかりと出題されますし、理科は生物・地学・物理・化学からの選択、ということです。中学で申しますと、理科は第1分野と第2分野に分かれているはずで、これは私立の場合、お通いの学校によって名称はさまざまなはずです。理1・理2、理A・理B、理α・理βなどなど… 第1分野が生物・地学、第2分野が物理・化学… 最近の受験生の選択はさすがにしろくまはよく知りませんが、生物+化学、というようなパターンが多いのかもしれませんね。(昔、物理が満点をとりやすいから、と、生物を選択しない学生が増えて、大学側が困っている、という話を新聞か何かの記事で読んだような記憶がありますが…)
     社会は1教科でかまいません。日本史・世界史・地理、の、3つですが地理選択者が多いのが理系の特徴でした。これはおそらく今も昔も変わらないでしょう。
     で、2次試験が難問なのですが、単科大学の理科や数学がとてつもなく難しい場合があります。問題数も3問、とか、4問とか… 昔、和歌山県立医大は、英語で18択、なんていうすごい選択問題があった記憶がありますが今もでしょうか…
     問題の質そのものは総合大学のそれのほうが平易ですが、ですから高得点をとらなくては合格にはいたりません。

     お子さんが、理系教科が得意、ということですが、当然、数学や理科に関してはできていて当然、というのが医学部の入試になってきます。医学部に有利な得意教科、というと… 数学と理科と英語、ということに単純化して言えそうですが、正直、トータルにできた上で、数学と理科などが突出している、ということが重要になります。

     昔、私立男子校の先生とお話ししたとき、医学部に進む子の特徴、ということを伺ったことがあるのですが、

     「どの教科が入試に有利だとか、これは出ないから手を抜くとか、そういう子はもともとキャパがないの現役では合格してきません。どの教科でもちゃんとやってくる子が合格してきます」

     と、おっしゃっておられました。すべてを一定以上やりきる力、あるいはそういうことができるようにキャパを広げた学習、というのが中学生から求められるところでしょう。

     さて、ずいぶんと国語の話からそれてしまって申し訳ありません。

     まず、三省堂の教科書に準拠した問題集や参考書をそろえましょう。しろくまは、国語に関しては、中学の場合は「発達段階」にあわせた速度でのお勉強、というのが高校入試には一番適している、と、考えています。
     しろくまのいた塾でも中学部があったのですが、クラス替えのときは、数学や英語の成績とトータルで順位をつけて配分していました。結果、国語ができないのにSクラスにいる、という子がかなりいて、国語のレベルだけはふつ~の中学生並、という子がたくさんいました。(中学受験でも、算数・国語・理科で1セットのクラス替えなのですが、むしろ算数と理科でクラス替えして国語だけはむしろ国語特訓という形で別のクラス分けをしてほしい、と、真剣に思ったくらいでした。)

     ですから、まずは国語は「背伸びさせない」、難関校を受けるから、と、勢いこんで、文章レベルの高い問題演習を中学1年のうちからはさせない、という方法で行きましょう。
     それでも演習量を増やしたい、という場合は、以前にも紹介したのですが、中学入試問題の「説明文」をもう一度やらせていく、というのがよい訓練になります。
     物語文が、高校入試では「格段に」変化します。たいていは中学入試の物語文は使えません。(ただ、神戸女学院中の今年の入試問題で、芥川龍之介の『戯作三昧』が出題されていてびっくりしたのですが、あれは高校入試でも問われるもの… 質的には高校入試級の設問でもあって、さすがに神女は精神年齢の高い子が受けているからそういう出題もありなのだな、と、思いました。)
     ですから、中学入試問題集をひっぱり出してきて、説明的文章だけ、まずもう一度やらせていく、というので「演習量」を増やしてみて下さい。
     あとは、学校のスケジュールにしたがい、三省堂の教科書準拠の参考書などを対照させながら(教科書ガイド的なもの)、あせって先に進まず着実に取り組む中学1年にしましょう。
     通信添削は、どうでしょう、中2になってから付加されてみては? 中1では国語は、学校の素材にまずは向き合う、というパターンでどうでしょうか。

     「新中問」は、わりと解説が薄いんです。中学入試の問題集と高校入試の問題集の大きな違いは、解説の量にあります。高校受験用のものは、使用するものが一定以上の精神年齢にあることを前提に書いていますから、苦手な子は、中学受験のとき以上に「おいてけぼり」をくってしまいます。

     「新中問」の使用方法は、しろくまの時代は私立さんでは大きく二通りで、ぽーんと渡して、はい、自分でやっておけ、と、されて定期考査のときに出題範囲に入っています、みたいなパターンと、わざわざ模範解答をとりあげて、こまめに何ページから何ページと指定して、提出・返却、というやりとりを繰り返す、というパターンがあります。

     どちらの場合でも、わからない問題、まちがえた問題は必ず質問に行く、ということです。
     とくに、解説や模範解答をみて「あとでわかった」ものでも、あえて先生の解説を聞きに行ってほしいんです。あ、そういう角度で読めばよいのか、というものや、記述の場合などですと、「きみのまとめ方は一見正しいようだけれど…」と、抜けている部分、もっとよく仕上げられるポイントなどを説明してもらえる「機会」が増えます。
     あ、わかったからもういいや、では、なかなか国語は成長しませんよ。

     塾なしでも高校合格させますっ と、言い切る学校さんの多くは「質問受け」体制が充実しているか否かで一応判定できます。インプットばかりで、わからないところを質問できなかったり、ノートの点検や添削がなかったりする学校は、口だけである、と、わかります。質問受けできるスペースや部屋がない、なんいう場合もあまり信用できません。

     読解に関しては、説明的文章・文学的文章という分け方は中学受験のときとたいして違いはないのですが、「随筆」がことのほか多くなるのが高校入試の特徴でもあります。
     また物語文も、いわゆる「小説」というものになり、主人公の大部分は大人であって時代も、かなり幅が広がります。背景などもぐっと複雑になり、言葉や表現の「数」もさることながら、雑学的な知識が必要となってきます。
     けっきょく、いろいろな質の文章に接触しておく、ということが大切となり、国語学習のもっとも基本である「読書」というところにいきつく、と、いえます。

     国語の点数の上下は、確実に「量」と「質」由来のもので、長くなった場合か、難しい文章が出た場合かのどちらかであるのが小学生ですが、もっと濃厚に自分の興味が持てる話か否かか、というのが女子の場合は中学・高校と先に進むにつれて大きく開きが出てきますよ。
     読書が大好きな少女が、ときに国語の点数に結びつけられないのは、精神年齢が高くなるにつれて「自分の世界」が確立されてしまい、自分の興味のあるジャンルに、男の子では考えられないくらい深入りする場合があって他のものを「拒否」することがあるからです。
     ああ、もう、これいいっ て、シャッターおろしちゃうんです。その意味では、「教科書」読書のほうがよいですよ。
     学校の教科書、おかまいなしに先に進んで読んでしまうんです。場合によっては、三省堂以外の教科書を買ってきて当該学年のものを読書させる…
     これのほうが発達段階に適していて、ジャンルが偏らず「濫読」できます。

     あと、中学では「文法」も学習するはずで、これは高校入試では出題されます。学校によってかなり細かく出題される場合と、中学入試のように「判別」問題程度の場合の二通りあります。しかし、ここは丁寧に取り組ませておいてください。高校入試の場合は、中学入試と違い「知識分野」で得点できる分野が増えてきます。
     従来の語句や漢字に加えて、「古典・国文法」というところはしっかりやれば高校入試の場合は分野満点ねらえるところですから。

     何か追加質問があればどうぞ。
     

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